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風生水起・手紙

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半分風雅

主人公名:

 <指が手紙に触れた瞬間、魚が何匹か泳ぎ出して、空中に透明でキラキラした文字を書いた。「拝啓、空桑の若様。」>

  空桑の賓客が牢獄に囚われた件について、慚愧のあまりに夜も眠れませんでした。当時はちょうど天海会武が開催しているので、東海の警備も厳しくなっておりました。皆様に失礼な行動をとったことも不本意であり、本当に申し訳ありません。

  東海を巡回する責任は、監督である私にあります……こんなことになったのは、全て私のせいです。部下たちがお詫びの品を用意したので、いずれ届く予定です。東海の清らかな海水がその不愉快な物事を全部消せるように、心から願っております。

 <その手紙が届いてから数ヶ月の間、空桑の楼閣でリュウグウノツカイ、マグロ、キグチ、オウムガイなど変な食材が時々現れた。>


風生水起


同袍同沢

主人公名:

  空桑の若様、私を誘って町へ散歩しに行くのが相当お好きなようですね? 私は楼閣の奥をくぐり抜けて、波と岩礁のある場所で運動するのが好きですが、町を歩くことにはあまり興味がありません。

  千年以来、我々海族は角と鱗は鋼鉄のように硬くて、武器を作るには最高な素材だという噂が陸上で広がっています。わざと水に溺れた振りをして、海族の人が助けに行くとき、その角を切ろうと企み人もいます。それ故、我々はできるだけ深海にこもって生活し、陸上に上がることを避けるようにしています。

 <手紙と一緒に届いたのはサンゴで作られたドライフラワーだ。そのラベルには小さい文字が書かれているが、海水のせいでにじんでしまって、少し読みづらくなっている。『それでも私は……陸上の景色をその目で見てみたいです』>


風生水起


以心伝心

主人公名:

  「たまたま封筒に入っていた不要になった下書き」

  どうか私の剣を誘導しないでください……いえ、これは貴方のせいではないです。でも、いったいなぜ、貴方が危険な目に遭うのを見るたびに、私は剣を抜くのが堪えられないのでしょうか?

  かつて龍宮にいた時、私の寒刃はあまたの神兵の利器による突きを防ぎ、霧を飲み込んだ鯨が噴きだした超重量の波を断ち切りましたが、剣気はその半分もあふれ出てはいなかったのです。父上はいつも私の剣は暗流のように、すべての獰猛な力を穏やかな海面下に制圧できると評価していました。そうなのです、抑えなければなりません。私は今、天下を統べる使命を負っているのですから。力が制御できなくなれば、すべてはあの都市のようになってしまいます……「ここで急に筆が止まった」


風生水起


金蘭之契

主人公名:

  ○○、私のために特製のマントと笠を作ってくれて本当にありがとうございます。これで角を隠して、私はやっと西湖酢魚のように、陸上で貴方と一緒に町中を散歩できます。

  龍宮ではサンゴの庭園があって、そこに瑪瑙で彫刻した牡丹、水晶でできた松があります……でも今日みたいに貴方と一緒に山に咲く花を眺めるのもすごく新鮮な感じがします。足元で静かに揺れる牧場の草はサンゴのように硬くなく、空で飛んでいる鳥も鯨よりもずっと小さかったけれど、その鳴き声は同じく抑揚はあります……明日も明後日も、遥かな未来も、私はずっと貴方と一緒にいって、この青空の下で陸上の景色を眺めたいです。


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