イベント【空の境 心の海】 雨上がりの虹
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あらすじ | |
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暗雲は晴れた。だが、ニキにはマーベル大陸と自分の運命の選択が残されている。ニキが選ぶのは滅亡か、それとも逃亡か……。 | |
(暗雲が去り風が止んだ。嵐の後の星空は、ことのほか輝いている) (ニキは空から落ちてきた最後の黒い羽根を手を伸ばして受け止めた) (ポポは片手で額を押さえ、苦しそうに眉をしかめる。まるで何かと戦っているかのようだ) | |
モモ | |
ポポ!いや……ポポじゃないのか?どうしたの? | |
リンレイ | |
気をつけて!力がまだ覚醒しきらず、不安定なんだわ。 | |
ニキ | |
(ポポ……) | |
(ニキはモモの制止を振り切って、ポポに駆け寄った) | |
ポポ | |
私に近付くな! 選ばれし少女よ。私はこの体の親友であるお前に期待していたが、平凡なお前に真の王を理解することはできないようだ。 ここで私を滅ぼしても無駄だ。 マーベル大陸は滅亡する定め。私が居なくとも、お前たち愚かな人間の後悔が、いつか洪水となってすべてを呑み込むだろう。 | |
ニキ | |
力を出し尽くしたなら後悔したってかまわない。運命に立ち向かってみせるわ! | |
ポポ | |
この世界の真理はただ一つ……人間を放っておけば行き着く先は滅亡のみ。自滅するだけだ。 だが残念なことに、人間は永遠にそれを理解しない。 | |
(ポポは冷笑した。ニキは深呼吸し、彼女にさらに一歩近づく) | |
ニキ | |
私にはわからないこともたくさんあるし、弱い存在だけど、逃げることは絶対にしないわ。 苦痛から逃れられないのなら、立ち向かってみせる!幸せな夢に溺れていたって、自分の弱さを悔やむだけだもの! | |
(ポポは俯いて両手で耳を塞ぐ。酷くなる痛みに耐えているようだった) | |
ニキ | |
ポポ、聞こえているのね!? ポポ言ってたよね?大切なことは信じることだって!私はポポを信じてる!世界を守る為に一緒に立ち向かおう! | |
(ニキは一歩ずつポポの傍に歩み寄ると、両手を広げポポを抱きしめた) | |
(一瞬体をこわばらせたポポだが、必死でニキを振り払おうとする) (しかしニキは手を離さず、ポポを抱きしめたまま、苦痛を分かち合おうとした) (どのくらい経っただろうか) (僅かな光が指の隙間から溢れ、温もりに触れる) (そして、懐かしい抱擁がニキを包み込んだ) | |
ポポ | |
ニキ……。 | |
(苦痛から解放され、ポポの体からは奇妙な気配が消えていた) | |
ニキ | |
ポポ!戻ってきたのね! | |
ポポ | |
ニキ、ごめん……あたし、誰かに操られてたみたい……謝っても、許してもらえるかはわからないけど……。 | |
ニキ | |
気にしないで。何も言わなくていいから、ね? | |
ポポ | |
だけど……ニキは早く元の世界に戻って! | |
ニキ | |
……ポポ、何を言ってるの? | |
ポポ | |
ニキの考えは理解できるよ。あたしも逃げずに苦しみに立ち向かいたい。 だけどニキは、マーベル大陸の人間じゃないでしょ?あいつの言うように、この大陸は滅びる運命……ニキも大陸と一緒に消えちゃうなんてイヤだよ! ずっと騙しててごめん……ニキ、マーベル大陸のことは忘れて、どうか元の世界に戻って。これがあたしにできる最後の償い。 | |
(ポポはニキから離れ、顔を上げた。ニキは寂しそうな、だがそれよりも決意の勝る目をしている) | |
ニキ | |
ポポ……私、帰らないわ。 | |
ポポ | |
……どうして? お願い、元の世界に戻って?何もしなくていいから! | |
(ニキはポポの手を握ると、強い意志を秘めた瞳で彼女を見つめた) | |
ニキ | |
ポポ、それは本音じゃないよね?私は……運命を背負ってこの世界に呼ばれたの。だから、一緒にいるわ。 ポポの本当の目標が偽りでも、私たちが共に過ごした時間は嘘じゃないよね? 沢山の思い出は、ポポと私がマーベル大陸で一緒に過ごしたという確かな証だよ! この世界に残って、みんなの夢や未来、大切な思い出を守りたいの。だから、ポポは一人じゃない、信じて! | |
ポポ | |
ニキ……。 | |
(ポポの瞳から葛藤や苦しみが消え去っていく。再びニキを抱きしめるポポの目尻には涙が光る) | |
(ポポの星雲の後ろには眩しい光が現れ、優しく包み込んでいた) |
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