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孟婆湯・誕生祝い

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明け方、餐庁のドアを開けた私は、予期せぬ人の姿を発見した――

微弱で柔らかな朝の日差しが窓から差し込み、その人の白衣と白髪を淡い薔薇色で染めている。


孟婆湯

「○○、お誕生日おめでとうございます」

「どうして、何も言わなかった? 今日は君の誕生日らしいな」

【選択肢】

・あ、あなたが寝坊しないとは!

・こんなに早く起きたって、もしかして私の誕生日を祝うため?

選択肢

あ、あなたが寝坊しないとは!

孟婆湯

「……コホン」

「私は今日、早く起きたかった。それの何か悪い?」

「もしや、毎日起こすのが、癖になっているのか」

こんなに早く起きたって、もしかして私の誕生日を祝うため?

孟婆湯

「君の誕生日祝いをするために起きたのだ。まさか、私が布団の中で君の誕生日を祝うとでも思ったか」

「その願いは、なんとも愉快だな」

「いいだろう、次の誕生日はそうしてやる」

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孟婆湯

「これは、君への誕生日プレゼントだ」


そう言って、彼はキラキラと輝いていたものを私の手に乗せた――

何を渡されたのかよく見ると、一つの石のようだった。だがそれは普通の石とは違い、全体的に透き通っている。更にその中心からは多くの色彩が光っており、まるで虹のようであった。

こうした石を見つけるには、かなり苦労したに違いない……


孟婆湯

「この石は、君によく似合うと思った」

「私の目から、君は感情豊かな人に見えたからだ」

「君なぜ涙を浮かべて笑っているのか理解できない」

「だが、そんな風に鮮やかな色を持つ君は嫌いじゃない」


彼の話し方はずっと穏やかだった。

だが何故だか、私の心中では、あの強烈な色彩に触れたような気がして――

【選択肢】

・ありがとう、感動したよ。

・絶対、大切にするよ!

選択肢

ありがとう、感動したよ。

孟婆湯

「誕生日おめでとう。プレゼントを贈らせてくれ」

「礼は結構、黙って受け取れ」

絶対、大切にするよ!

孟婆湯

「大切にする……か……」


彼は目を伏せて、ゆっくりと呟いた。まるでその中から意味を見出せるようだ。


孟婆湯

「それはつまり、このプレゼントを気に入ったということか?」

「わかりました」

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孟婆湯

「○○、これまで誕生日を祝うことに何の意味があるのか、わからなかった」

「だが今、なんとなくわかった気がする。その意味は、この中に隠されている――」


孟婆湯が手を伸ばし、私の口元を優しく撫でる。


孟婆湯

「君の笑顔に隠されている」


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