II 3-7 影の城
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(ニキたちは枯れてしまった大木の影に隠れ、ポワリー湖と生命の樹の方を見ていた) (湖面は依然として静まり返り、黒い湖面と血の色をした月の影が交錯している。「生命」と名付けられた木が腐敗のオーラを放っている) | |
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モモ | |
……これは一体どういうことなの?さっきのカールはどうしちゃったの? | |
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メイラ | |
彼だけじゃないわ。ここの全てが変わってしまったのよ。 | |
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ニキ | |
あるいは……これこそが、ここの本当の姿なんじゃないかしら。 | |
(ニキが見たカールの最後の顔を思い出す。彼の笑顔からは尽きることのない悲しみや絶望が見えた) | |
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ニキ | |
「星の影は永遠に静かな湖にある。精霊が代々暗闇の秘密を守る」 ……まさかこれが「暗闇の秘密」なの? | |
(どこからか吹いてきた風に、森の枯れた木の葉がざわざわと音を立てる。まるで呻き声のようだった) (血色の月明りが大きな生命の樹を照らし、ゆらゆらと揺れる影を湖に映し、異界の証明を刻んでいる) | |
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ニキ | |
影の城……ここは影の城なのよ! | |
(ニキの言葉に応えるかのように、無数の亡霊が枯れた蔓の隙間から出て来て、恐ろしい雄叫びをあげている) | |
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モモ | |
にゃんだって?ボクたちはカルファの森にいた筈じゃ……? そうか、影の城にいたから『時の銘文』の叙事詩が全て影の城に関するものだったんだ! | |
(月が完全に血の色に染まった。亡霊はポワリー湖の上空に集まり旋回し、空に向かって高らかに叫んでいた) (彼らの声が轟く。それは長い間朽ちることのなかった欲望をもたらし、ゆっくりと長い夜の苦痛を描き始めた) (突然、湖面が激しく波打ち、一瞬にして全てが静まり返った) (純白の光を纏った矢が湖の中から飛び出し、空中の亡霊たちの目の前で蛍の光となり、湖面に降り注いだ) (蛍の光が湖面に落ちさざ波立つと、一瞬の静寂の後、星々の影になった) | |
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モモ | |
……今何が起こったの? | |
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ニキ | |
分からないわ……。 | |
(湖面は鏡のように静まり返り、まるで何も起こらなかったようだった。ただ短い夢を見ていたかのように、星と血色の月の影が光を放つだけだった) | |
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デーヴィー | |
メイラ!ニキ! | |
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メイラ | |
デーヴィー?どうしてここに? | |
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デーヴィー | |
もちろん、あなたたちを救いに来たのよ!クロリス王子が影の城の出口を開けてくれたの!早く行きましょう! | |
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ニキ | |
うん……でも私、聞きたいことがたくさんあるの……。 | |
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デーヴィー | |
分かった、分かった!カルファの森に帰ってからゆっくり聞くわ。 | |
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エリス | |
この道をまっすぐ外に向かえば、影の城を出てカルファの森に戻れるわ。 | |
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デーヴィー | |
戻る前に、カルファの森の生気溢れる雰囲気に合った花をテーマとした服に着替えてちょうだいね! | |
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コーデバトル | |
(遠くからイーレンの歌声が聞こえてくる。憎しみと恋しさを、影の城にいる死なない亡霊のことを歌っている) (血の色の花が湖畔に咲き、真実の世界に繋がる道が伸びていた) (ニキたちが吸血鬼や亡霊の中を通り抜ける。彼等から感じるのは短い生命や灼熱の太陽に対する渇望だった) (「星の影」が湖の中で依然輝いていたように、魂も何ら変わらない) | |
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ニキ | |
もしかしたら、私たちは見つけたのかもしれないわ。 | |
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エリス | |
何を? | |
ニキ | |
「精霊の星」よ。 | |
(これこそが「精霊の星」、マーベル大陸の永遠の宝) |
コメント (II 3-7 影の城)
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