【黒ウィズ】白猫の仲間たちと冒険にゃ!Story2
story 女騎士と熊の冒険活劇
クエス=アリアスから異界へと旅立った君とウィズ、そしてガーネットとカムイのペア。
どうやら、無事に異界へ到着できたみたいにゃ。
この異界……なかなか幻想的で、ロマンティックな雰囲気がありますね。
空を舞っているのは……精霊でしょうか?どうやらここは霊的な異界のようですね。
う~ん!これは研究意欲をそそりますねぇ!早速この光景をあまさずスケッチに……
それよりも、まずは討伐依頼の魔物を探しましょう。どなたかに聞くことができれば……
君たちが周囲を見渡し、人の姿を探していると……
……あ、ガーネットさん!あそこにいるのは人ではないですか?
すみませーん!そこの方ー!ちょっとお尋ねしたいことがー!
魔物の件について聞こうと、カムイは人影に向かって走りだしたが……
……はっ!カムイさん、待ってください!
え?
……おい。
うう……
なんと不気味で色白な男が、いたいけな少女に、にじり寄っている!
きゃー!ガーネット姉さん、事件です!おまわりさーん!!
おい、貴様!その子から離れろ!
……なんだと?
え?あ、その……
ご安心ください。異界より召喚された勇者、このカムイが、あなたをお守りしましょう!
ひっ!い、いやぁぁぁ!!
迫りくる熊の巨体に恐怖したルチルは、腰が抜けてその場にへたりこんでしまった。
あ、あれ?僕、なにかマズイことしちゃいました……?
……その精霊使いから離れろ、野獣。
まずは貴様が離れろ!不審者め!
微力ながらガード!
離れろ、と言っている、害獣。
え、えーと、あうあう……
それからしばらくして……
え、迷子……ですか?
はい、その……この人に……助けて……もらって……
た、大変失礼しました!ご無礼をお許しください……!
──!女……お前は……
は、はい。私が何か……?
……いや、気にするな。
あのー、不躾で恐縮ですが、実は僕たち、とある魔物を探していまして……
このあたりに強力な魔物がいると聞きました。何か心当たりはありませんか?
ほう、貴様ら、あの魔物を討ちに来たのか。
何かご存知なのですか!?
あの……私も、魔物……討伐に……
……いいだろう。貴様らに覚悟があるのなら、俺が死地へといざなってやろう。
いやあ、渡りに船とはこのことですね!よろしくおねがいします、えーっと……
ルチル……あの、よろしく、です……
……シドだ。
ガーネットと申します。みなさん、共に協力して魔物を討ちましょう!
君たちは自己紹介を済ませると、目的の魔物を探すべく、歩みを進めた。
***
ルチルさんは、精霊の召喚士なのですね。まだお小さいのに、いやはや敬服いたします。
あ、ありがと、う…………熊さんは……森の熊さん……?
森に住むなんてとんでもない!僕はシティボーイなので、普通に都会暮らしですよ。
そ、そう、ですか……ふふ。
……シドさん、つかぬ事をお伺いしますが、あなたは人間……なのでしょうか?
……元人間だ。禁忌の術は人間性を蝕む。その結果が、この異形の姿だ。
禁忌の術!?なぜそんなことを……
……俺には、たとえ冥府魔道に堕ちてでも、やりとげなければならないことがある。
そんな……その結果、あなたが破滅しては、意味がないではないですか!
……貴様い説教をされる筋合いはない。もし俺の邪魔をするのなら……容赦はしない。
シドさん……あなたは……
無駄話は終わりだ。"奴"が現れたぞ。
行軍する一行の前に、強大な気配をまとう魔物が出現した!
うう……!精霊たちが……怯えてる……
ルチルさん、僕があなたの盾になります。安心して精霊の召喚に集中してください。
え!あ、ありがとう、熊さん……
おお……年上のお姉さまもいいですが、これはこれで父性がくすぐられますね……!
和気あいあい(?)のルチル&カムイに対し、ガーネットは難しい顔をしている……。
……ふん、なにを身構えている。よもや、この俺に怖気づきでもしたか?
……いえ、戦場で肩を並べる以上、今は仲間です。私はあなたを信頼します。
くれぐれも御身を大切に。いざとなれば、私があなたを守りましょう。
っ!……やはり、似ているな……
似ている?一体何のことを……
……!きま……す!
***
……シドさん、さきほどの"似ている"という言葉……あれは一体どういう意味なのですか?
……貴様、先刻の戦いで、俺を"守る"と言ったな。
え?……はい、確かに言いましたが……
……俺にもかつて、守るべき者がいた。俺が命に代えても守りたいと願った女だ。
とても気丈で、燃えるような赤髪が特徴の女だった。
……そういうことだったのですね。……もしや、その方は、もう……
……俺は彼女を蘇らせなければならない。そのために、あらゆる禁忌にこの身を染めた。
この悪鬼のような姿は、その罪の象徴だ。だが……彼女のためなら、俺は……!
……踏み入ったことを聞きました。無礼をお許しください。
……今の話は忘れろ、ただの戯言だ。
わかりました……ですが、最後に一言だけ……
……どうか、ご武運を。いつかあなたの悪夢が終わることを祈っています。
……悪夢は終わらない。悲願を果たす、その時までは……
な、なにやらアダルトな雰囲気がモンモンで、話しかけられる雰囲気じゃないですね……
う、うん……
まあ、ひとまず僕たちの目的は達成しました。名残惜しいですが、ここでお別れですね
あ、あの、熊さん!その……
はい、なんですか?
えっと、よかったら、わ、私と……と、とも、ともだ……!
……あ!僕としたことが忘れていました。これ、つまらないものですが、新巻鮭です。
え?お、お魚……?
はい、友人になった方にお配りしてるのです。ほら、熊といえば鮭ですからね!
ゆ、友人……!と、友達、ですか?
はい、お友達です……あ、もしかして、熊は苦手でしたか……?
い、いえ!その……う、嬉しいです……友達……ふふ……
それでは、新たな出会いと勝利を祝して、最後に一本締めといきましょう!
ささ、ルチルさんも!あとそこの陰気臭い方も!
え、えっと……こう、ですか?
なんだあの野獣は……くだらん。
ふふ、こういうのもたまには悪くないものですよ?
異界で新たな出会いを果たし、魔物の討伐を達成したガーネットとカムイ。
これで問題解決にゃ!それじゃあ次の異界に向かうにゃ!
そして、君とウィズは、次のペアが待つ異界へとひた走る!
story似た者同士の友情
はぁ……はぁ……ど……どうして、邪神の私がこんなことを……
まーまー、いいじゃない!困ったときは助け合わなきゃね!
ちょっと!私はボランティアじゃないのよ?あとでちゃんと契約してもらうんだからね!
うんうん!大丈夫大丈夫!
本当にわかってるのかしら……
魔道士の少女レナと邪神ルルベル。二人は、とある場所に向かって旅をしていた。
邪神が荷物持ちとかありえないわ……あなた、邪神の力をなんだと思ってるのよ!
まーまー、そう言わずに!君、空飛べるし、荷物持ちなんて楽勝でしょ?
んなわけないでしょ!普通に疲れるから!
あははは!……おや?あそこにいるのは誰かな?
ん~?
レナの視線の先をルルベルが追うと……
はぁ……帰りたい……
はいはい、やる気出してよシスター。ほら立って、キリキリ歩く!
だってほらぁ、信徒も増えなさそうだしさぁ、それに嫌な予感が……
嫌な予感?
なんかこう……面倒事が荷物抱えて向こうから来るような予感が……
なにそのボンヤリしつつも的確な予想。
とにかくそういう予感がすんの!ううっ、帰りたい~!
はいはい……もー、シスターはワガママだなぁ。
嫌がるミラを引きずりながら歩きはじめるハルカ。
そんな二人組とすれ違いながら、レナは明るく挨拶をする。
こんにちわー!
あ、こんにちわ……あの、この辺りに魔物が出るって聞いたのだけど、何か知らないかしら?
おっ!その魔物、ちょうど私たちで退治しにいくところだよ!……もしかして君たちも?
ええ、そうよ。よかったら同行してもいい?戦力は多い方がいいでしょ?
もちろん!私はレナ!よろしくねー!
ハルカよ。こっちはシスターの……
ハルカがミラを紹介しようと振り返ると、何やらコソコソと話しているミラとルルベルの姿。
あんた、悪魔……いや、もしかして邪神?なんで人間の荷物持ちなんてやってんの?
あなたこそ悪魔のくせになんでシスターの格好して……?
二人共、なに話してるの?
「「なんでもありません!!」」
***
そういえば、レナはどうして魔物の討伐に?
魔法学園の課題なんだ!やっつけてこいって!
ふーん、どこの世界にも魔法の学校があるのね
ハルカも見た感じ魔道士だよね?専門の魔法は何かな?
あたしは白魔術よ、治癒とかのね。レナは……見るからに火魔法ってかんじね。
ご名答!私は火魔法の攻撃特化系!爆炎とか派手なのが好きなんだ!
なるほどね。……なんかあたしたちって、似ているようで魔法の方向性は真逆よね。
そうだね!……あ!もしかして私たち、良い魔道士コンビになれるんじゃないかな?
ふふん、悪いけどあたしとコンビを組むのは、成績がトップクラスの魔道士だけよ。
あ、それなら大丈夫!こう見えて私、学園の首席なんだ!
……え、うそ!首席!?
ほんとだよ~!もちろんハルカも首席なんだよね?
あー、えっと、そのー……首席!……から2番目です、はい……
次席なんだ!すごいね!
うう、悪意がないのはわかるけど、ものすごく屈辱だわ……
そんな二人から少し離れて歩いているルルベルとミラ。
んしょ、んしょ……はぁ……はぁ……
ホントなんで邪神が人間の荷物持ちなんかしてんのよ……
うう……自分でもなぜかわからないけど、いつもこんなかんじで手伝わされるのよ……
あんたさ……もう少し自分をしっかり持ったほうがいいわよ。
なによそれ、どういう意味よ。
要は、"ノーと言える"ようになることよ。人間ごときに流されちゃダメ、絶対。
な、なるほど……あなた、悪魔のくせに説法とか……ほんとにシスターみたいね。
わりと長いことやってるから染みついちゃって……
それもどうかと思うんだけど……お互い大変ね……
四人が各々に談笑しながら歩みを進めると、彼女たちの前に、突如として魔物が襲い掛かる!
ひぃ!で、出たーっ!あ、あんた邪神なんでしょ!ほら、サクッと倒しちゃって!
ノー!
ここはイエスって言うところよぉー!
むむ!出たわね、魔物!私が相手だよ!ハルカ!同時攻撃で行くよ!
え?あ、うん、わかったわ!
来たれ焔の祖!汝に請うは紅蓮の爆華!其の火儀を顕現し、愚かなる贄を灰燼に帰せ!
七の天光、四の霊耀、一の破暁……我が身のほむらを炬火となし、もって汝に燈し置かん!
なにあれ!カッコ良い!!ずるい!私もやる!
超ミラクルスーパーグレート邪神パワー!
だっさ!
魔道士コンビと魔族コンビ(?)による戦いが今、始まる!
***
やったー!ビクトリー!ほらほら、ハルカも!ピース♪
こ、これが首席のパワーなの……あたしはもう魔力が空っぽでヘトヘトよ……
こう見えて私、大魔道士を目指してるからね!このくらいじゃあ、へばらないよー!
……と言っても、昔は魔法なんてからっきしのダメダメ学生だったけどね、たはは……
え、そうだったの?ちょっと信じられないんだけど……
学園に入った頃は、素質がないって言われて、みんなについていくのがやっとだったんだよね。
……でも私は、大魔道士になりたかった。その憧れだけでここまできたんだ。
憧れ、か……
ハルカはどうして魔道士になろうと思ったの?
……あたしは、もっと白魔術を発展させて、病気の人たちを治したいと思ったから……
なら、その思いを信じて突っ走るしかないよ!一緒に立派な魔道士になろう、ハルカ!
……そうね、こんなところで立ち止まってたらずっと二番手のままだわ……!
んー、私は、二番でも十分すごいと思うよ?
いーえ!あたしは一番を目指すわ!絶対に一番になって、白魔術を極めてみせる!
あはは!熱いね、ハルカ!それじゃあ、仕切りなおして、もう一度!
ビクトリー!ピース♪
え!あ……ピ、ピース♪
あははは!やっぱり私たち、きっと良いコンビになれるよ、ハルカ!
ふ、ふん!まあ、あんたとだったら……その、少しは……考えておいてあげるわ。
二人の魔道士が互いの健闘を称え、友好を深めていた、その一方で……
青春ねえ……ズズ……
ズズ……青春だわ。
悪魔と邪神は、ノンキにお茶をすすっていた!
……ああいう若い娘たちの願望とか、将来の夢とか……なんか良いわよね。
まあ、一理あるわね。
そうして夢を抱いたまま破滅して、堕落しちゃえば、なお良いんだけどねぇ!
一理あるわね!
……あなたも、夢とかあったりする?
え、あたし?……あたしの夢はもちろん、悪魔の信仰を広めて信者を増やすことよ!
ふーん……私も人間を誘惑して、堕落させて、破滅させたいって思ってるんだけどさ……
最近は、レナみたいな強引な娘に連れ回されるのも悪くないなって思う自分がいるのよね……
……ルルベル、あんた、疲れてるのよ。愚痴なら聞くわよ……あたし、シスターだし。
うん……たまには懺悔でもしようかな……
それじゃあ……"迷える邪神よ、悪魔の慈悲を信頼し、あなたの罪を告白してください"
……私ってさ、いつも契約の寸前になって人間に逃げられてばっかりでさ……
ふむふむ、なるほどなるほど。
……アッチとコッチでずいぶん会話の温度差が違うみたいにゃ。
次の場所では、どんな世界と人々が仲間たちを待ち受けているのか……
仲間たちの冒険は続く。
story
─式紙師キリエは、勅令により、都を脅かす魔物の討伐に向かい、魔物の迎撃にあたっていた。
うーん、かなわんなぁ、こないに数が多いと、ウチ一人じゃ捌ききれへんわぁ。
数多くの魔物がキリエに殺到し、ついにその凶牙がキリエの背後を襲う!
あ、しもうた……
どっかーーーーん!!
キリエを不意打ちしようとした魔物を、ミカンが勢いよく吹っ飛ばす!
父上直伝の槍術ですわ!一気に貫いて差し上げてよ!
アンナの槍の一閃が、魔物の群れを薙ぎ払う!
あらあらぁ、これは頼もしい助っ人やねぇ。
そこのあなた、お怪我はありませんこと?
はい、おかげさまで~。もしやお二人も魔物討伐に来はったん?
そうだよ-!ひょっとして、お姉さんも?
はい~。ウチは式紙師どすから、魔を祓い、封じるのが使命なんよ。
まあ、そうでしたのね。それなら、わたくしたちもご一緒しましょう。きっと力になれますわ。
それは願ったり叶ったりやわぁ~!ウチはキリエいいます~。よろしゅうな~、お二方。
ミカンだよー!よろしくねー!
わたしくはアンナですわ。それでは、みなさん、いざ、魔物討伐に……
お待ちなさい。
ふと、静かで深みのある声が響いた。
あなた方が討とうとしている魔物、それは私の獲物です……手出し無用ですわ。
え~、みんなで協力しようよ~!
そうはいきません、せっかくの楽しみを邪魔されては、私の欲求が不満なのですよ。
は?あんさん何言うてはるん?
……ああ、いいですわ、その目。もっとです……もっと蔑んだ目で私を見てください。
えっと、あの方、大丈夫ですの……?
巨大な魔物へ華麗に立ち向かう私……ですが、魔物は卑劣な手で、私を追い詰めるのです……
魔物に追い詰められ、許しを請いながら地に伏せる私……ああ、なんて惨めなの!
ああァ!もっと見て!無様に敗北して涙する、惨めで憐れな私を……ああ!
あまりにもひどい台詞を口にしながら、パッツァは狂い悶えるように体を震わせる。
その異様な様子を見て、三人はパッツァから一歩、また一歩と距離を置いた。
うわぁ~……
これは……重症ですわね……
ひえ~、これはほんまもんのアレやねぇ……
三人は、突如現れた魔女から目を逸らすと、そそくさと魔物討伐へと向かった……。
***
……そろそろ目的の魔物の住み処やね。
……!来ましたわ!
アンナたちの前に、強大な魔物が出現し、その鋭い牙を剥く!
なんて醜悪な魔物……ですが、それはそれで好都合です。
醜いモノに美しい私が完全敗北する……ああ、なんて心躍るシチュエーションなのでしょう。
ヘンタイのお姉ちゃん!そんなところに立ってたら危ないよ!
あの鋭い牙が私の肌に傷つけ……あァ!無惨なボロ雑巾のようにされてしまうのだわ!
あらら、全然聞こえとらんみたいやなぁ。
アンナは、身悶えるパッツァをスルーし、敵に向かって槍を構える。
そこの可哀そうな方は捨て置きましょう。ミカンちゃん!いきますわよ!
りょうかーい!
アンナとミカンは息の合った動きで背中を合わせ、魔物と対峙した!
おお、なんやお二人さん、コンビネーション完璧やねぇ~
わたくしたち、こう見えて伊達に場数は踏んでいませんことよ!
魔物退治は、あたしたちにお任せだよ!
うふふ、こら頼もしい限りやわぁ~。それに比べて……
あァ!魔物にいたぶられ悦に浸る私を軽蔑して!ゴミを見る目で見下して!あああァ!
はぁ……こらウチが気張らんとあかんみたいやね……!
勇敢な三人と微妙な一人は、魔物との最後の戦いに身を投じる!
***
アンナとミカンの連携、キリエの支援、パッツァの意外な奮戦。
四人の健闘により、魔物は見事に打ち倒されたのだった。
よーし!討伐かんりょー!
や~、お見事やったわぁ!さすがやねぇ。
ふふ、セイクリッド侯爵家の娘ならば、当然の勝利ですわ
それじゃあ、勝利の記念に……はい、みかん!みかん、くっばろー!
あら、ありがとう。いただくわね。
おおきに。なんや、ミカンはんがみかんを配るて、洒落がきいてておもろいなぁ
互いの健闘を称え合い、和気あいあいの三人。
その様子を、パッツァが、何か物言いたげに眺めていた……。
えっと……みかん食べる?
あら、ありがとう。それにしても皆様……とても仲良さそうで……妬ましい限りですわ。
妬ましいって……あなたね……
ああ、やはりイイです、その目。嫉妬に狂う私を心底軽蔑するような、冷たい目つき……
あァ!たまりません、もっと見てください!侮蔑を込めて、なじるように見てください!
パッツァは、体をかきむしるように抱くと、クネクネと身悶えて悦に浸った……。
うーん、やっぱり勝利のみかんは格別だね!
せやなぁ、疲れた体に甘酸っぱい荷重が染み渡るわぁ。
さ、二人とも、一息ついたら帰りますわよ。
常識派の三人は、悶えるパッツァを無視し、何事もなかったように振る舞う。
ふう~、どうにかなったみたいにゃ。さすがにちょっと疲れたにゃ……
こうして、異界の仲間たちは冒険を終え、再びクエス=アリアスに集結するのだった。