ネモ・カノープス cv.鈴木達央
潜水艦アルゴノート号の艦長。
忌まわしき過去の因縁と対峙する。 |
2020/08/28
絶海の侵略者4 Story
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思い出1
ここは変わらんな。
あら、ネモ！久しぶりじゃない！急にどうしたの？何か用？今日はひとり？ノアはいっしょじゃないの？
はぁ……お前のやかましさも変わらんな。
キャトラがすみません。ネモさん、ゆっくりしていってくださいね。
いや、大した用じゃない……
そうなの？じゃあ、遊びましょ！なにする？アタシはのんびりひなたぼっこでもいいわよ！
……だからといってお前と遊ぶために来る訳がないだろう。
”主人公”、お前に聞きたい。
俺は……何か変わったか？
アンタは何も変わってないわよ！無愛想で、シンラツなとこなんて変わって欲しいくらいよ！
”おい”。ペットのしつけはちゃんとしろと言ってるだろう。
モガーー！！アタシはペットじゃないって何度もいってんでしょーが！
チッ……
ネモさん！？
帰る。
そんな！せっかく来てくれたのに。もう、キャトラ！
気にするな。本当に大した用じゃないんだ。
いいわ！！帰りなさいな！アンタが帰るってんなら、アタシたちがいくんだから！
え？キャトラ？
来なくていい。いや、来るな。
ちょっと興味あったのよね。アンタ、バビロンで男爵とかやってんでしょ？
”主人公”。わかっているな。来るんじゃないぞ。
ふっふっふ。こうなったキャトラさんは止められないわ！
さあ、主人公。いくわよ、バビロンに！
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思い出2
本当に来るとはな……
ごめんなさい、ネモさん。
へ～、アンタってば、こんなとこに住んでんのね。
男爵って名乗ってんなら、もっとゴーセーなとこにすればいいのに。
男爵になった訳じゃない。道楽貴族という肩書きが情報を集めるのに有用なだけだ。
それに、生活拠点ならアルゴノート号で事足りる。
そういえば、あの潜水艦ってなんか居心地いいのよねー。
久しぶりにいってみましょ。ね、主人公。
何を勝手なことを。行くわけないだろう。
なによー！いいじゃない！
ネモ？誰かいるのです？
ノアさん、お邪魔してます。
みなさんなのです！どうしたのです？
ノア、いいところに来た。こいつらを案内してやれ。
わかったのです。それで、ネモはどうするのです？
街に出る。
いつものお仕事なのです。では、みなさんはノアがゆら～りとご案内するのです♪
いいんですか？何か用事があったんじゃ？
あ、そうなのです！お買い物に行かなきゃなのです……
だったら、先にアンタの買い物すませちゃいましょ！
いいのです？
もちろんですよ。
助かるのです♪それじゃネモ、行ってくるのです♪
ああ。
さあ、いくわよ一！
ようやく静かになったか……
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思い出3
いや、いたって！こないだ行った遺跡に！
ハ！？何でだ！？何でそんなんあの遺跡にいんだ！？
そーなんだけど！いたんだって！なんか銃持ったヤツが！
だから何でだ！？遺跡で……何かだ！？
そんなのオレが知るわけね一だろ！
あ一、君たち。ちょっといいかな？
オイオイオイ、マジかよ！オメー、あの噂の男爵か！？来た！オレらの時代来た！
ア！？なんだ！？いよいよ有名人かよ！？ふざけろよ！？
いやいや。私はそんなにたいした者じゃないよ。
それで、さっきしてた冒険の話。出来れば私がしたことにしてくれないかな？
代金は……これくらいでどうだろうか？
はい、売ります！！
遺跡って何だよ！？お好み焼き屋だろ！こないだ行ったの！？？
ははは。それじゃあさっきの話、詳しく聞かせてくれるかな？
……………………
…………
ありがとう。この話はくれぐれも内密に頼むよ。
もちろんス！！
失礼します！？
ふぅ……さて……
あ！！ネモがいっちゃう！追うわよ！！
楽しいのです♪
あれ！？どこいったの？
見失ったのです？
なにをやっている？
見つかってしまったのです！
あ、あの……これはね……えっと……もしかして……
最初から気づいていたに決まってるだろう。
やっぱり！！
（しかし、男爵に声をかけられると有名人とは。そろそろこのやり方も潮時か。）
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思い出4
それじゃその遺跡にいきましょ！
…………
ごめんなさい、ネモさん。どうしてもやるって、キャトラが聞いてくれなくて……
……うっ。悪かったわよ。
ごめんなさいなのです。
邪魔だけはしなかったからな。今回は大目に見てやる。
あの、ネモさん？いきなりその遺跡に向かって大丈夫なんですか？
問題ない。あの遺跡は随分前に探索され尽くしている。
新たな発見はなく、気軽に行くには遠すぎる。よほどの暇人でも、まず行かないだろう。
あれ？でも、銃持ったひとがいたって？
それも問題ないだろう。
どうして？
現在バビロン周辺に展開中の軍隊はない。
だから、それでどうして問題ないってなるの？
説明するよりも、実際に見た方がわかりやすいだろう。
ノア。アルゴノートを回しておいてくれ。場所は直接送る。
わかったのです。任されたのです♪
………………
…………
ここが、その遺跡ね！……なんか普通じゃない？
普通というより……ちゃんと整備されてるような……
だから言っただろう？探索され尽くしていると。
たしかに、軍人さんが来るようなところには見えませんね。
こんな遺跡で銃を持ったひとを見たってんなら、そりゃ驚くわよねえ……
人目に触れるはずのない者が目撃されてしまった。
もしくは人目を気にする必要がなくなったか。
奥まで行けばわかることだ。そろそろ静かにしろ。
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思い出5
やはりな。
あれ？洞窟？奥で洞窟とつながってるのね。
ちがうのです。洞窟を遺跡とつなげたのです。
艦長。準備は完了しています。
わかった。
ノアさん、どういうことですか？
すぐにわかるのです♪ゆら～り♪
貴様！私を誰だと思っている！？世が世なら、嵐の国の全軍を以ってバビロンなど制圧してやるものを！
タコヤキヲ ソマツニスルトハ ユルサレナイッチュヨ！！
クソっ！バルトリアさえこちらに付いていればこんなことには！
なるほど。予想通り、嵐の国の王弟派貴族の残党か。哀れだな。
何者だ、貴様？！私を誰だと思っている！？
もはや誰でもあるまい。
たとえ政争に敗れても、恭順すれば国外逃亡などする必要はないだろう。
王宮に居場所を失い、領民にも見限られ、領地から逃げ出したお前が、貴族を名乗るつもりか？
キ、キ、貴様！？誰か！誰かおらんのか！？
誰もおらんのです♪
だ、そうだぞ。
あれ？呆気にとられてるうちに終わってる！？
だから問題ないと言っただろう。アルゴノートⅢ。
はい艦長。アルゴノート号浮上します。
ノア、お前たちもアルゴノートに退避しろ。
あの、ネモさん？一体何を……？
この洞窟を崩落させる。
なんでよ！？
元々この洞窟は海からしか入れなかった。その上、どこにも繋がっていなかった。
アンタ、この洞窟知ってたの？
当たり前だろう。それをこの貴族様が遺跡と繋げてしまった。
今後悪用されないとも限らん。誰にも使われてなかったんだ。困る者もいないだろうさ。
分かったら早く乗れ。
わかりました。行こうキャトラ。主人公も。
アルゴノートⅢ。砲撃用意。
主砲！発射！！
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思い出6
ノアったら、兵士やっつけちゃって凄かったじゃない！？
？兵隊さんは一人しかいなかったのです。
どういうこと！
洞窟と遺跡がつながったことで、馬鹿貴族に従う以外の選択肢が生まれた。
部下にも見限られちゃったのね。
既に失くした既に失くした過去に織り、現在から目を逸らし続けた結果だ。
そうね……アンタは過去を捨てたのよね……
……あの、ネモさん？やっばり、何か用があって飛行島に来たんじゃないですか？
いや、顔を出しただけだと――
……そうだな。すまない。……少し、聞いてくれるか……
その昔、連邦の若い士官が、上層部に裏切られた。死を覚悟しても守ろうとした島を友軍に蹂躙され、その罪を全て押し付けられた。
それはいい……部下たちも無事だったようだしな。
その命令を下した男が、また大切なものを奪おうとした。
過去に縋ってきたつもりはない。復讐を果たすために生きてきた訳でもない。
だが、全てを奪った、さらに奪おうとした男は俺の目の前で消えた。
それなら俺は――
ネモさんはネモさんです。私たちの知ってるネモさんですよ。
すまな……いや、ありがとう。
お前たちの顔を見に来たというのは本当だ。自分自身を確かめたかったという意味でだがな。
そう思った時に、私たちのことを思い出してくれてうれしいです。
そうね！それで？アンタこれからどうするの？
これからも侵略続けるの？
当然だ。帝国も連邦も、どこに所属していなくても、欲に目が眩む者は必ず現れる。
あの日生まれたネモ・カノープスは侵略者だ。
ノアも一緒にいるのです！
そうだな。
わかっている。手が欲しい時には、素直にお前たちを頼るさ。
はい。いつでも言って下さいね。
みなさんも困ったときは、ノアたちを呼ぶのです。
俺たち侵略者は海にいる。この絶海に、必ずな。
覚醒絵・覚醒画像
絶海の侵略者 ネモ・カノープス
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