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創世日祭典・ストーリー・メインクエスト17-24

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アグレッシブ サムライ

猫たちに囲まれた武士は再度ポイを手に取った。今度は金魚をすくえるのか?

17絶版書物


 舞台周りの客も減り、舞台を降りた納豆をお好み焼きと梅酒が複雑そうな目で見る。

納豆「どぶじまじだ?ふだるしでぼぐぼびで?(どうしました?ふたりして僕を見て?)

お好み焼き「頑張りすぎやろ……ノド飴もらえたからよかったけど……」

納豆「へへ……ほら!手に入れた!僕、すごくないですか!?」

 納豆は微笑みながら、大切に本を懐に抱えている。

梅酒「はいはいはい、一番すごいですよ。はやく中身を見てみたら?」

 納豆は得意げに本を開いて彼女たちに見せる……

お好み焼き「「五年選別三年育成ーー光耀大陸唐辛子栽培のおすすめ地域」??」

梅酒「世界発行部数一冊、本書の製造番号001……。」

納豆「えへへ、すごいでしょ!」

梅酒「……確かにすごい本みたい。」

お好み焼き「ぷっ、ははは~!納豆、アンタってほん……わぷっ!?(梅酒!最後まで言わせてや!)」

梅酒「はいはい、それじゃ他を見に行ってみましょうか……。」

 梅酒はお好み焼きの口を塞ぎながら無理矢理先を進む。


18迷路


 梅酒とお好み焼きが楽しげに前を歩き、納豆がその後ろを手に入れた本を読みながらついていく。

 突然、前のふたりが同時に足を止める。

お好み焼き「梅酒、見ぃや……」

梅酒「うんうん、見えたよ、か、かわいい……。」

 どこから来たのやら、街道にまん丸とした可愛らしい三匹の猫がお尻を揺らしながら歩いていた。

 梅酒とお好み焼きはそれを見て思わず足を止め、目で追い、そのまま後をつけていく。

 猫たちはついてこられている事に気付いたのか、振り向いて一声鳴き、そのまま軽快な動きで姿を消した。

 ふたりはやっと夢から覚めたようだった。

お好み焼き「ありゃ?猫がいなくなっちゃったわ、見失っちゃったかぁ?」

梅酒「あれ……?お好み焼き……納豆がいない……!」

 一方その頃。納豆は自分が他のふたりとはぐれたことに気付いていなかった。手に入れた本を読むのに夢中のようだった。

 ユーモア溢れる本の内容、その中で語られる光耀大陸の風土と人情はとても興味深いもので、読みながらどれだけ遠い道のりを歩いたものか。そうやって歩いていると納豆は人壁にぶつかる。

すき焼き「おいおい、もう数歩歩いたらその本がおじゃんになるぞ。」

 納豆が驚いて顔を上げるそうしてやっと納豆は自分がいつの間にか街を外れて小池のそばまで来ていたことに気付く。


19奇襲失敗


 小池の前で自分を引き止めてくれた男性に納豆はあたふたしながらも、お礼をする。

納豆「ありがとうございます!!」

すき焼き「あーー」

納豆「うん?」

 納豆はその時ようやく、小池のそばに大きな看板が掲げられていることに気付くーーそこには「金魚池」と書かれている。

 この時、武士の装いをしたひとりの青年が落ち込んだ様子で手に持った穴の空いた網を見ている。

さんまの塩焼き「……また……失敗した。」

納豆「すみません……わたしが金魚たちを驚かせてしまったから。」

すき焼き「大丈夫大丈夫、今回は偶然。もう一回やれば成功するさ。」

さんまの塩焼き「そうだな。」

 さんまの塩焼きは頷いて新しい網を持ち、慎重に水に入れる……

お好み焼き「納~豆~!ようやっと見つけたで~!!」

納豆「!」

さんまの塩焼き「!!」

 少女の高い声が響き、それに反応したさんまの塩焼きが思わず手を動かしてしまい、網は破れ、金魚は泳ぎ去ってしまった。

すき焼き「……ふっ。」

 さんまの塩焼きは再び破れた網を静かにそばに置いた。

お好み焼き「え?金魚すくいしてるの?ごめんごめん、騒がしちゃったね……」

さんまの塩焼き「大丈夫。」

 さんまの塩焼きは再び新しい網を持ち、今後は辺りをしっかりと警戒する。

 周りの皆は静かにその様子を眺め、小さな猫でさえ見守っている。

さんまの塩焼き(もうこれ以上誰も来ないはず……)

 彼は再び慎重に網を水に入れる。今回、金魚はその網に全く気付いていない様子だった。

般若「だ、だ、だーー」

さんまの塩焼き「!!!」

 目の前に近づく般若。すき焼きはこの後何が起こるか予知したかのように、センスで顔を覆う。


20絶対試さないで!その三


 さんまの塩焼きが刀を一振り。先ほどまで喧嘩を仕掛けてきた般若が空の彼方へと飛び、星となった。

お好み焼き「うっわ~、よく飛ぶなぁ。」

 武士は刀を鞘に収め、先ほどまでの鋭い眼光は消え、元の温和な雰囲気に戻る。

梅酒「て、手慣れた動きですね。」

すき焼き「はは、それはこんな感じの襲撃が今回が初めてじゃないからだな。」

すき焼きさんまの塩焼き曰く、祭典の日は殺生はいけないらしい。こんな風に退けるしかないんだってさ。」

すき焼き「ただ、今回の般若は少し気の毒だな。さんまの塩焼きが金魚すくいをしている時にきたのが運の尽きだな。」

納豆「なるほど、覚えておきます。」

納豆「「ティアラでの御法度:遊戯中の食霊の邪魔はしないこと。たとえどれだけその姿が優しそうな者でも。」」

 一方でお好み焼きと梅酒の注意を引いていたのは、さんまの塩焼きが連れていた猫だった。

 すき焼きは扇子を扇ぎながら近くでお好み焼きと梅酒さんまの塩焼きに猫を抱っこしていいか尋ねる姿を眺める。

すき焼き「はは、あいつにも俺より女性に好かれる時があるとはね。」

 そして、猫を抱きかかえていた梅酒納豆のもとにやってくる。

梅酒納豆、見て、納豆……納豆?」

納豆「ふむふむ?」

梅酒「どうしたの?考え事?」

納豆「……う~ん、今日出会った堕神たちにはどこか共通点があるんですよ。ただ、もう少し様子を見る必要がありますね。」


嗚呼!

酒呑童子は拘束され、拷問を受けて自白した。絶対お面を奪いに来たわけじゃない!

21偶然


 さんまの塩焼きすき焼きに別れを告げ、三人は再び祭典めぐりにもどった。

お好み焼き「ぷっ、ははは。どんだけ熱中して読書してたら人にぶつかるの?」

お好み焼き「ホンマおもろいわぁ。アタシ、実際にその瞬間を見てみたかったぁ。」

納豆「……や、やめてくださいよ……」

 納豆が顔を赤くしていると、隣で梅酒が彼の袖を引いた。

梅酒納豆、その時の様子ってあそこにいる女の子みたいだったのかな……。」

納豆「うん?」

 お好み焼きと納豆梅酒の見る方向に目線を向ける。

タピオカミルクティー「あ、ごめんなさい!」

人混みの中、メガネをかけた女性が一冊の本を手に持ち、俯いて何かを考えているのか、時折前から歩いてくる人とぶつかっていた。

納豆タピオカミルクティー?彼女も祭典に?」

 納豆の目がキラリと光る。

梅酒「え?彼女があのタピオカミルクティー?あなたの一緒に「記録者」茶会を立ち上げた作家の?」

納豆「はい!そうですよ!お~い……タピオカミルクティー。こっちですよ!」

タピオカミルクティー「ん?私を呼んだのは、誰?」

 納豆タピオカミルクティーの方へ走って行った。


22「記録者」


お好み焼き「なぁ、梅酒。今話してた「記録者」茶会って何するん?」

梅酒「記録とかが好きな食霊の集まりで、時間を決めて集まって、旅の記録を共有するお茶会なの。お好み焼きも入る?」

お好み焼き「あ~!遠慮しとくわ。やっぱり流行りものの話題の方がアタシに合うわ。」

 一方。

 長い間会えなかった友に会った納豆はタピオカミルクティのもとへ走っていく。

納豆「お久しぶりです!」

タピオカミルクティー「この声は……納豆?」

 タピオカミルクティーは嬉しそうな笑顔を見せ、手を左右にに広げ、しばらく会わなかった友人と抱擁しようとする。

 だが……

納豆タピオカミルクティー。どうして電柱にハグしているんですか?」

タピオカミルクティー「あ……ごめんなさい。よく見えなくて……」

 納豆はその時、タピオカミルクティーのメガネに亀裂があることに気付く。

納豆「あれ、メガネが。何かあったんですか?」

タピオカミルクティー「ああ……話せば長くなるのだけれど……」


23飛べ!


 風が山の谷底から吹き上げ、冷たい空気はまるで鋭利な刃物のように納豆の足を横切る。

 彼は息を飲み、躊躇しながらも一歩前へ踏み出す。

梅酒納豆……早まらないで……!」

お好み焼き「あと一歩出たら戻れないで!」

納豆「説得は無用です。覚悟を決めました。」

店主「ご安心ください!ここはしっかりとした正規のバンジージャンプ場です!絶対に問題は起きません!」

 時は先ほどまでいた街中へ……

お好み焼き「うわ~!バンジーをやったん!?勇気あんなぁ!!」

タピオカミルクティー「はい。迷ったのですが、好きな本が景品になっていたから。」

納豆「本?本が景品なんですか?僕も行きます!」

お好み焼き「え?何するん?」

――バンジージャンプ台にて。

梅酒「高い……こんなところから飛んで本当に大丈夫なのかな?」

店主「ほら、さっき飛んだそこのタピオカミルクティーさんだって、ピンピンしているだろう?」

タピオカミルクティー「はい。安全ですけど、店主さん……私にメガネを外すことを言い忘れてましたよ?」

店主「あちゃ~……。」

店主「それは悪いことをした。でも今回は問題ない!」

納豆「うん、本のために!勇気をだすんだ!」

 納豆は台の淵に立ち、後ろでは緊張のあまりお好み焼きが目を瞑って、梅酒に抱きついている。梅酒はあらぬ方向を見ていたタピオカミルクティーの視線を正し、三人共に静かに納豆へエールを送った。

 だが、誰も彼らの背後にいる人影には気づいていなかった。

酒呑童子「今度こそ失敗できない!跳ぶ瞬間に襲撃だ!あいつからお面を奪ってそのままトンズラだ!」

 納豆が片足を前に出すのと同時に酒呑童子が襲いかかる。

店主「……そうだ。頭の仮面は外しておきなよ。風で飛ばされたら困るしな!」

納豆「……(声に反応して咄嗟に出した足を引き戻す)」

酒呑童子「!(終わった!)」

お好み焼き「店主はん!そういうんは早よ言いや!びっくりするやろ!?」

梅酒(……さっき人影が納豆の頭上から飛び降りて行ったように見えたけど気のせいかな?)


24不明瞭


 店主はお好み焼きに叩かれた頭を抑えながら隅っこへ行き。声を発せなくなった。

 納豆はもう一度呼吸を整え、つけていたお面を外し、タピオカミルクティーに渡す。

 歯を食いしばり、目を瞑ったまま台から跳ぶ。

 皆が崖の淵の手すりから身を乗り出し、納豆の安否を確認する。

梅酒納豆―!だいじょうぶ~?」

納豆「へ~い~き~で~す!」

 タピオカミルクティーはよく見えないため、少し離れたところでお面を持って待機していた。

 その時、崖の淵から突然一つの手が伸び、満身創痍の人影はなんとか崖を登り、彼女の前に倒れこんだ。

酒呑童子(なんとか登ってこられた……)

タピオカミルクティー「あら?そちらにいるのは誰?」

酒呑童子「!?あややっ、見つかった!!」

タピオカミルクティー納豆ですか?」

酒呑童子「どうやら仲間と勘違いしている……待てよ、あいつの手に持っているお面は?」

タピオカミルクティー「どうしてこっちから上がってきたの?はい、お面はお返ししますね。」

酒呑童子「チャンスだ!騙し取ってやろう!」

 酒呑童子は落ち着いてタピオカミルクティーに近づき、何気なくお面を受け取ろうとしたその時。突然タピオカミルクティーの大きな声が響く。

タピオカミルクティー「皆さん~、納豆はこっちですよ!早くチャレンジ成功のお祝いを!」

酒呑童子「あああ、今度こそ終わった……。」

コメント (創世日祭典・ストーリー・メインクエスト17-24)

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