白黒のチェス盤 月夜の王城
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| あらすじ | |
|---|---|
| クローカは一人で宝物殿へ向かった。紅月は彼女に無限の力を与えてくれた。今夜、王宮は彼女のためだけのステージになる。 | |
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| (これは夜を騒がす危険な行為。冷たい風と月明かりがクローカのマント。静寂に包まれる城内に、彼女の敵はいない) | |
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| クローカ | |
| (巡回兵が一人か) | |
| (クローカはつま先立ちで猫のような足取りをして、彫刻オブジェの巨大な陰に身を潜めた) (次に城戸が開くのは、メイドが通る時だ。あくびをしながら、ランプを携えたメイドが廊下の端からゆっくりと歩いてきた) (クローカは背後のドアノブをそっと回した。微小な音がするが、誰の耳に入ることもない。素早く身を屈め、部屋の中に隠れた) | |
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| (ここはロイスの執務室。テーブルにはヒマワリと写真立て。それはロイスの戴冠式の写真で、額縁は水色の光をまとっていた) (盛大な式典は終了し、煌びやかな装飾品や、重々しい礼服で更衣室はいっぱい。そしてクローカはロイスの着替えを手伝っていた) | |
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| ロイス | |
| 朝から心ここに在らずだね。悩み事があるなら、僕が喜んで聞くよ。 | |
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| クローカ | |
| ……ありません。 | |
| (ベルベットのローブにはオリーブの枝と月桂樹の葉が金糸で刺繍されていた。ロイスはそのローブを無造作に解いて、脇に置く) | |
| ロイス | |
| もしかして君も、実は僕が国王になりたくない、と勘違いしてないかい? | |
| クローカ | |
| ……そうではないのですか? | |
| ロイス | |
| クローカ、これは僕が自分で選んだ道だ。この道の上でなければ、成すべきことを成就できないんだ。 踏み出したからには、自分の選択に忠を尽くすつもりだよ。 | |
| クローカ | |
| 自分の選択に……忠を尽くす……。 | |
| ロイス | |
| クローカ、君は?君の理想は何だい?これが、自分のために選択した君の人生なのかい? | |
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| (クローカは写真を撫でた。彼からの問いかけを思い出すと、一瞬の戸惑いをまだ感じてしまう) | |
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| ロイス | |
| いつか君も自分の理想のために、僕の傍からいなくなるかもしれないね。 | |
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| クローカ | |
| 私は、永遠にあなたに忠誠を尽くします、殿下。 | |
| ロイス | |
| ふぅ……もしもの話だよ。もしそんな日が来るのなら、君の見つけた道が後悔しない道であってほしいよ。 | |
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| クローカ | |
| (私の理想……) (影に生きる者が「理想」を口にする資格なんてあるの?あのお方の最も鋭い剣でありさえすれば十分……) | |
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| (クローカが扉を開けると、メイドはちょうど曲がり角に消えるところだった) | |
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| クローカ | |
| (この先が宝物殿ね) | |
| (クローカが潜入準備をしていると、横の部屋から大勢の兵士が現れた。その先頭は、庭園で庭師に変装していたあの二人の兵士) | |
| はげ頭の兵士 | |
| あのお方が、あなたを待つようにと我々にご命令を下しました。 | |
| (クローカは眉をひそめた) | |
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| クローカ | |
| こんなに人手は必要ありません。それに、単独行動の方が気付かれにくいです。 | |
| 背の高い兵士 | |
| しかし、あのお方のご指示ですので、きっと何か特別なお考えがあるのでしょう。 | |
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| クローカ | |
| ……行動には、細心の注意を払ってください。 | |
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| (宝物殿の扉が開け放たれた。月光が窓から降り注ぐ下で、煌びやかな椅子には人影が。その人物は待ちくたびれた様子だった) (それは、王の錫杖を手にしたロイスだった) | |
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