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ウィリトナ Story

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2017/00/00

目次


Story1 深夜の警備

Story2 まぼろしの素材

Story3 流砂より現れし者

Story4 日覚めし聖樹

Story5 失われた技術の結晶

Story6 巨大な岩石の影

最終話 広大な砂漠の夜に








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story1



王都ウィリトナヘとやってきた君は、改めてその人の多さに驚きを覚えている。


「にゃはは、この間も来たばっかりにゃ。そんなに珍しいのかにゃ?」

トルリッカとはうってかわった華やかな街並みに君は心奪われる。

「当分ここで仕事をするんだし、色々と見て回ればいいにゃ。」


活気に満ちた王宮広場を抜け、君はウィリトナの魔道士ギルドヘと足を運ぶ。

ギルドの構えはトルリッカとほとんど変わらないようだ。

「やあ、いらっしゃい。仕事の依頼かな?」

君は自分がトルリッカの魔法使いであることを告げる。

「へぇ! 君が……そうなんだ。

ボクはアレク。一応、ウィリトナのギルドマスターを務めてるんだ。よろしくね。」

よろしく、と君は言う。

「それから――後ろのキミも。」

『…………。』

ウィズは気づかないフリをして丸くなる。

「ははっ、ま、いっか。事情は人……いや、猫それぞれだよね。バロンからだいたいの話は聞いてるよ。

ココは人が多いだけあって依頼の数も山ほどあるんだ。手伝ってくれるなら大歓迎だよ。

さっそくいくつか依頼を紹介しておくから気が向いたら受けてみてね。」


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story2 まぼろしの素材



とある日の昼下がり。君はウィズを連れて、ウィリトナの市場を食べ歩いている。

大麦の粗挽きパン、ロック豆の煮込み、野鹿のべーコン、山鱒の薫製……。

市場には国中から物資や食料品が集められ、取引されている。


「キミ、なんだかとっても幸せそうにゃ。

別に私もウィリトナは嫌いじゃないけど、食べ物に関してはトルリッカの方がよかったにゃ。」

一通り遊び歩いてから、君は魔道士ギルドに顔を出す。


「やあ、君か。ちょうど良かった。今、手は空いてるかい?」

どこからどう見ても、今の君は暇をしているようにしか見えない。

「中央本部から聞いてるよ。確か零世界を追ってるんだよね。

それなら悪いようにはしないからさ、ちょっと僕の手伝いをお願いできないかな。」

断る理由も特にない。

「おっけー、ありがとう。それじゃ、準備できたら声をかけてよ。」


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story3 流砂より現れし者



アレクの手伝いを終えた君は、ウィリトナヘと戻ってくる。

しかし最後までアレクが何の調査をしていたのか見当すらつかなかった。


「ははっ、そのうちわかるよ。データの整理がしたいから、僕はここで失礼するね。手伝ってくれてありがとう!」

アレクは足早に去っていく。


「自分から頼んでおきながら、ずいぶんとマイペースな男にゃ。」

まるで誰かさんを見ているようだ。

「……………………にゃ?」


気にはなるが、どうしようもない。

どことなく気がかりな気持ちを抱えたまま、君は帰途につくのだった。


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story4 日覚めし聖樹



君は依頼を終え、ウィリトナの魔道士ギルドヘと戻ってくる。

するとそこにアレクはおらず、代わりに見知らぬ男性がいる。

「よう、待ちくたびれたぜ。」

この男は、いったい……?

「アレクの野郎から聞いてるんだろ? さっそく出かけようぜ。」

有無を言わせず出かけようとする男を、君はあわてて押しとどめる。

「……ん? なんだ聞いていないのか。俺は東方のカムシーナを拠点にしている貿易商なんだが――。

最近、この国のユーシヴ遺跡の発掘権を買い取ったのさ。この国で発掘される骨董品は、カムシーナじゃ高く売り飛ばせるんだ。

が、困ったことにその遺跡には魔物がウジャウジャいやがるときたもんだ。で、アレクの野郎に話を聞いたら、お前さんを紹介してくれたってわけだ。

あいつには前払いでカムシーナの魔道器を渡してあるんだ。イヤとは言わせねーぜ。」

貿易商は言いたいことだけ言い終えると魔道士ギルドから出て行った。


「……で、どうするにゃ? ずいぶん理不尽な話にゃけれど。」

……行くよ、と君は力なく答える。

「にゃははは、キミもお人好しにゃ。そういうとこ、嫌いじゃにゃいけどにゃ。」


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story5 失われた技術の結晶



貿易商の依頼を終えた君は、へとへとになりながら魔道士ギルドヘ戻る。


「やあ、おかえり! なかなか大変だったみたいだね。

本当は僕が行ければ良かったんだけど、ちょっと手が空かなかったからさ。」

君は無言で抗議の眼差しをアレクに向ける。

「ははっ、怒らなくてもいいじゃない。これは君にとっても悪い話じゃないんだよ。」

君は、アレクが大事そうに何かを抱えているのを確認する。

「……ん? ああ、これかい?

カムシーナから輸入した特注品の天文鏡だよ。あの貿易商からもらったんだ。……ま、仕事してくれたのは君なんだけど。」

君はあきれてものも言えない。

「でもね、これで準備は整ったよ。後は……時間の問題だね。

その日が来たら、また声をかけるよ。今度は君にも実のある話さ。それまでもう少しだけ、我慢して待っててね。」

しぶしぶ君は了承し、魔道士ギルドを後にするのだった。


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story6 巨大な岩石の影



依頼を終えた君がウィリトナに間借りしている部屋へ戻ると、玄関前でアレクが待っている。

「やあ、おかえり。ごめんね、突然押しかけて。」

大丈夫、と君は言う。

「なかなか良さそうな家を借りてるね。静かだし住みやすそうだ。そういえば、猫は飼っても大丈夫なのかい?」

大人しい子だから、と君は言う。

「ははっ、僕にはそうは見えないけれど。」

『…………。』


上がっていくか、と君は訊く。

「そうしたいけど、今は用件だけ。

やっと準備が整ったから、それを伝えにやってきたんだ。」

準備?

「うん。僕から君への、最後の依頼だよ。ギルドに掲示はしないけど、声をかけてくれればいつでもつき合うから。」

言うと、アレクは去って行く。


『……いつもと雰囲気が違ったにゃ。何か特別なコトでもあるのかにゃ?』



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最終話 広大な砂漠の夜に



砂漠に巣食っていた魔物を倒すと、あたりは驚くほど静まり返る。

「ははっ……まさかドラゴンが出てくるなんて、夢にも思わなかったな。

やっぱり今日が特別な日だからかな?」

そろそろ説明して欲しい、と君は言う。

「実際に見た方が早いと思うな。」

アレクはじっと天を仰ぐ。

君もつられて空を見るが、そこにはいつもと変わらない美しい夜空が広がっているだけだ。

「と、思うでしょ? でもね――」

アレクは、いつだったか貿易商から手に入れた天文鎮を君に手渡す。

「覗いてごらん?」

促されるまま、君は覗き込む。

そこに広がる異様な光景に思わず君は息を呑む。


「……今日は年に一度だけ訪れる混沌の夜。

普段、僕ら魔法使いが詠唱することでしか開けない叡智の扉が、自然と開かれる日。

この日、ある特定の場所で、特別な装置を使ってのみ、あの扉が観測できるんだ。」

あまりにも異質な光景に君の目は釘付けになる。

「あの扉がどこに繋がっているかはわからない。

わかっているのは、あの扉が開く前後で精霊たちが騒ぎ出す、ということと――。

あの扉をくぐった人で、戻って来た者はいないということ。

魔物たちが現れるのも、あの扉があるからだって言う人もいる。」

『…………。』

ウィズがそわそわしながら頬を寄せてくる。

君はアレクに気づかれぬよう、こっそりウィズにも天文鎮を覗かせる。

『…………!』


君にはまだ、わからないことがある。

アレクはなぜ、自分にこの光景を?

「……僕は、この世界の人間じゃないんだ。

今から19年前の混沌の夜、あの扉を通って、の世界へやってきた。

だから、この世界の住民には見えないものが、なんとなく見えたりするんだ。

例えば、猫の姿をしている聖賢さんとかね。」

『…………にゃ?』

「大丈夫、黙っててあげるから。

それと、ちゃんと伝えた方がいいと思うよ。

君の大事なお弟子さんも、たぶんこっち側の世界の人間じゃないってことをさ。」

!?

「君からは、他の誰からも感じたことのない不思議な魔力を感じるんだ。

ウィズさんだって感じ取っているんでしょ?」

『…………まあにゃ。否定はしないにゃ。』

「異界の存在が、別の世界で正気を保ったまま定着してしまうのは本当に稀なことなんだ。

多くは存在ごと消滅したり、正気を失って魔物と化してしまう。

僕は君に、自分自身が特別な存在だってことを知っておいて欲しかったんだ。

そうすることが、この先君が魔法使いとして生きていく上で必要だと思ったから。

抽象的でごめんね。僕が言いたいこと、わかるかな?」

なんとなく、と君は言う。

「おっけー、それで充分だよ。」

君たちは視線を夜空に戻す。

それから夜が明けるまで、ウィズと君、アレクは天空の扉を観測し続けるのだった。



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story



長旅を終え、君は久しぶりにウィリトナヘと戻ってくる。

「そういえば、君もウィリトナに来てだいぶ経つよね。

次はどこへ向かうか決めてるの?」

決めていない、と君は言う。

「そっか。僕としては、ウィリトナに残って依頼を手伝ってくれると嬉しいけど――。

でも、君が自分で決めたらいいよ。

君といられて楽しかったよ。ウィズさん、あなたもね。」

『…………にゃー。』

「ははっ。

それじゃ、僕は戻るよ。またいつでも遊びにきてね。」




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