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【黒ウィズ】アルドベリク&ルリエラ編(GW2020)Story

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最終更新者:にゃん


2020/04/30





目次


Story1 暗闇に泣く少女

Story2 冷たさに震える少年

Story3 空を飛ぶ4人



登場人物





story1 暗闇に泣く少女



行くよ……。

 リュディはバルコニーの柵の向こうにある景色を見つめて、言った。

背後にある手すりを掴む手を離し、足に力を入れる。そして飛んだ。

空中に投げ出された体は重力に従い、ー度は下降する。

風よ!

 声に応じて胸の輝石が青く輝くと、体は重力に逆らい、ふわりと木の葉のように浮かび上がった。

よし。いいぞ。

リュディ様、ナーイスフライトでございますよ。

 輝石の力に制御されたまま、リュディは足から万全の着地をする。


よくやった。

 と、リュディの頭を撫でながら、アルドベリクは上階を見上げた。

リザも続くんだ。

 同じようにバルコニーの柵の前に立つリザ。


う、うん……。

 ルシエラが小さな背中に手を添える。

大丈夫ですよ。飛べなくてもアルさんが受け止めてくれますよ。

 階下を覗くと、アルドベリクがいる。ルシエラの言う通り、きっと受け止めてくれる。

1階から2階の高さはそれほど高くはない。

しかし、リザの手は手すりを固く握りしめ、前に飛び立とうとはしなかった。

だめ……こわいよ。

 と呟いたのを終わりの合図にして、ルシエラは翼を広げる。

今日はここまでにしましょうか。昨日よりも少しだけ長い時間我慢できました。

いまはこれで十分ですよ。

 リザの体を掴んで、階下へとふわりと降下していく。翼は優雅に宙を泳いでいる。

ムールスがアルドベリクに言った。

お祝いのケーキにはまだ早いようですね。

そのようだな。


 ***


リュディは順調に成長している。しかし、リザはそうではないな。

何かがあの子を臆病にさせている。それが成長を阻んでいるんだ。

何か……ですか。

心の問題だろうな。

 会話の隙間に、かすかにリザの悲鳴が糸のように細く滑り込んできた。

リザ様が目を覚まされたようですね。よく悪い夢を見るとかおっしゃられてました。

これじゃないですか、原因って。

そうだろうな。

ムールスさん。温かいミルクを持ってきてください。

かしこまりました。

 ルシエラが部屋を出ていく。

リザのことはルシエラに任せよう。

では、リュディ様のことはアルドベリク様の担当ということですね。

 アルドベリクは、意外そうな顔をしてムールスを見返す。

あの子は手がかからない。

そうでしょうか?それでもまだ子供です。

何か知っているのか?

もちろん。家のことは何でも知っておりますから。


 ***


 ルシエラが扉を開けると、差し込んだ光が暗闇の中でじっとしているリザを照らした。

どうしたんですか?

 ややあって、リザは答えた。

怖い夢を見たの。ひとりじゃ寝られないから、ルシエラー緒に寝て。

 ルシエラが部屋に明かりをともすと、さらにリザの姿が鮮明になる。


どんな夢を見たんですか?

お父さんとお母さんが……怪物になる夢。

 それは夢ではなく、彼女の身に本当に起こった出来事である。

体を変異させる怪物に住む世界を追われ、彼女たちは魔界にたどり着いた。

それはとても怖い夢ですね。

 夢だというリザの言葉をルシエラは否定しなかった。

私も時折、夢を見ますよ。私が私じゃない夢です。いつも悲惨な結末です。

 言いながら、ベッドの端に腰を下ろした。

怖いと思わないの?いつか同じことが現実で……起こるとは思わないの?

思いませんね。だってそれは夢ですから。目が覚めたら私は私のまま、ここににいる。

ここにいない私なんて、私じゃないです。全部、ただの夢です。

貴方の怖い夢も、全部ただの夢です。怖い夢から覚めた時も、貴方はここにいます。

そうじゃなかったことがありますか?

 ルシエラはリザにミルクが入ったカップを握らせる。

それを飲んだら、また眠りましょうね。

うん。

起きたら、貴方は変わらずにここにいる。そして、私も隣にいます。

 体がリザの隣に滑り込み、翼は器用に折りたたまれて、ベッドの中に納まった。

飲み終わったカップを受け取り、テーブルに置いた。

さあ、眠ってください。

ルシエラも眠って。

眠りますよ。

目が開いたままだよ。

知らないんですか?天使は目を開けたまま眠るんですよ。ひとつ勉強になりましたね。

本当に!?じゃあ、イザークも?

そうですよ。あの人は堕天したので、半分だけ開けているかもしれませんね。

うっすら半分だけ開けているってこと?

違いますよ、片目だけ開けています。

ふふ。……イザーク気持ち悪い。変なの。

堕天は良くないですからねえ。

リザは人間ですから、両目を閉じてください。さあ、安心して眠ってください。

目が覚めたら、私たちはここにいますよ。

うん。


 ***


鹿だ。あれを狙おう。

教えた通りに、必ず殺せる距離まで近づくんだ。

うん。

 身を屈めて、進んでいくリュディを見送り、アルドベリクはムールスに尋ねる。

確かに気になる話だな。

気になるどころではありませんよ。魔族の私から見ても、異常です。



 ムールスがキッチンにやってくると、オーブンの前に座り、手をかざしていた。

「おや?リュディ様。どうされましたか?」

「手が冷たいんだ。だから温めようと思って。」

「それならそうしていれば、すぐに温かくなりますよ。

新発売された燃料用の小悪魔が入っています。そいつらはよく燃えますからね。

燃やされる時の叫び声も以前のものより小さい。よく燃える分、うるさいのでは使えませんからね。」

「そうなんだ。」

「狩りはどうでしたか?大物は仕留められましたか?」

「うん。仕留めたのはアルさんだけど、僕も手伝った。ナイフで首を切ったよ。

血がいっぱい出ていた。」

「……かわいそうですが、その分、美味しく食べてあげましょう。せめてね。」

 リュディは何も答えずに、オーブンに手をかざしていた。

ふと気になり、ムールスは少年を見た。

「リュディ様。失礼ですが、いつからそこに?」

「帰ってきてから、ずっとだよ。」

 ムールスはリュディのそばに歩み寄り、小さな手のひらをかばうように、握った。

その手は長時間、火にさらされたせいで熱かった。とても冷たいとは言えず、火傷していてもおかしくなかった。

「リュディ様、もうそのへんで結構ですよ。充分、温まっているでしょう。」

「そうかな。まだ冷たい気がしたけど。」



いける。

まだだ。

大丈夫だよ。

 つがえた矢から手を離す。瞬時に矢は鹿の背骨に吸い込まれる。

アルドベリクにはわずかに鹿が跳ねたのがわかった。急所を外れたことも。

外れだ。あとを追うぞ。

う、うん。


 逃げる鹿の歩調は駆け足から徐々に弱まって、いまはほとんど歩いている状態だった。

やがて歩けなくなり、体を重荷のように横たえた。

とどめを刺してやれ。

 鼻から血を吹き出し横たわる鹿を見下ろし、アルドベリクはナイフをリュディに差し出す。

リュディがナイフを受け取ると、言った。

矢は必ず殺せる時だけ放て。苦しまずに死ねるようにだ。それが狩りの掟だ。覚えておけ。

 鹿の目はリュディの持つ刃の光を見つめていた。ー段と白く輝く切っ先が救いをもたらすと知っているようだった。


 キャンプに戻ってからずっと、リュディは焚火に手をかざしていた。

狩りの掟だとかいいように言いますが、本当のところは時間をかけて死ぬと肉がよくないんですよ。

血が回って、匂いが出るし、肉も固い。その下処理にも時間がかかる。まるでいいことがありません。

 と言いながら鍋の中に秘伝の調味料を加えて、味見をする。

ふむ……。最高級とは言えませんが、滋味深い畜生鍋が完成しましたよ。

 ムールスがそれぞれの皿によそうのを見ることもなく、リュディは火に手をかざしていた。

寒いのか?それとも何か気になることがあるのか?

鹿の血がついた手、とか。

 思わずリュディは顔を上げた。

何を感じている?以前、狩りから帰った時も、そんなことをしていたらしいな。

お前のその手は何を感じているんだ。教えてくれ。

魔族は、殺すのに馴れている。経験上教えられることもある。

それくらいしか魔族の良いところはありませんけどね。

パパとママを殺した。

怪物になったからか?

 リュディが黙って頷く。

逃げるのに必死だったし……もうパパとママでもなかったから、悲しくなかった。けど……。

手についた血が、温かい血が、段々冷たくなって、その冷たさがずっと続くんだ……。

温めてるのに、ずっと冷たいんだ……。

 火にかざす手は徐々に燃え盛る薪に届きそうな距離まで近づいていた。

 制するように、アルドベリクの手が小さい手を掴んだ。

驚いたようにリュディが見る。

俺の手はどうだ?

……温かいよ。

お前よりもっと殺しているはずなのにだ。なぜかわかるか?

 少年は首を横に振った。

殺す以外にも使っているからだ。例えばこうやってお前の手を握る、とかな。

 炎の揺らめきが互いの顔に影を踊らせ、煥の弾ける音が時間を刻んだ。

時間はゆっくりと流れている。アルドベリクが不意に笑う。

実は、さっきまで焼けた石を握りしめていたというのが本当の理由だ。

 リュディはきょとんとして、ムールスの顔をうかがった。

いまの何?

ジョークですよ、ジョーク。アルドベリクジョークです。たいてい、誰にも伝わらないんですけどね。

黙れ。

ご安心を。今日のは及第点ですよ。さあ、食事を始めましょう。食べるために鹿は殺したのですからね。

ジョーク、下手なんだね。

誰にでも苦手はある。



ふたりともいろいろ抱えているみたいですね。

無理もない。普通の子供ではない。

あの子たちにはもう取り戻せない生活というものがある。

取り戻せなくても、新しく作ってあげることは出来ますよ。

そうだとしても、きっかけが必要だな。

 そんな話をしている部屋に通されたのはクルス・ドラクである。

ごきげんよう、ゴドー卿。ルシエラさんも。これは手土産の、ダークサンブラッドです。

わー、ありがとうございまーす。

 アルドベリクはまたかという顔を片手で覆い、クルスに要件を促した。

今日は何の用だ?相談があると聞いたが?

ああ、そうですね。早速、本題に入りましょう。

実は気球のツアーを企画しているのです。もうすぐ連休が始まりますよね?

それに合わせて、ツアーを打ち出すつもりです。ちょうどゴドー卿の領地に良い景勝地があるので、そこで開催させて頂きたいのです。

ヘえー。気球ですか?

なんの需要があるんだ?魔族で飛べないやつなんていないだろ。そんなものに乗るなら自分で飛べばいい。

でも、クィントゥスさんは飛べないんじゃないですか?

違う。あれは飛ばないだけだ。

走った方が鍛えられる気がするとか、そういう理由でしたね。

正確に言えば、理由はバカだからだ。

それって理由ですか?原因ではなく?

そうだな……どっちなんだろうな。

理由でも原因でもいいじゃないですか。彼が幸せなら。

気球も同じです。幸せなんですよ。気球が与えてくれる時間が。空を舞う優雅な時間ですよ。

なかなか得難い経験です。それに――。

歩けるからと言って馬車に乗らない者はいません。でしょう?

クィントゥスは乗らないぞ。

彼は無視してください。例外もあります。

そうか……。リザやリュディにはいい経験になるかもしれませんね。

クルスさん。その気球、私たちを乗せてくれませんか?とてもいいことを思いついたんです。

え?

嫌なんですか?私たちの領地を使いたいんでしょ?それなら取引が必要でしょう?

お前の領地ではない。俺のだ。

ー理ある。

ー理?

で、どうなんですか、クルスさん。使っていいんですか?どうなんですか?

ま、まあ。いいですが。

では、それで決定ということで、ムールスさんに言って日取りを決めてもらいますね?

 足早に部屋を出るルシエラを見送り、クルスが言う。

本当に貸さなきゃダメですか?

何か言いたそうだな。正直に言ってくれ。

ルシエラさんのいう「いいこと」は、「いい」はずがなさそうなんですが。

もっともだ。俺はお前の言うことは、もっともだと思う。

それだけですか……?

諦めも肝心だ。

……新しい気球を調達しておきます。



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story



ピ~クニッ~ク~!いや~、ピクニック、ピ~クニッ~ク~!楽しいですね~。

お前を見ている方がよっぽど楽しい。

ムールスさん、ピクニックがお好きなんですか?

いいえ、初めてです。ピクニックという言葉も初めて使うくらいです。

ですが、魔族に生まれたとしても、ピクニックくらいは行きたいですからねえ。

毎日、野山でピクニック出来たら、どんなに楽しいでしょうか。

ムールスさんが毎日、野山にいたら、ピクニックというより山賊ですね。

おっほっほっほ。ー理ある。

ー理あります。

流行ってるのか?

 アルドベリクたちは気球の試乗のため、クルスに案内された場所にやってきていた。

ゴドー卿、用意ができましたよ。皆さん、ドラクツアーズ特製の気球にご搭乗ください。

うわー……すごい。

 丸く膨らんだ球皮の下には、燃え続ける炎が設置されていた。

それによって、球皮の部分に熱せられた空気がたまり、上昇していくという仕掛けのようである。

その炎はクドラクの種火といって、魔力で操作できます。やり方は先ほど教えた通りです。

わかった。いろいろありがとう。

いえいえ、こちらも体験して頂いて、問題点など洗い出せればお互いにとって良い機会になります。

あと、ちゃんと返してくださいね。

…………。

嘘でもいいから返すというべきでは?

さあ、リザもリュディも気球に乗ってくださーい。

 アルドベリク、ルシエラ、リザ、リュディと乗り込む。

アルドベリクが炎の台座に魔力を加えると、音をたてて火柱が上がった。

同時に気球は上昇していく、ゆらりゆらりと。だがしかし、しっかりと上昇していく。

へえー、こういうのもなかなかいいですねえ。

ああ、思ったより悪くない。

あ!ムールスが手を振ってる!

本当だ!

 とリュディとリザがムールスに向けて手を振り返す。

ムールスさんって上から見たら、あんな感じなんですね。

……どういう意味だ。

ムールスさんを上から見ることってないじゃないですか。

いざ見てみたら、思っていたのとちょっと違ったってことです。

すまん。よくわからない。

ほら、リザ、リュディ。あれが上から見たムールスさんですよ。思っていたのと違うでしょー。

ホントだ。思っていたのと全然違う。もっと丸いと思ってた。

そうだよね。もっと丸いと思ってた。

ムールスさんは上から見ると丸いと思われがち、これはー理ありますね。

うん。ー理ある!

……流行っているのか?

 新たな体験は新たな発見を生み出す。それは特に子どもの特権であり、リザとリュディもそれは変わらない。

その様子はごく普通の子供と変わらない。ひびの入った彼と彼女の心はまだ強く無邪気さによって包まれている。

その無邪気さがなくなった時、残るのはひびの入った心。そしてそれはやがて砕ける。

守る術を見つけられなかったら。

ルシエラの視線とアルドベリクの視線が交わる。秘密裏の合図が行き来して、互いに頷きあう。

じゃあ、始めましょうか。

 ルシエラの体がバスケットから空中に滑り出る。窮屈そうに折りたたまれた白い翼が広がり2、3度羽ばたいた。

舞い散る羽とともに誘う手がアルドベリクヘ伸びてくる。

アルさんも。

そうだな。

 その手を取って、アルドベリクの体もバスケットから出る。

リュディもだ。

 きょとんとする子どもたちに手を差し伸べる。

う、うん……。

 バスケットの縁によじ登り、リュディの胸の石が光る。風が彼の声に応じて集まってくる。

そしてリュディは空へ飛び込んだ。風が彼の体をベッドのように受け止める。

リュディは泳ぐようにアルドベリクヘと向かい、その手を取った。

今度はリザですよ。ほら、勇気をもって飛んでみてください。

え?え?でも……。

でも、じゃありません。飛ぶ時に飛ばないといざという時に飛べませんよ。

リュディ、手を貸してやるんだ。

お前のその手はただ殺すためだけにあるんじゃない。もっと違う使い方がある。

違う使い方……。

 リュディは自分の手を見る。

お前の手を必要としている者がいる。手を貸してやれ。

リュディ……。手を貸して。

うん。

 ふたりの小さな手が互いを求め合うように伸びる。そして躊躇。

戸惑い。と少しの勇気の無さ。

リザ、大丈夫ですよ。こっちにリュディがいます。怖いものは何もないですよ。

大丈夫だ。勇気を出せ。必ずリュディが受け止める。

大丈夫。僕がいる……。

 バスケットを上りながら呟く。

大丈夫。大丈夫。大丈夫……。

 まるで呪文のように呟く。

大丈夫だ。

大丈夫ですよ。

 高さや煽るような強風にめまいを感じる。目をぐっとつぶって、もうー度開くと、めまいは消えた。

だい……じょうぶ。だいじょうぶ。だいじょうぶっ!

 少女は体を空に預ける。輝石が光り、風か彼女を受け止める。

そして差し出された少年の手を掴んだ。その手は自分を生に繋ぎとめる。

少年の手は思いのほか、固く自分の手を握りしめた。固く、とても温かった。

リュディ……ありがとう。

 少女の言葉に思わず戸惑った。礼を言うのは、感謝すべきなのは、自分じゃないのか?

そんなことが頭をよぎる。

う、うん……。ありがとう……。

ほら。大丈夫だった。簡単なことなんです。ー歩を踏み出す勇気さえあれば。

リュディ、お前の手はまだ冷たいか?

 俯き、気恥ずかしそうにリュディが言った。

いまは……違う。

 4人の元から気球だけが離れていく。風に流され自分の行き場所を知っているように悠然と。

ねえ、ルシエラ、あの気球どこか行っちゃうよ?

あの気球は、私たちの約束の場所に飛んで行ったんですよ。先に行って待っていてくれるんですよ。

約束の場所?

約束の場所は、いまはどこかわからないけど、ー緒に進んでいけば必ずその場所にたどり着く場所です。

それはお前たち、ふたりにもあるはずだ。いずれお前たちも旅立つ。

ひとりで乗り越えられないことは必ずある。だから、その手を離すな。ふたりで進んでいくんだ。

うん。

さて、クルスにはどう言うつもりだ?

同じように説明しましょう。約束の場所に行ったって。

やれやれ。どんな顔をするだろうな。

さあ?泣いて喜ぶんじゃないですか?リザとリュディの成長に役立てたと聞いたら。

それは……。ー理あるな。


 ***


あ、アルさーん!ありましたよ!あれじゃないですか、あの時の気球。

まさか天界にたどり着いていたとは思わなかった。

ここが私たちの約束の場所ということですね。

その場しのぎの嘘の割には、それらしい場所に落ちたんだな。

それは、嘘じゃなくて真実だったからですね。

そうしておこう。それにしても突然どうしたんだ?気球の場所を探そうだなんて。

そういう気分だったんです。あとは、あの子たちのことが気になった、というのもあります。

心配なのか?

まさか。全然、心配してませんよ。あのふたりなら手を取り合って、どんな困難でも乗り越えます。

一理あると思いませんか?

ああ、意理あるな。

きっと元気にしてますよ。





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