驢打滾・手紙

最終更新日時 : 2020/11/27 01:02

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半分風雅

主人公名：

　　おい！　○○、見てくれ。おれはまた、空桑の噂話を一つ解明したよ！

　　以前、神殿の食神彫像が喋れるけど、選ばれた者にしか聞こえないって噂があった。

　　検証をするために何度もその辺をフラフラしてみた。けど一週間経っても、彫像の後ろに寝る煲仔飯のイビキしか聞こえなかった！

　　わか、どうだろうか！　おれのような強い食魂にも聞こえなかったんだから、あれは流言蜚語――ただの噂話に違いない！

　　＜陸吾：たしか北京ダックはその声を聞こえたらしいにゃ？＞

驢打滾

主人公名：

　　わか！　北京ダックは確かに気前のいい男だけど、おれがいるからな。あんまりあいつを重宝しなくてもいいぜ！

　　おれは昔から馬で矢を射るのが得意だ。だから、北京の親王でおれを知らない人がいないぜ。お偉いさんの配達人を務めたとき、あっという間に弓を放ち、紫禁城にある太和殿の瑠璃柱まで手紙を届ける。陛下もビックリだ！

　　だから、北京での人望でいうと、北京ダックはおれに勝てないかもしれないぜ！　と、とにかく。おれが傍にいるから、あいつのことは気にすんな！

驢打滾

主人公名：

　　わか、他人の羨望の眼差しを浴びると気持ちいいな！

　　本当に大したことじゃないんだけどよ。みんなで酒を飲みながら、「わかが一番大好きなのは誰だ？」って賭けをしたんだ。そこでおれは、「当然おれだろ」って答えた！

　　そうしたらよ！　魚香肉絲のやつが陰でぶつぶつ言うし、鵠羹まで反発してきた！　これは本当に珍しいことだ！

　　おれが今日、手紙を書いた特別な意味はない。ただひとつ、確認したいことがあるんだ！　わかはいつもおれに注目して、信用してくれてる。その原因はきっと、おれのことが好きなんだろう。そうだろう……頼むよ！　あ、おれは酔ってないぜ、本当だ！　鵠羹に、もう一杯二鍋頭をもらおう！

驢打滾

主人公名：

　　<挑戦状みたいに柱に打ち付けられた。>

　　いくら腕利きの猟師でも、ミスする可能性がある。〇〇、前回の手紙はあまりの無神経さで、怒らせたかもしれないな。

　　おれの手紙を読んだ陸吾様に「いい加減なことを言うな」と何度も指摘された。正直、ちょっとだけ…いいや、いっぱい嘘をついたかもしれねぇ！

　　はがきに書いた場所に行ったことはないし、彫像の話が聞ける能力もないだろう。太和殿の柱も瑠璃で作られていたわけじゃねぇ……そして、わかが一番好きなのは、やっぱりおれじゃないかもしれないな。

　　でも、最後のひとつだけは本当にそうだったらいいなって思ってる。本気でおれは、わかのことが好きなんだ。この信仰の矢に誓おう。わかの心を勝ち取りたい！

驢打滾

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