第9章 ストーリー
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目次
9-1 到着早々
ポポ | じゃじゃーん!我らがリリスの王都へようこそ! |
モモ | うむうむ、苦しゅうない。早く山盛りの焼き肉で遠来の客をもてなして~ |
ニキ | ここがリリス王国の王都なのね。童話の世界のお城みたい! |
ポポ | ねえ見て、この張り紙。 「ドリームコーデグランプリに参加する方は、【西城の選手村】でエントリーを済ませ、【指定のホテル】に宿泊してください」だって。 |
ニキ | 選手村まであるんだね。すごく大きな大会なんだ。 もしかしたら、サクラさんに会えるかもしれないなぁ…。 |
モモ | ニキ、早く宿に行こうよぅ!お腹空いたにゃ! |
ポポ | はいはい、まず動きやすい服に着替えよう! |
コーデバトル |
9-2 選手村
ニーズヘッグ | コーデグランプリの準備作業は進んでいるか? |
ジェーン | はい、各執行部とも、全て問題なく進んでおります。 あの、首相。宮廷警備のための会議は明日になっていますが、よろしいのでしょうか? |
ニーズヘッグ | ああ。私が自分で指定したんだ。問題ない。明日は休暇にするから、好きな服でも買いに行きたまえ。 |
ジェーン | え…は、はい。ありがとうございます……。 |
ポポ | ニキ、この先が受付みたいだよ。 |
モモ | 優勝商品って何なのかな?お肉1年分とか、セクシーなお姉さんの焼肉サービスとかあるかもしれない! |
ポポ | お仲間と思われたくないから、離れて歩いてくれる? |
ニキ | オーランドさんは、アイリ王女がこのコーデグランプリに乗じて何かを仕掛けてくる可能性が高いって言ってた。 アイアンローズの動きを察知するには、やっぱりコーデグランプリに参加するのが一番だよね…… |
ポポ | うんうん!それにニキの実力なら、優勝だって余裕だよ! |
モモ | ニキを励ますのはボクの役目なのに! |
ポポ | ふっふ~ん、あたしはニキのウォーミングアップのお手伝いだってできちゃうよ。 例えばゴシック風のドレスのコーデ、モモにできる?あっごめーん。モモの服じゃマントの色を替えるくらいしかできないね~? |
コーデバトル |
9-3 熟知のライバル
ニキ | ほらモモ、機嫌直して。一緒にご飯食べに行こう? |
モモ | 誰かさんが謝るまでは、絶対に食べ……イヤ、相手にするのもしゃくだ。ポポなんて置いてご飯食べに行こう! |
ポポ | モモ…ごめんって。さっきは言いすぎたよ。モモのためにお肉を焼いてあげるから! |
モモ | ふんだ、ボクはセクシーなお姉さんに焼いてほしいの。ポポみたいなまな板じゃなくて~。 |
ポポ | こっちが下手に出ていれば~~~!!! |
モモ | あっ、本当にキレイなお姉さん発見! |
ニキ | ”マーベル大茶会”で会った、ノーザン王国のココさんだ! |
ココ | こんにちは!また会いましたね。ニキさんほどの腕前なら、ドリームコーデグランプリに出るんじゃないかと思っていたの。 |
ポポ | ココさんってデザイナーですよね?コーデグランプリに出るんですか? |
ココ | 私はスタイリストではないけど、いい服をデザインしようと思うなら、コーディネートにも詳しくならなきゃって思ってるの。 どんな服が必要とされているかのリサーチにもなりますし。 だから、私もずっとコーデグランプリのために勉強していたんですよ。 |
ニキ | そうなんですね。それじゃあ、コーデグランプリではココさんとバトルする機会もあるかも。 |
ココ | ふふっ、なんなら今から練習試合でもしてみますか?紅葉をイメージした服装とかどうでしょう。 ノーザン王国の紅葉は見事なんで、機会があったらぜひ見に来てくださいね。 |
ポポ | モモ、一緒に応援しよう!~ニキ、がんばってー! |
コーデバトル |
9-4 マスクの女との再開
モモ | んに゛ゃ~~~~!!!助けて~~~~!!!!! |
ニキ | モモ、どうしたの!? |
ポポ | あっ!!あの人ってウェンツでデザイン図を奪おうとしてた悪党じゃないの! また武器を振り回して暴れるつもりじゃないでしょうね! |
千歳 | ごちゃごちゃとうるさい奴らね。 |
ニキ | ……武器をおろしてください。 |
千歳 | このネコが騒ぐからちょっと脅かしただけよ。うるさいから黙らせてくれないかしら。 挨拶がまだだったわね。あたしはケイコ。コーデグランプリの選手よ。正体はヒミツ、国籍もヒミツ。 |
モモ | あからさまに怪しいキャラが出てきたにゃぁ…… |
ニキ | ケイコ。ひとつ聞きたいことが…… |
ケイコ | おしゃべりしてる暇はないわ。雲上風コーデのバトルをするわよ。私はこのあとまだ用事があるの。用事の内容はヒミツだけど。 |
ポポ | あからさまに怪しいね…… |
コーデバトル |
9-5 夢まぼろし塔の二人組
冬花 | 紫苑お兄ちゃん、見て!ニキたちだよ! |
紫苑 | ニキ、ポポ、モモ!久しぶりだね。こっちに来てたのか。 |
ポポ | あは、不思議なご縁だね。案外早く再会できちゃった。 |
ニキ | 元気だった?私達はあの後、七宝山の横町に行ったの。 そのあと月下城に行って、リリス王都でドリームコーデグランプリが開かれるって聞いたから駆けつけたんだ。 |
紫苑 | リリス王都のドリームコーデグランプリとウェンツのマーベル大茶会はマーベル大陸の2大イベントだもんな。 コーデグランプリはスタイリストにとって、マーベル大茶会はデザイナーにとって、非常に重要な大会だ。 コーデグランプリで優勝できれば、大陸中の誰もが知るトップスタイリストってことになるからね。 |
冬花 | それなのに、紫苑お兄ちゃんはどうして参加しないの? |
ニキ | えっ、紫苑は参加しないの? |
紫苑 | あはは、オレはただ見聞を広めるために旅をしてるだけだからなぁ。名声に興味はないよ。 現世の優秀なスタイリストたちがどんな感じなのか、見物に来ただけさ。 |
モモ | 山から出てきた仙人みたいだね…… |
紫苑 | そうそう、せっかく会えたんだ。こないだ冬花のために錦鯉をモチーフにした現代雲上風のセットコーデをデザインしてみたんだけど、 ニキならどうアレンジする? |
コーデバトル |
9-6 伝説の夢の使者!
ニキ | 何?この重圧感…… |
モモ | 窒息しそうな絶望感が、こっちへ向かってくる…… |
謎の人物 | ニーハオ!突然だけど僕とオトモダチになってよ! |
ポポ | あなたもコーデグランプリの参加者?あたしはポポ、こっちはニキとモモ。 |
謎の人物 | 僕のことは幻夢大使と呼んでくれればいいよ。 ドリームコーデグランプリがまもなく始まるそうだね。僕は今の若いスタイリストたちの実力をチェックしにやって来たんだ。 |
ニキ | あの、どこかでお会いしたことありませんか? |
モモ | えー?あるかにゃぁ……? |
幻夢大使 | ははは、よくみんなから言われるんだよね~。気のせいじゃないかな。 |
ニキ | そっか。じゃあはじめまして、幻夢大使さん。お会いできて嬉しいです。 |
モモ | 幻夢大使って何者?なんかヒゲがびりびりするにゃ…… |
幻夢大使 | 見たところ参加選手のようだね。君は運がいいぞ!コーデ能力を鍛えるお手伝いをしている僕に出会えたんだから。 僕は「夢のスーパー連続コーデバトルメソッド」を編み出したんだ。今なら特別に、君に最初に伝授してあげてもいいよ。 |
ニキ | なんだか凄そうな名前……! |
幻夢大使 | よく聞いて!パーテル連邦の淑女のカジュアル衣装!アーンド、パテール連邦のプレタポルテ!レディ……スタート! |
コーデバトル |
9-7 王子様の訪問
ニキ | 幻夢大使さんの連続メソッド、いい練習にはなるけど、もうへとへと…… |
モモ | もう行っちゃったみたいで助かったよ。なぜだか分からないけど、アイツが現れると身がすくむ感じなんだ。 |
ポポ | あっ、ロイス王子とクローカだ! |
ロイス | やあ、みんな!きっと来てくれると思ってたよ。なんたって、これは僕が姉上に代わって開催する初めてのドリームコーデグランプリだからね。 おかげでここのところ昼も夜もなく働いているんだ。さすがに疲れたよ! |
クローカ | 殿下。私は各部署に連絡をしてまいります。 |
(クローカが立ち去ってから) | |
ロイス | いつも帰って来いって言われて鬱陶しく思ってたんだけどさ、今こうして王都にいる間は何も言ってこなくて、なんかそれはそれで…… |
モモ | さみしいんだ? |
ロイス | あっはは。 そうだニキ、ルインアイランドは知っているかい?マーベル大陸の辺境で、工業都市の跡地に建てられた近未来の国さ。 そこの国の人はSF風のシンプルなコーデスタイルが得意なんだ。「先端技術を駆使した未来の国」と呼ばれている。 クローカが戻ってきたらモデルになってもらおう。ちょっとルインアイランド風コーデを考えてみてくれないかな。 |
コーデバトル |
9-8 王子様の依頼
ロイス | ニキ、さすがだよ! |
ポポ | わあ、ルインアイランドの衣装ってこんな感じなんだ。初めて見た! |
モモ | 何かのアニメで見たことがあるような…… |
ロイス | 実は、ニキ達が選手村に来たら連絡するように言ってあったんだ。 今日君達が到着したという連絡を受けて、とんできたよ。 |
ニキ | そうだったんだ。 |
ロイス | 僕もクローカも君の実力を信じている。 だが、コーデグランプリの最中に騒動を起こす輩がいるのではないかと、僕もニーズヘッグも睨んでいる。 |
ニキ | アイリ王女とアイアンローズのこと? |
ロイス | ”今のところは”そうだね。でもそれだけじゃない気がする。 姉上は病に臥せっていて、政務は主にニーズヘッグが処理している。だから僕もす全ての情報を把握できているわけじゃないんだ。 まあ、その話は別として、ニキにはぜひ優勝して我がリリス王国の宮廷スタイリストになってもらいたいものだね。 |
クローカ | 殿下、ここは宮廷の外であう。そういったお話はもう少々お静かに。 |
モモ | な、なんだか国家機密を色々聞いてしまったよな……! |
ニキ | 必ず優秀なスタイリストになるって、サクラさんと約束したの。だから今回のコーデグランプリは、全力でがんばります。 |
ロイス | うん、その意気だ!宮廷スタイリストの件はまたあとで詳しく話そう。 それじゃあ景気づけに、クローカと君で森ガール系コーデのバトルをしてもらおうかな! |
コーデバトル |
9-9 渡世人エリス
女剣士 | ちょっとちょっと、さっきあなたたちと話していた人、リリス王国の王子じゃない? |
ニキ | え、えっと。彼らはただの友達です。 |
女剣士 | な~んだ、そうなの。身分の高い人を目撃できてラッキーと思ったのに。 まあいいわ。せっかくだからお友達になりましょ!私はエリス、あなた達は? |
ニキ | はじめまして、エリスさん。私はニキ。こっちは友達のモモとポポです。 |
モモ | わあ~、美人のおねえさん! |
エリス | エリスでいいわ。あは、このネコちゃん調子いいわね~。幻夢大使と同じノリだわ! |
ポポ | エリスも幻夢大使に会ったことあるの? |
エリス | ええ、私は小さい頃から大陸の各地を巡っているから、いろんな国で彼と出くわしたわ。 私も人のことは言えないけど、あいつもじっとしていられない奴で、大陸中をふらふらしてるのよ。 さっき偶然会ったときは、何とかメソッドを編み出したって興奮してたわね…… |
ニキ | 「夢のスーパー連続コーデバトルメソッド」だっけ? |
エリス | そうそれ!あなたもやらされた? まったく、行動力のあるバカには困ったものよね。なにか思いつくと、大陸中に広めたくていてもたってもいられないのよ。 |
モモ | うぅ~、幻夢大使の名前を聞くとヒゲがびりびりする…… |
エリス | 私はコーデグランプリに参加しに来たんだけど、あなたもでしょ?ちょっとバトルしない? |
ニキ | うんっ。テーマは何にする? |
エリス | それじゃあ、私が着ている剣士の衣装、華麗でアクティブなワンピース、それから端正なカルファの淑女! |
モモ | ええっ!?それって連続なんとかメソッドじゃないの?明らかに毒されてるよ! |
コーデバトル |
9-SP1 同人漫画家メリー(4)
メリー | 聞いて聞いて~!あたしの描いた漫画が大好評で、編集さんから続編を出すように言われたの! |
ニキ | すごい!前に聞いたあのスタイリストとデザイナーのラブストーリーでしょ? |
メリー | うん!たくさんインスピレーションをくれたニキに感謝しなきゃね! |
ポポ | 結末はどうなったの?二人は結婚したの? |
メリー | うふふ、そう簡単には結婚させないわ!まだまだ焦らせるだけ焦らすわよ~。 今回は、主人公がウェンツの海辺でロマンチックな「愛の告白」をするところまでね。 |
ニキ | ウェンツの砂浜はすごく綺麗だったもんね。いいなぁ……。 |
モモ | それにセクシーな水着の美女がたくさんいたしね! |
ポポ | あ~、ウェンツに戻ってバカンスした~い! |
メリー | じゃあ、ビーチでバカンスにぴったりな水着でコーデバトルをしましょうよ!そういう気分になれるかもよ。 |
コーデバトル |
9-SP2 文学少女マーサ(5)
ポポ | マーサ!マーサじゃない!今日は先輩とデート? |
マーサ | ううん、ドリームコーデグランプリに出場するの。 |
モモ | えっ、学校は? |
マーサ | もうすぐ卒業するの。 はじめは先輩を追ってデザイン学院に入学したけど、やっぱり大きな舞台で自分の実力を試してみたいって思って。 |
ニキ | がんばって!もしかしたらバトルすることになるかもしれないね。 |
マーサ | ニキもがんばってね。ニキは私が今まで会った中で一番のスタイリストだもの。きっと上位に入れるよ! そうだ、コーデグランプリの後で先輩と一緒に卒業ダンスパーティに出るんだけど、コーデの相談にのってほしくて。 |
ニキ | あのね、雲上帝国風のチャイナドレスって素敵だなって思うの……でも今まで着たことがないし、その、ちょっと恥ずかしくて。 |
ポポ | いいじゃない!みんな洋風のパーティドレスだろうから、ひとりエレガントなチャイナドレスを着ていたら特別な感じだよ! |
コーデバトル |
9-SP3 恋愛体質のスー(7)
モモ | はい、ここでクイズのお時間です。今回はなに座でしょう!正解者にはモモからキスをプレゼント~! |
ポポ | 何それいらない。 |
ニキ | スー、いつ見ても幸せそうだね! |
スー | うふふ、恋が私の栄養だもの。外出するときはいつも完璧に着飾ることにしているの。運命の王子様にいつ出会うか分からないから! |
ニキ | ところで今の彼氏は…… |
スー | 先週病院で出会った蠍座のお医者さまよ!白衣がものすごく似合うの!あのとき風邪を引いて本当によかった~。 |
ポポ | 転んでもただでは起きないのね……出会いがほしければこれくらいやらなきゃダメなのかな…… |
スー | 今夜は彼とバーに行く約束なの。ニキ、セクシーなオトナの女コーデを手伝って! |
コーデバトル |
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