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魯肉飯・物語

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一 守護の誓約・壱

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

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魯肉飯

「……」

「……」


扉を開くと、少年が一心不乱で物を描いていた……

【選択肢】

・こっそりと後ろに立つ

・「だ~れだ」と彼の目を覆い隠す

選択肢

こっそりと後ろに立つ

少年の髪の匂いがわかる距離まで近づいても、彼は気がつかない。

肩越しに覗いてみると、彼は鉛筆で人のような何かを一生懸命塗っていた――


魯肉飯

「……」

「○○! お、お前、いつからそこにいたんだよ! ノックぐらいしろよ!」

「だ~れだ」と彼の目を覆い隠す

魯肉飯

「――!!」


少年は驚いて飛び上がった――それも見せたことのない表情で。

彼は素早く目の前の絵を隠す。手の隙間から、人のような何かが見えるのだが――


魯肉飯

「○○! お、お前、いつからそこにいたんだよ! ノックぐらいしろよ!」

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「え? お前、ノックしたのか? ごめん、全然聞こえなかった――もしかしておれ、郭さんに呼ばれてる?」

「だ……誰を描いてたかって!? 別に誰でもないよ。ただ適当に……

 そうだ、適当に描いてただけ……だ」

「……郭さんに呼ばれてるんなら、早く行かないとな。じゃあな」



朝の六時半だというのに、急いでいる足音が聞こえてくる。空気は淡い青と金を纏った赤に染まっており、室内に漂う微かな埃の中、少年の影がひとつ、光を背後に現れた――


吉利エビ

「あれ?凡くんじゃん、おはよう!」


魯肉飯

「臘八、吉利……○○もいたのか、おはよう」

「……」

「○○、どうした? なんでそんなにジロジロと……何か言いたいことでもあるのか?」

体の任意の位置に触れる

触れ合い

頭に触れる(髪を直してあげる)

少しパーマがかかった真珠色の短髪がスカーフの下からはみ出しており、いつもよりも乱れている感じがする。思わず手を伸ばして直してあげると――


魯肉飯

「あ……ありがとよ」

「髪をとかさずにバンダナ巻いちまったからな、悪い」

「学校に遅れちまう、おれ……先に行くわ」

体に触れる(襟を直してあげる)

制服の襟が立っているのに気づいて、彼の襟を直そうと思わず手を伸ばす。

しかし、彼は驚いて反射的に離れた――


魯肉飯

「……!?」

「あ……襟、立ってたか?」

「全然気づかなかったよ……ありがとな」

「学校に遅れちまう、おれ……先に行くわ」

手に触れる(袖のしわを伸ばしてあげる)

少年の袖が乱雑に巻かれているのを見て、思わずその袖を直そうと手を伸ばすと――


魯肉飯

「あ……袖が捲れてたか」

「すごいな、普通そんなこと、気づかないぜ? 校門でチェックしてる生活指導の先生じゃあるまいし」

「まあ一応、ありがとうって言っとくよ。っと、学校に遅れるから、先に行くわ」

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吉利エビ

「あれ? 凡くん、朝ごはんは? 若がキミの大好物を作ったって!」


魯肉飯

「……○○がわざわざ?」

「道すがら、食ってもいいかな?」




吉利エビ

「……それはちょっと、おかしいと思うよっ!」

「○○、臘八。最近の凡くん、なんかちょっとおかしいと思わない?」


臘八粥

「確かに毎朝急いで出かけるし、帰りも遅いな。これじゃまるで、空桑にいることを避けてるみたいだ。

 そういえば、いつも考えこんでるし、何やっても上の空みたいだ。ま、まさか……」


吉利エビ

「え? まさかそれって――」

【選択肢】

・これが噂に聞く反抗期?

・テストで赤点取ったのを隠してるんだ!

選択肢

これが噂に聞く反抗期?

吉利エビ

「ん~『反抗期』っていう言い方はあんまり好きじゃないかな~! なんか怖いよ」

「『思春期』でどうかな!」

「伸びたばかりの芽のような、今にも咲こうとしている蕾のような、まだまだ未熟な果実のような……

 とてもロマンチックで甘酸っぱい青春真っ只中なんじゃないかな!」

テストで赤点取ったのを隠してるんだ!

臘八粥

「おお、施主! 今の顔は銀杏先生の抜き打ちテストを受ける葫蘆とそっくりだったぞ!」


吉利エビ

「うぅ! ○○、どうして丁李みたいな頭でっかちになっちゃったの? ボクと同じ鋭い直感の持ち主だと思ってたのに!」

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「見て見て、ボクの髪の毛が立ってる! これはさ~、恋の証だよ!」

「そう! 人をソワソワ、うっとりさせるのは、やっぱり愛だよね! それ以外はあり得ないよっ! 間違いない!

 学園で芽生える甘酸っぱい恋……憧れちゃうなあ……」

「吹奏部が奏でる旋律をバックに、樹の下で見つめ合う…

 帰宅の道でぶつかる肩と肩……言葉なんて交わさなくても、二人だけの心地良い世界がそこにはあるんだ……」


臘八粥

「吉利……『週刊空桑』で、恋愛小説でも書いてみたらどうだ?」

「それより! 拙者は凡くんの店の方が心配だ。本当は困ってるのに、恥ずかしくて言えないとかだったら……」


吉利エビ

「あれ! 見て、テーブルの上にあるもの――」


吉利エビが指差した先には、机に開かれた一冊のノートが置かれていた。


吉利エビ

「うわ~、何だろうこのマーク。全然わかんないや、頭痛くなってきたよ~」


臘八粥

「『矩形行列の行列式』……? まずいな、これは凡くんの教科書だぞ! 早く届けてあげないと、彼が先生に叱られる!」

「ちょっと待て、似顔絵が挟まれてるぞ。でも誰だ? 空桑にこんな顔の人……いないよな?」

「ん? 施主、そういえば。彼が絵を描いているところを見たことがあると言ってなかったっけ?」


吉利エビ

「えええ? ひどく慌てて、顔まで赤くなったって? まさかまさか、それは完全に恋愛小説じゃないか!」

「少年は不器用ながら教科書に想い人の顔を描き、愛を心奥にしまいこんだ……

 ほーら、やっぱり凡くんは恋に落ちたんだよ!」


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二 守護の誓約・弐

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

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臘八粥

「小旦那さまー、小旦那さまー」


吉利エビ

「う……ううう……○○!」


臘八粥

「吉利、もう泣くな。施主が驚いてるだろ……施主、実は――」

「さっき凡くんの教科書を届けに行ったんだけど、彼がある少女と廊下で話してるのを見たんだ!」

「ちょっと離れてたから、何を話していたかは聞こえなかったんだけどさ。少女がいきなり泣き出して、すっごく悲しそうだったんだよ!」


吉利エビ

「臘八曰く、あのとき凡くんも顔を隠して、目を赤くしてたって言うんだ!

 もしかしたら二人の間で何か……

 ううう……こんなのあんまりだあ……○○、彼らを助けてあげようよ!」

「キミは賢いからね!

 もう二度とロミオとジュリエットみたいな悲劇を見たくない……」


臘八粥

「いやいや! そんな大事じゃないって……

 うわっ、施主に涙と鼻水がついてしまう!」


符離集焼鶏

「おい! お前ら、○○をどこに連れて行くつもりだ? そいつは俺と日直なんだよ!」


吉利エビ

「お願い、符! 少しだけ待って、これからボクたちは――」

「甘酸っぱい恋を救出しに行かなきゃなんだからっ!」




女子生徒

「今日、一緒に連れていってくれてありがとう」


魯肉飯

「いや、礼を言うのはおれの方だ。

 『彼』に会いに来てくれて、覚えていてくれて……ありがとう」


臘八粥

「シッ、シッ、シーッ! こっちこっち、凡くんを見つけたぞ!」


吉利エビ

「うわー! お淑やかなお嬢さんだねぇ

 なるほど、凡くんは年上が好きだったんだね。ロマンティックだね~♪」


臘八粥

「むむっ。どうやら状況が変わったようだぞ。凡くんと女の子は……仲直りをしたのか? やれやれ、どうやら余計な心配だったようだな!」

「けど……二人はいったい何を話してるんだ? 全然わからないな……誰かに会いに行ったのか?」


吉利エビ

「うぅ~、別れを告げてるみたい……

 なのにどうして別れのキスをしないんだろう? 映画みたいな、熱いキスが見たかったなっ!」


魯肉飯

「……」

「あのさ……」

「誰だ! そこに隠れてるのはわかってんだよ。早く出てこいよ」


臘八粥

「――!!」


吉利エビ

「バ、バレちゃった! うわあ、ごめんなさい! デートを覗き見してたんじゃないよ!!これには深い訳があるんだ! キミが机に残していった教科書に挟まれてた絵の説明からしないとなんだけど」


魯肉飯

「ええっ、お前ら、絵を見たのか? じゃあ……○○も?」

「いや、それはいい。それはまあ、置いといてだな……」

「さっきから全然話がわからないんだけど……?おれ?誰とデートしてたって?」


臘八粥

「あれ? どういう事だ? さっきの女の子と……その……恋愛関係じゃなかったのか?」


臘八粥

「どうしてそんな話になってるんだ?」


吉利エビ

「ご、ごめん。凡くん~、怒らないでよぉ……」

【選択肢】

・……

・ごめんね、早とちりだったかな。

選択肢

……

魯肉飯

「別に怒ってないから。心配してくれてるのはわかってるしさ」


少しざらついてるが、温もりのある掌が頭をポンポンと優しくたたいて、そのまま軽く撫でた――


魯肉飯

「……」

「だから○○、そんな顔すんなよ」

ごめんね、早とちりだったかな。

頭を下げて謝ったつもりが、暖かい掌で頭を撫でられてしまった――


魯肉飯

「……」

「○○もお前たちも、謝る必要なんてないぞ」

「別に怒ってないしな。心配してくれてるのはわかってるし」

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魯肉飯

「でも、お前たちが考えてるようなことはなにもないよ。

 さっきの女の子は『雲』っていうんだけど、今日初めて会った子だよ」


臘八粥

「は、初めて? ならどうして貴方の前で……その……泣いてたんだ?」


魯肉飯

「彼女はさ、おれの店の……昔の店主、賀爺さんに会いに来たんだ」

「おれと同じ、中学生の頃に賀爺さんに助けてもらったことがあるんだってさ。

 賀爺さんはもう結構前に亡くなったって言ったら、泣いちゃったんだ。「来るのが遅かった」って、自責の念に駆られたみたいだ」

「だからおれ、彼女と一緒に賀爺さんの墓参りに行ったんだ。そんで、花を供えてきた。これからも爺さんに会いに来るってさ」


臘八粥

「なるほど、それはそれで切ない話だな」


魯肉飯

「……」

体の任意の位置に触れる

触れ合い

頭に触れる(彼の頭を撫でる)

魯肉飯

「○○……」

「ははっ。さっきおれが頭を撫でたから、お返しか?」

「慰めてくれるんだな、ありがとう。おれは、大丈夫だよ」

体に触れる(彼の肩を軽く叩く)

魯肉飯

「○○……」

「ありがとう。おれは大丈夫だからさ、安心してくれ」

手に触れる(彼の手を握る)

魯肉飯

「○○……」

「ありがとう、とてもあったかい慰めだ。ありがたく受け取っとくよ」

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魯肉飯

「そうだ――」

「ちょうど食事の時間だし、せっかくみんなで来たんだ。魯肉飯をおごってやるよ」


魯肉飯

「特製・魯肉飯、三人前だ。ほらよ」


臘八粥

「おお~! 礼を言うぞ、友凡くん!」


吉利エビ

「うわ~ありがとう。ここは大きくないけど、ここもアットホームな雰囲気でいいねぇ~」


臘八粥

「友凡くん、賀爺さんに助けてもらったと言っていたが、具体的には何があったんだ?貴方の過去とか、どうやってここの主人になったのか、今まで聞いたことなかったよな」


吉利エビ

「臘八が記者みたいだ!」


臘八粥

「何言ってんだよ……『みたい』てさぁ? 拙者はずっと記者だぞ!

 でもまあ、こうやって尋ねるのも情報集めとかじゃなく、単純に仲間をもっと知りたいだけなんだけどね」


魯肉飯

「あれは数年前のことだったかなぁ……」


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三 守護の誓約・参

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

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あの頃のおれは、野良犬みたいにあっちこっちを彷徨ってた。

自分がどこから来て、どこに行くのかもわからず、本能のまま懸命に生き長らえようとしてたんだ。

ある日腹が減って動けなくなりそうだったおれは、この小さな街を通り過ぎた。

そうしたら、今まで聞いたことのない声が聞こえて、自分の魂と深く結びついた匂いを嗅いだ……


賀爺さん

「兄ちゃん、特製・魯肉飯だ。どうだ?」


魯肉飯

「……金がねぇよ」


賀爺さん

「あんた、学生さんだろ? いいから食いな、金はいらない」


魯肉飯

「いらねぇよ」

「……」


賀爺さん

「なぁ、壁の向こうから元気いっぱい読書してる声が聞こえるだろ? 休憩中の子どもたちがじゃれあってるんだ。わしはこういう時間が好きだから、ここで店を経営することにしたのさ。子どもたちもよくここに食べに来てくれてな」

「こういうことを言うのはちいとばっか恥ずかしいが、彼らの笑顔を見ると大事なものを守っているような気分になってな……」


おれはぼんやりと彼を見つめてた。

『護る』っていう単語はあの頃の自分にとって、馴染みのない言葉だった。

空っぽな心の中には『大事』だと言えるものがなかったから――


賀爺さん

「あんた、行く場所がないならわしのところで働かないか?

 今日の魯肉飯もあんたの給料から引いといてやるから、残った給料は学費の足しにもなる」




魯肉飯

「そうして、赤煉瓦の向こう側から聞こえる元気な声と賀爺さんの特製・魯肉飯の香りが、おれをこの地に引き留めた」

「そしてまさにそれらが、おれに賀爺さんのいう『護る』ことの意味を教えてくれた。最初はただの好奇心だったけど、それもいつの間にか決心に変わった。おれは護りたいものを見つけることができた――」

「おれは賀爺さんの店と、食事に来る学生たちの笑顔を守り続けるんだ……」

「○○……おれと一緒に散歩に行かないか? 話したいことがあるんだ」


少年の話を聞き終え、四人で店の正門を出ると、彼は淡々とそう言った。

だが、その声はどことなく真剣である。


二人は長い木陰の道をゆっくりと歩く。

午後の風が木の葉を鳴らし、相思樹の隙間から木漏れ日が揺れ、道端には名知らぬ野花も咲いていたが、隣の少年は沈黙したままだった。


魯肉飯

「……」

「……」


暫しの時間が流れ、彼はようやく決心した様子で足を止め――


魯肉飯

「○○、話したいことがある」

「もうわかってるんだろ? この間……おれ、美術部で絵の勉強をしてるんだ」

「街を一緒に散歩したことがあったろ? あのときお前は、道端で似顔絵を描いてる奴に興味があったみたいだ。だからおれは絵を学んで、お前の似顔絵を描こうと思った」

「教科書に挟まれてた絵は、お前を描いたつもりだった」

【選択肢】

・なんとなく気づいてた……

・あんな顔してないよ!

選択肢

なんとなく気づいてた……

魯肉飯

「やっぱ、気づいてたか……」

「……」

「おれは生まれつきロマンチックとか無縁でさ。だから、サプライズをしたくても、こんな誤解が生まれたんだろうな。仕方ないことだ」

「○○、実はもう一つ話したいことがあるんだ――」

「おれはお前を綺麗に描くことはできなかったけど、お前を大切に思ってるのは確かなんだ」

あんな顔してないよ!

魯肉飯

「え? まったくお前には見えなかった?

 おかしいな、ちゃんと特徴は掴んで描いたはずなのに」

「ほら、ここ! お前のキラキラした瞳だ!

 え?……色付きのサングラスだと思ったって?……そ、そっか!」

「確かに……下手だからな」

「芸術的センスがないことは認めるよ。

 でも、お前の笑顔はちゃんと、ココに――心の中に刻んであるからな」

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「賀爺さんとの出会いが、おれに『護りたい』って想いを教えてくれた」

「そして、お前と出会って、おれは『護りたい』って想ったんだ」

「○○、お前の未来をおれに託してくれないか! おれにお前を護らせてくれ!

 お前さえよければ、おれはこれからもずっとお前の傍にいるからさ」


少年は言い終えると、目の前に立つ人をじっと見つめて返事を待った。

彼の日焼けした顔に真剣な表情が浮かぶ。

まるで忠誠を誓ったばかりの騎士のような表情だ。

彼の両目から溢れる優しさは、岩間から湧き出る清泉のようで……


「こちらこそ、よろしくお願いします」





符離集焼鶏

「ちっ、やっと戻って来たか! ん?○○はどこだ?

 たしか……『甘酸っぱい恋』とやらを救出しに行ったんじゃなかったのか?」


臘八粥

「おや、符くん! その話は忘れてくれたまえ! まったくの誤解だったようだ」


吉利エビ

「だけどさ、未だに甘酸っぱい匂いがしてるんだよねぇ~。うーん……ますます濃厚になってきてる。いったい、どこから匂ってるんだろ?」


臘八粥

「おお、若様と友凡くんが戻ってきたようだ――」


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