イベント【風雲暗流】 闇蠢く辺境
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(雲上の辺境、洛燕城。静かだった小さな町は各勢力がしのぎを削る中、とりわけ寂れていった) (通りは物寂しく人もいない。町中にある柳の葉が黄色く色づいて風に揺れているだけだった) | |
オーランド | |
ルイドの手下が突然姿を消しました。どうやらしばらくの間は正面からぶつかってくる気はないようです。 | |
白永義 | |
チャンスを待っているのだよ。 | |
オーランド | |
彼も待っているのですか? | |
白永義 | |
計画が始まる前、あいつは誰よりも忍耐強かった。 | |
オーランド | |
もっと早く手がかりに気がついていれば……! | |
白永義 | |
自分を責めることはない。祝羽弦とルイドは昔から付き合いがあった。君がすぐに知らせてくれなかったら、あいつは今頃雲上の外だ。感謝する。 | |
オーランド | |
義王殿下、私の希望は戦争や動乱が永遠に訪れないことです。 | |
白永義 | |
雲上の人間は君の正義を忘れたりはしない。これから君がすべきことは冷静に戦うことだけだ。雲上からは誰一人とて出してはならない。 | |
オーランド | |
この衝突が長続きしなければいいのですが。洛燕城の柳は雲上一の景観と聞いています……こんな状況では景色も台無しですね。 | |
白永義 | |
柳の木は弱々しく見えるが、しなやかで強い。来年の春になれば生気を取り戻すだろう。 | |
(同刻、郊外の農場。碁盤には白と黒の碁石が並べられているが、囲碁を打っている当人は心ここにあらずで、窓外の景色を見ていた) | |
ルイド | |
流石は祝王殿下、囲碁の腕も底しれない強さだね。 | |
祝羽弦 | |
私を呼んだのは囲碁を打つ為だけか? | |
ルイド | |
囲碁を打つのは博打を打つのと同じ。私は好きだが? | |
祝羽弦 | |
ところで図面の件はどうだ? | |
ルイド | |
白永義が兵を率いて国境に来ている。私の手の者では突破できそうにない……後は祝王殿下に掛かっている。 | |
祝羽弦 | |
雲上の混乱に乗じて集めた貴重な図面をこっそり国外へ持ち出す。これは重罪だ。あいつが思い通りにさせてくれる筈ないだろう。 | |
ルイド | |
敵ながら、迅速な動きは本当にあっぱれだ。 | |
祝羽弦 | |
あいつは忠実すぎるのだ。乱世では、ああいう人間は望みを果たすことはできないだろう。 | |
ルイド | |
なら、祝羽弦、君自身はどうだ?自分が他の人間の目にどう映っているか、知りたいかい? | |
祝羽弦 | |
私? | |
(祝羽弦は碁盤を押しのけ、窓の外をヒラヒラ待っていた柳の葉をとった) | |
祝羽弦 | |
私には大きな志がある。許して貰おうなどとは思っていない。 |
コメント (イベント【風雲暗流】 闇蠢く辺境)
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