白黒のチェス盤 連れ添う誓い
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あらすじ | |
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血の契りによる苦痛の中、ロイスはクローカの受けてきた痛みを思った。そして初めて彼女に出会った時のことを思い出していた。 | |
ロイス | |
準備は整ったかな? | |
黒服の男 | |
あとは「月影花」と「千山雪」。共に満月の前後数日だけ花を咲かせます。私だけで両方を取って来ることは不可能に近いでしょう。 | |
ロイス | |
それじゃあ、僕は月影花を探しに行くから、もう一つは君にお願いするよ。 クローカはもう王宮に戻っている。僕たちに残された時間は少ない。 | |
黒服の男 | |
御意。咲きそうな月影花と千山雪にはすでに目星を付けてあります。 ただ……本当に陛下自ら行われるのですか?血の契りを強引にねじ曲げる者は、甚大なる苦痛を受けなければなりません。あなたは…… | |
ロイス | |
余計な詮索は不要だ。君は千山雪を探してきてくれ。忘れるなよ、極秘レベルの任務だ、いかなる人間にも教えてはならない。 | |
(陰鬱な雨が降り続く午後、姉上がクローカを連れて僕の前にやって来た) | |
ナナリー | |
ロイス、今後はクローカがあなたを護衛することになりました。 | |
幼いクローカ | |
付き人のクローカです、殿下。 | |
(彼女の頬に、雨のような雫が滴り落ちてきた) (ポタッ……) | |
(ロイスのこめかみからは血が滴っていたが、傷口に構っている暇はない。十数人の兵を相手にしながら、彼は血の契りの苦痛に抗っていた) | |
ロイス | |
こんな小さなコレクションのために、お前たちが言う「あのお方」はこれほど多くの人間に血脈の呪いを背負わせるのか? | |
(対峙する兵士は答えなかった。繰り出す剣戟は速さを増し、一撃一撃に殺意が込められている) (ロイスがクローカを守っているのを見て、彼らは彼女にも剣を向けた。防ぐのが間に合わないと、ロイスは自分を盾にして切っ先を受けた) (血の契りの苦痛は身を切るような冷寒を伴う。かえって鎮痛薬となり傷の痛みを感じることはなかったが、彼は血まみれで足を引きずっていた) | |
ロイス | |
(これが、君が受けてきた痛みなのかい、クローカ?) (君が受けてきた傷に比べれば、こんなの大したことないかもしれないね) | |
(夜明けの光が巨大なガラス壁から差し込み、胸の中にいるクローカの顔も美しい金色に輝くその時、外から規律正しい足並みが響いてきた) | |
隠密軍 | |
国王陛下をお守りしろ! |
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