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パイナップルケーキ・エピソード

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パイナップルケーキのエピソード

明るく前向きな少女。

御侍を慕っており、あらゆる方法で気を引いてくるが、とにかく前向きなため、苦笑されてもめげずにいる。


その一 依頼完成


花びらが舞い降りた。流れる炎は帯のように堕神を完全に封じ込めた。

手の中の花束を軽く振った後、眼の前にいた堕神は悲鳴を上げて倒れた。


「これで、全部完了よ。」


堕神が散りゆく様子を見て私もほっとした。


ちょっとの疲れなのに、私の体はもうよろよろだ。

三日連続の戦いは、いくら食霊でもレベルが高すぎた。


「でも……」


私は懐から一枚の羊皮紙を取り出した。

その羊皮紙は最後の一つを除き、赤い印がつけられた依頼だ。


「ようやく、間に合った」


私は赤いペンを取り出し、依頼書に最後の赤い印をつけた。


疲れた体を引きずり依頼を託した村へと戻ると、たくさんの村人が私を出迎えてくれた。


パイナップルケーキさん、ありがとう」

「助かった……」

「うちに寄って休まないか?」

「……」


村人たちのご好意ひとつひとつに感謝をし、村から去ろうとした時、一束の花束が私に差し出された。

その花束は有名な花でも、貴重な花でもない。簡素な方法で束ねられた野花だけだ。

私の手の中の花束とは比べようのないものだ。

それでも私は喜んで受け取った。目の前にいる、私より年下の女の子に笑顔を向け感謝した。


「ありがとう」

「お姉ちゃんが、好きです。」

女の子は瞳を輝かせ、そして大きな声で言った。

「お姉ちゃんとっても綺麗です。私のお嫁さんになってくれませんか?」


記憶にある言葉を聞いて、私ははっとした。記憶の断片が私の目の前に浮かんだ。

私は手を差し伸べて、彼女の頭を優しく撫で、そして小さな声で告げた。


「あなたが、もう少し大きくなってからでどう?」

「…うん!」


その二 うとうとな昔


「御侍さんきれい〜あたしのお嫁さんになってくれますか?」

可愛い食霊が御侍様の服を掴んで甘える。

「あなたがもう少し成長したらでどう?」

御侍様はしゃがみこんで、優しい声で返事した。

「うん、うん!」


その親しい様子を見て壁の隅に引きこもっている私はもっと引きこもろうとした。


私も御侍様が好きだ。

きれいで優しいし、剣を取った時もかっこよくて心強い。

だけど……


「アタシもアタシも!」

「御侍様私も!」

「……」


多すぎる……

御侍様に惚れた食霊が多すぎる。

彼女たちはとても眩しい。

私のような地味な子とは…完全に別世界の者だよ。



その方は有名な女御侍で、彼女に追随した食霊はたくさんいる。


堕神の侵略に困る難民はよく依頼を出した。


今日も御侍様はいつもどおりにみんなを集めて、依頼の手配をした。


だけど、もうすぐ終わりそうなのに、私の名前は呼ばれていない。


わかっている。


他の食霊と比べて、私は弱すぎて目立たない存在だ。


時々、御侍様は私のことをお忘れになったのではないかと考えてしまう事もあった。


そんな時に。


「……パイナップルケーキいる?」

御侍様から呼ばれた。


ぼうっとした私が顔を上げると、御侍様は優しく私を見ているのに気づいた。


「少し遠いところに行かなければならないので、あなたが付いて来てくれませんか?」

「はい……喜んで!」


その三 本音


馬車の中で、私はいつものように隅で縮こまっている。


時折隣の御侍様を見るけど、話しかけることはできない。


馬車内の沈黙は気が重い。


そんなとき、彼女がその沈黙を破った。

パイナップルケーキは…私の事が嫌いですか?」

「いえ……そんなことはありません…」

私は驚き慌てて答えた。


「私は……」

「私は……御侍様が好きです。」

言葉の最後は、聞こえないほど小さな声になった。


「じゃあ、どうして…」

御侍様は言いながら私に近づいた。


優しい息が私の顔を軽く撫でて、彼女は私の耳元で囁いた。


「…私のそばに、きてくれませんか?」


心臓の音が抑えられないほどに早くなった。少し不安なのに、どうして私はこんなにも喜んでいるのか。


見なくてもわかる、私の顔は真っ赤だ。


喉が渇いた、呼吸も乱れた。


私は必死に気持ちを落ち着かせ、弱く言った。


「私はただ……」

「ただ?」

「怖いです……」


御侍様が私の顔を撫で持ち上げ、目を合わすように促した。


「何が怖いですか?」

「わ、私は……自分が御侍様の側にいる資格がない事が怖いです」


彼女の綺麗な瞳を見つめながら、私は思わず本音をこぼした。


「私は、他の食霊と比べたら、地味で弱いです。」

「御侍様が私の事を嫌がってるんじゃないかと……」


もっと話したかったが、それは外の声に遮られた。


「どーどー」

御者が馬を止めた。



目的地に着いた。


馬車の外は木が生い茂っている森だった。


御者に感謝し馬車を降りると、私と御侍様は肩を並べて小道へと歩みを進めた。


彼女は馬車内であったことを一言も話してはくれず、私達は無言で歩いた。


突如、御侍様は私の手をつないだ。


私は思わず振り払おうとしたが、彼女の言葉で止めた。


「今回の旅の目的はわかりますか?」

「わ……わかりません……」

「あなたの心の病を治療するためです。」

「え?」


そして御侍様が止まった。私たちの前には、平地が広がっている。この場所は樹木が少なく、荒野のように石だらけだった。


でも、一番重要なのは……


「堕神!」


平地の中央にいる、巨大なものを見て私は驚いた。


私は御侍様の手を強く握った。


「先日、料理人ギルドから情報を入手しました。」


「森の中に眠っている堕神を見つけたと。」


「この情報はあまりにも曖昧だったので、いつも忙しいギルドは情報の真意を確かめる人力がありませんでした。ですが、放っておくと安心できません。」


「だから、この依頼を受けました。」


「あなたが役に立つかもしれないと思ったので、この依頼を受けました。」


「それに、堕神は本当に存在します。」


「だから……」


御侍様は急にしゃがみこんで私の目を見た。


「退治しますか?パイナップルケーキ。」


その四 励ます

「いや…あ、違います…」


御侍様の希望は私を混乱させた。


「怖いです…」


「万が一、私がそれを退治できなかったら…御侍様はどうしますか?」

「じゃあ、あなたはどうするのですか。」

御侍様の優しい顔は険しくなった。


「逃げますか、パイナップルケーキ。」


「あなたは食霊。私は料理御侍。堕神を無視するつもりですか?」

「私………」


御侍様の険しい表情に怖気付き、私は何も言えなくなった。


「自分を信じて。パイナップルケーキ。もしあなたが自分を信じないのなら、せめて私の事を信じてくれますか?」


御侍様が息を吐き、真剣に話してくれた。


「も、もちろん御侍様を信じています。でも…」

「あなたを召喚したのは私です。」


御侍様は立ち上がり剣を抜いた。


「私は、心血を注いで……」

「思いを込めて……」


彼女は剣を構えた。


「頑張って、頑張って……あなたを召喚しました。」


御侍様は平地の端へと移動した。


「あなたは弱くないです」


投げた剣は流星となって眠っている堕神に刺さった。


激痛で堕神は目覚めた。


巨大な咆哮は森の木々までも揺さぶった。


「あなたが戦わないと、私達はここでおしまいですよ。」




荒い呼吸を繰り返し、そこに倒れた私は目の前の光景を信じられないまま見た。


御侍様が後ろに疲れた様子で座り込み、咳をしながら笑った。


その防具も泥だらけだった。


満天の花びらが舞い降りて、光の炎が宙にピカピカ輝いていた。


目の前には消えゆく堕神だ。


「できたじゃないですか。」


御侍様が側に来て、私を抱きしめた。


パイナップルケーキは弱くないです。そして、私の頭を撫でてくれた。だから、これからは一人で部屋の隅に縮こまるのはだめですよ」


「私が寂しくなりますから。いいね?」




御侍様はいつも私の事を見てくれていた。


ずっと私を気にかけてくれて、忘れることなんてなかった。


私を励ましてくれた。


この前言ってくれたように。


頑張って私に伝えてくれた。


私は誰よりも弱くない。


私は涙を拭いて、彼女の胸に顔を埋め、真剣に答えた。


「うん!」



その五 パイナップルケーキ


光耀大陸には有名な女料理御侍がいた。


彼女は多くの食霊を従えており、とても心強い方だった。


料理人ギルドが困っていた状況すら、簡単に解決できた。


歴戦の強者として彼女は料理御侍と食霊を指導した。


励まされた人はもっとたくさんいた。


パイナップルケーキもその一人だった。


彼女の変化は誰が知っても驚くだろう。


目立たない食霊から、素晴らしい食霊になった。


御侍様が彼女を連れて、戦闘で自信を持たせた。


そしてイメチェンまでした。元の地味な小娘を、綺麗なお姫様へと変えた。


パイナップルケーキはいつも彼女への感謝の気持ちを胸に秘めている。


だが、世の中良いことばかりではない。


その女料理御侍の話はもう昔のこととなった。




光耀大陸


パイナップルケーキは全ての依頼を完成させ家へと戻った。


途中何人かの食霊とすれ違い挨拶したが、誰もが悲しい様子で、家族を出迎える表情ではなかった。


庭に向かうと、ガイダンジャイと会った。


「あ、パイナップルケーキ。帰っていたんだね」

「ええ、今まで溜まっていた依頼を全て片付けてきたの」

「うそ、あんな大量の……全部?」

「うん。御侍様の名誉を傷つけることはできないから」


パイナップルケーキは顔を上げ笑みを浮かべた。


「御侍様が目覚めた時、仕事が全部片付いていることを知ったら喜ぶね」

「……うん」




ガイダンジャイと別れ、パイナップルケーキはとある部屋へと入った。


部屋の中央にあるベッドには美しい女性が眠っており、時折辛い顔を浮かべる。


パイナップルケーキはベッドへと向かい、女性の手を握った。


女性はパイナップルケーキの存在を感じたようで苦しそうな表情は僅かに柔らかくなった。


「必ず、あの者たちの正体を暴きます。」


「御侍様、心配しないで」


「けど、会いたかったです」


「私はもう大人になりました。御侍様はいつ目覚めてくれますか?」


声はますます小さくなった。


パイナップルケーキは、彼女の側でゆっくりと眠りに落ちた。


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コメント (パイナップルケーキ・エピソード)
  • 総コメント数1
  • 最終投稿日時 2018/12/10 19:46
    • ななしの投稿者
    1
    2018/12/10 19:46 ID:kl9k78pj

    こちらのストーリーは全てゲーム内の翻訳が未完成であり、中国語のwiki・英語のwikiを参考に一部変更しております。

新着スレッド(フードファンタジー攻略wiki)
ゲーム情報
タイトル FOOD FANTASY フードファンタジー
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2018/10/11
    • Android
    • リリース日:2018/10/11
カテゴリ
ゲーム概要 美食擬人化RPG物語+経営シミュレーションゲーム

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