イベント【風林火山】 文英殿夜話
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あらすじ | |
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新年の雲上。雲京の宮中からは戦乱の音が響く。文英殿に姿を見せた祝羽弦は、断れない条件を出したようだ。天子の血をめぐる交渉は夜明けまで続いき……。 | |
(新年、雲京城内文英殿) (銅鑼が四つ鳴り響き、夜明け前ながら、宮殿内はゆるゆると動き出す) (白永義はいつものように文英殿へ向かい、見慣れた夜道で空を見上げた) (漆黒の空には数えるほどの星が煌き、遠くの黒雲が近づいてくる。無人の筈の文英殿には明かりが灯されており、白永義は扉の前で足を止めた) (人影が一つ、満足気に玉座に座り、その身に皇帝の衣装を引っ掛けている。灯りの中、至尊鳳凰紋の模様が浮かび上がる) (彼は笑うでもなく、まるで暇を持て余しているかのようだった) (宮殿の扉が音を立てて閉まり、燭台の火が少し揺れ、祝羽弦の影を壁にちらつかせた) | |
白永義 | |
来たか。 | |
祝羽弦 | |
驚かないんだな。 | |
(宮殿の外では、剣が打ち合い、耳を刺す鋭い音が新月の夜に響いている。黒雲が空を覆い、雲京は闇に沈んだ) | |
白永義 | |
私が手をこまねいているだけだと思ったか? | |
祝羽弦 | |
探し物に来ただけで、礼を尽くし、兵を動かすつもりはなかったのだが。そちらの衛兵がお急ぎになるものでね。 だが、今から問うても遅くはない……天子の血はどこにある? | |
(白永義は手に一巻の公文書を取り、さっと目を通して放り出す) | |
白永義 | |
陛下は雲錦城で新年の祭典の準備中だ。そちらにも人をやったのだろう? | |
祝羽弦 | |
互いに彼女の身分は知っている、無駄な時間を使うのはやめよう。 | |
白永義 | |
礼を先んじ兵を後にすると言いながら誠意のない人間と話す事こそ、時間を浪費していると思うが。 | |
祝羽弦 | |
はははは、私はそれなりの物を用意して来ているんだ。ただとても貴重でね、そちらには負担でないかと心配だ。 | |
白永義 | |
血脈の呪詛が破られる日が遂にくるというのに、何を急ぐ? | |
祝羽弦 | |
おまえが何を気にかけているか知っている。私は、その問題を解決できる。 | |
(宮殿が束の間静まり返る。祝羽弦の兵士が宮中の衛士と戦い、喚く声が宮殿を取り巻く) | |
白永義 | |
断たれるべき天子の血は、たまたま縁の成せる技として残っている。そちらの物に見合うのか? | |
(一本の流れ矢が障子を破り、二人の間に落ちる。戦の声が夜風に交じり宮殿に入り、話し声が掻き消される) (銅鑼が五つ鳴り、示し合わせたかのように宮殿外の声が静まり、宮殿内もまた沈黙に沈んだ) | |
祝羽弦 | |
そういうことなら、私は失礼しよう。 | |
白永義 | |
待て。 | |
祝羽弦 | |
まだ何かもてなしてくれるのか? | |
白永義 | |
そちらの兵を連れて行け。 | |
祝羽弦 | |
晋林宮の者?は、言われずとも撤退させる、私を信じろ。 | |
白永義 | |
雲錦の消息を受け取ってからの話だ。 | |
(再び扉が開かれ、暁の陽光がさっと宮殿の扁額を照らすと、「海清河晏」の四文字が朝陽に輝いた) |
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