白黒のチェス盤 秘密
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あらすじ | |
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大臣の秘書から預かった書類をロイスに渡すため、彼を探していたクローカは、ロイスが黒服の男と話しているのを見かけのだが……。 | |
クローカ | |
承知いたしました。 | |
(ノイズが鳴り止むと、それと同時に部屋の黒い影も消えていった) | |
(クローカは休息室の重い扉から廊下に出ると鍵をかけた。その直後、大臣の秘書が慌てた顔をして曲がり角からやって来た) | |
大臣の秘書 | |
クローカさん、国王陛下は休憩室にいらっしゃいますか? | |
クローカ | |
いえ、いらっしゃいません。 | |
大臣の秘書 | |
困ったわ……この書類を午前中までに確認して頂きたいのに、内線もずっと繋がらないんです。もうすぐ会議も始まってしまうし……。 | |
クローカ | |
書類を貸してください。私が殿下に確認します。 | |
大臣の秘書 | |
クローカさん、お手数おかけします!会議が終わったら、また受け取りに来ますね。 | |
クローカ | |
わかりました。 | |
(クローカは書類を手に執務室に向かうが、そこにロイスの姿はなく、メイドが掃除をしているだけだった) | |
クローカ | |
あなた、殿下を見ませんでしたか? | |
メイド | |
国王陛下は朝から書類に目を通されておりましたが、私が掃除に来た時にはご不在でした。探されているなら、庭園に行かれてみてはいかがでしょう? | |
(王宮庭園内) | |
クローカ | |
そこのあなた、殿下を見ませんでしたか? | |
花職人 | |
国王陛下ですか?今日は見かけておりません。他を当たってみてはいかがでしょう。 | |
クローカ | |
(もしかしたら……) | |
(クローカはロイスの執務室へ戻り、扉の鍵をかけた。部屋の一角に置いてあるピアノに向かい、その鍵盤を軽く押す) (淡い微かな光が鍵盤の上に一瞬浮かび上がり、壁にあった絵が音もなく移動して隠し通路が現れた) | |
ロイス | |
……極秘レベルの任務だ、いかなる人間にも教えてはならない。 | |
??? | |
いかなる人間とは? | |
ロイス | |
言葉の通り、僕と君以外の人間だ。 | |
??? | |
御意。 | |
(クローカは隠し通路を通り、奥にある部屋に入った。ロイスは真剣な顔つきで、黒服の男と話をしている) | |
クローカ | |
殿下、総理大臣代理からの書類を預かってきました。午前中に確認していただきたいそうです。 | |
(クローカの出現に黒服の男は少し驚き、体を斜めに向けて自分の顔を隠した。ロイスは書類を受け取ると、手を振って黒服の男を退室させる) | |
クローカ | |
もし重要な任務であれば、私がお手伝いいたします。 | |
ロイス | |
いや、クローカ、君には他の任務を頼みたいんだ。君が王宮を離れている間に、重要な案件ができてね。 | |
クローカ | |
何でしょう? | |
(ロイスは微笑みながら一歩踏み出すと、クローカの耳元まで近付いた) | |
ロイス | |
更衣室にある新デザインの衣装を試着してほしいんだ。まだ他の人に見せていないから、秘密だよ。 | |
クローカ | |
……。 | |
ロイス | |
僕が考案した、華麗さをブレークスルーしたデザインさ。君が諜報活動をしている間も、僕はデザインとコーデの腕を磨いていたんだよ。 | |
クローカ | |
……わかりました。 | |
ロイス | |
他の人に見せちゃいけないよ! |
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