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ゼロ・クロニクル Story4

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開催日:2017/07/14




story11


「――王宮へ!早く!じき、ここも戦場になります!


「闇の軍勢め……!神聖なる白の大陸で、好き放題しおって……!

――!?

お……おぉぉォオオオオオッ!!

ガァアアアアアッ!!」


「!!」

「うぉおっ!!」


「大丈夫ですか!?」

「い、いまのは……?」

「<闇>め……!

白の騎士をも、染めるほどに……濃く……!」


 ***



「――魔道士隊!連鎖詠唱!」

「「はっ!」」


「顕現せよ……!七つの力がうちの一つ、<破壊>の鎌――

――刈り取れ!」



<シ一マの率いる魔道士隊が、輝きを束ねて放つ!>


「続けて援護!騎士たちの周囲に結界を!」

「「はっ!」」


<魔道士たちは詠唱の声を合わせルーンの恩恵を引き出す――>


「七つの力がうちの一つ、<慈愛>の檻――!」


 ***


「――はぁああああっ!!


きりがないッ……!


……よし!皆!一歩も引くな!

俺たちが、アイリス様の最後の盾だっ!


「……威勢のいい奴がいるな。」

「……貴様は?」


「暗黒騎士ヴァルアス。

相手にとって不足なしと見た。手合せ願えるかな?」

「ほう。俺のカオも知らず、よく言うものだ。

俺は、光の騎士団長ファイオス。王の盾であり、そして剣。

ここから先へは行かせんッ!」

「ふ――来いっ!

貴様の名を、武でもってこの私に焼きつかせてみせろっ!

――立ち昇れ!<ほの暗く燃ゆるもの>よっ!」


<暗黒騎士の手にした刃が、

生き物のようにうねりながらファイオスの喉を狙う――>


 ***


<――天を舞う、白の大陸――

――そのさらに上空で、二者は対峙する――>



「眼下はずいぶん賑やかになってきたなぁ?

――よいのか?貴様一人、悠々と空を飛んでいて?

――<光の王>よ?

「重要なのはあなたの位置する座標。それと、私がいるところ。

そこが――運命を決める場所……!」

「結構なこと。我ら以外の争いなど、所詮は真似事に過ぎぬ。

<均衡>の両端にいるのは、それぞれ一人きり――

――我と、貴様だ――!」

「ええ。決着をつけましょう。」

「何度目だったか忘れたが……我に勝てるつもりか?」

「いままであなたは勝っていた?いつも退いていたようだけど。」

「そう怯えるな。」

「!」

「伸びてゆくほど痩せ細り、やがては消える<光>とは達う。

我は、<闇>――意味するのは無限の膨張……

時と共に力を増すのはどちらか、自明の理……」

「そうかしら?」

「だからこそ、代替わりなどという制約があった。それを知らぬとは言わせぬ。

我は、<循環>を拒みし、<唯一無二の闇の王>――

――永遠に力を増し!全ての場所、全ての空間を!」

<闇>より<黒く>!塗り墳してくれるわ!

「永遠、だなんて……

私は認めない!

<理>に抗いし者よ!この世界から……消え去れ!」



11-2 七つの力


「――うっ!?

「あぁアアアア!?


「<闇>の侵食、抑えきれませんっ!?」


「<慈愛>の檻がっ……!……それならっ……!

覆せ……!七つの力がうちの一つ……!

<流動>――!」


<眩いルーンの光が、周囲を白く染める――>



「やった!さすがシーマ様!」





「!?」

「そんなっ!?」


「なぜ……!どうして……!払えない……!

<始祖のルーン>よ!いま、この瞬間!

<ここ>に力を注がなくてどうするのよっ――!!!」


 ***


「うぉおおおおっ!!!」

「くっ……!」


「……貴様の太刀筋は、馬鹿正直だな。

「そう思うのならいなせばよかろう?」

「何がそれを支える?」

「無論、王への忠義。」

「ならば同じで――

――貴様の負けだ。」

「なんだと……?」

「個人への心酔など、陽炎のようなもの。

揺れれば容易く掻き消える。」

「見解の相違だ。位への盲信は――

――主の破滅を招く!

一人の人間として信ずるからこそ!想いが力を引き出す!」

「……贅沢を抜かすな。」

「なんだと?」

「――光の民よ!だから貴様らは、惰弱だと言うのだっ!

肥沃な地、手を取り合う民、聡明なる王――

――恵まれた剣で!全てが都合よく守れるかっ!!」

「くっ……!?

「騎士ファイオスよ。その名、いつまでも覚えておこう。

愚かな弱者としてな!」

「――不幸を誇るかッ!!!」


 ***


「……っ!

言の葉よ、白き力の鍵となり、ルーンの輝きを解き放て――

<*×○■!&%$…………>


<太陽を覆い隠していた<闇>の暗雲が、

光に押されて収縮する――>


「まだ耐えるかっ……!

「強がりを……!あなたはここで、このまま消し去るっ!

「……いいのか?<始祖のルーン>の力を、独占していて?

「……っ……!

「我の切れ端を侮るな。貴様の愛する民から先に、<闇>に染めてくれる……!

「……その手には乗らない……!

<均衡>が乱れたままでは、いずれにせよ同じこと……!

全てを投げ打ってでも、あなただけは、ここから逃さない!


<太陽を覆い隠していた<闇>の暗雲が、

光に押されて収縮する――>


「我も同感だ。民も<全て>のうち。

「……あなたとは違うっ!

「同じだ。

「違うっ!

「恨まれる。

「そうだとしても……構わない!

再び釣り合うこと……!それが、未来を残す、たった一つの方法!

「甘いな……!

<中間>を狙う貴様と、<転覆>で勝利する我では――

――帰趨は見えている!

「いいえ……!それでもっ……!



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story12 大いなる始祖のルーン




「――ハハハハハ……!

「ううっ……!

「バールが言っていたな。『大言を』……と。

「不可能を語る者が敗北する!

痛感しろ!これこぞか<理>だっ!

「――あぁっ!?


<極限まで密度を増した、黒く冷徹な真理の一撃――

<光の王>が堕ちる。>


「……くくく……ついに……!

――などと、勝ち誇るかっ!


<光の王>め、小細工を弄すかっ!

<始祖のルーン>の元へは行かせん!


<凝結した巨大な闇の塊が、アイリスの後を追う――!>



「七つの力がうちの一つ、<慈愛>の光よ――

――傷つき倒れし戦士を救えっ!


どうして……どうしてっ!?

あなたは無限だったんじゃなかったの!?

何が<始祖のルーン>よ!光り輝きなさいよぉっ!?

「もはや……!

「……!

いいえ!まだよ!弱音を吐くのは早いっ!

詠唱で動かないんなら、ぶっ叩いてやるっ!

「!!シーマ様!あれを!

「!!


<落下してきたアイリスが、

ふらふらと揺れながらシーマの傍らに着地する。>


「ふふ……シーマさん……

「アイリス!?

「聞こえました、あなたの啖呵……

さすがですね……

「!あ、アイリス様!そんなことより!<始祖のルーン>は……!

「……忘れましたか?まだ、手はあります。

「……まだ……?

!!七つの力がうちの一つ、<運命>の歯車!

「それに全てを注ぎ込めば……

「魔道士隊!集まって!

「「はっ!


<シーマの声に応じて、魔道士たちがアイリスの元へと……

足をひきずり、肩を貸し合い、数人が集まった……>


「これで、全員です。

「……はい……

「しっかりしなさい!まだ呆ける時じゃない!

「ええ……!


<魔道士たちの輪の中心で、アイリスが詠唱を紡ぐ――>


「――七つの力がうちの一つ、<運命>の歯車よ――」

「――七つの力がうちの一つ、<運命>の歯車よ――」


「我はその巡りに異を唱える……

――辿るべき真実の道を示せ――」




「……これはっ……!?」

「…………」

「何も……変わらないっ……!

滅びは、避けられないの!?」

「……<約束>……」

「ねえ、アイリス!?」


「う、うわあああああっ!?」


「<運命>か――無駄なことを――

その程度で変わるほど、浅い歴史で企んではおらぬ!」


「そ、そんな……!」

「……こうなったら……」

「……!

……すう……ふ~……!」

まだ、あるのですね?<光の王>として、抗う手段が?」

「ですが……」

「行きなさい!」

「それには……」

「迷っている場合ですか!?<光の王>の使命は!?

私は全てを託す!この命も!あなたに!」

「!!」

「だから、早く!」

「シーマさん……ありがとう……!」



「醜いぞ……いつまで足掻く……!

滅びの定めを受け入れよ!」

「うるさい!」

「…………

……面白い……!」

「――え?

あぁぁあああああああっ!?」


「シーマ様っ!?」


「くくく……悪い癖が出てしまったではないか……

『戯れ』、だ……!」






12-2 使命の懐擬




「……はぁ……はぁ……!」



<<始祖のルーン>は、

多くの力を放出してなお、煌々と光を放っている――

ひざまずき――祈る――>


「…………

<始祖のルーン>よ……

私には、守ることが出来ませんでした……

白の王国を――

――黒と白の<均衡>を――



…………

……嘘になっちゃったね……

あなたを――待って――

平和な世界を、作って――

どんなだったたろうね……

…………


<頬を一滴、伝ったものを――

――王は毅然と払う。>


私の全てが通じなかった今、<闇>を食い止めるには――

――もう、これしかないから――



 ***



「――うぉおおおおっ!!!

そこをどけぇええええっ!


 一直線に貫き、到達するカ――

 黒く尾を引き、天を翔ける。


(速く……!もっと速く!)


 光に近づいていく中――

 脳裏に、微かに響く――


 …………ぅ……

 ……ち……がぅ……


(……そうだ……!)

「間違っている!」


 何がなのかは、わからない。


 ただ、激しく感じたのは、歪み。


 どこから間違っていたのか?

 それとも――


(最初から……正しいことなんて……)


 決まっていなかったとしたら……

 <理>とは……なんのため――?


「いまは、まだ、わからない…………でも!

わからないから!問わなきゃいけないじゃないかっ!

邪魔をしないでくれっ!!!


……すまない……!



 悪しきは何なのか――?


 それがわからないのは――


 信じるべきものの中に、

 何かが混じっている……から……?



「くそっ!もっと速くだっ!

いまここで!横にいなきゃ何のための約束なんだ!」


「アイリスを!守るんだっ!」







12-3 ~序章~ 闇の猫と








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最終話



――それは<闇の王>の

最後の慢心が生んだ、偶然の隙間――


<光の王>アイリスは、

<始祖のル一ン>へ、最後の祈りを捧げる――



白の時代は、これで――おしまい――


それでも、世界は<均衡>を保ち――

存在しなくてはいけないから――


――私は、罪を冒します。


だから、お願い――

<始祖のルーン>よ――


秘められし全てを解き放ち――


<闇>を――


……<黒>を……!


――封じて――!


「――!!」

「!」


 そんな――

 ごめん……なさい――


























おのれ……!



まさか、

<始祖のルーン>ごと、

天空大陸ごと……!



我に喰らわせるとは……!


――だが――

あとほんの少し――


――足りなかったなぁ!?



!!


な――!?


…………


き……貴様ぁあああああっ……!



共に滅ぼう。

それが――彼女の望み――!


消えろぉおおおおおお――!



う……おぉおおおおお――!

おのれぇえええええええ……





  さようなら――




――アイリス   








――闇の王とその後継者は、

もつれ合うようにして、一つの島へと落ちる――



――だが――

――決して消えることなく――

――眠りにつき――


――歴史の周期点で――

再び、運命は、動き出す――




…………


――なぜなら――

――止めなければならない!



悲劇の連鎖を――!







ゼロ・クロニクル ―END―








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