イベント【9日間夜話】 窓の外へ
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あらすじ | |
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コーデバトルの最中、気付けばニキは消毒液の匂い漂う白い病室に立っていた。今までは断片的な幻覚であったが、はっきりとその世界に入り込んでいた。それは対戦相手のつらい過去の記憶のようだ……。 | |
(3日目) (いくらか慣れてきた焼けるように熱い照明の下、ニキと対戦相手はコーデバトルのテーマが発表されるのを待っていた) | |
モモ | |
ニキ、大会のルールがわかったよ。最初の5日間のトーナメント戦はそんなにレベルは高くないから、運が悪くない限り順調に通過できるよ! 残りの3日間はポイント制バトル!くじで3人の対戦相手を決めて、各2回、合計6回のバトルポイントが全選手中1位なら、遺作を獲得できるんだ! | |
モモ | |
なんか簡単そうだね! | |
ニキ | |
ルールは難しくないけど、実力がないとポイントで1位になんてなれないわ。それよりも気になるのは、5日に3日を足して……8日間しかないよ? | |
モモ | |
本当だ!9日間戦争なのになんで8日間しかないんだろう? | |
ニキ | |
後々そう呼ばれているだけだから、大会が9日間じゃなくてもおかしくないのかもしれないけど……でも8日間なら、9日間戦争なんて言わないよね? | |
モモ | |
ちょっとややこしいけど……でもちゃんと筋は通ってそうだね。きっとどこかに問題があるんだよ! | |
司会者 | |
バトルスタート、テーマはファッションショー/空中散歩/学内ダンスパーティー/親友との集まり/イタズラお姫様/スポーツ少女/エレガントな約束/柔らかな風! | |
モモ | |
あっ、テーマが出たよ!ニキ、まずは試合に集中! | |
(ニキがコーデの準備をしていると、強烈な消毒液の匂いが漂ってきた) (どこからか風が入り込み、白のカーテンが舞い上がって視界を遮る。カーテンが落ちると、ニキは白い部屋にいることに気付いた) | |
ニキ | |
また幻覚……? | |
(部屋にはベッドと小さなラックしかなかった。そこに横たわっているのは帽子を深く被った女の子。顔の色が壁と同じくらい白い) (彼女は白のカーテンがはためく窓にぼんやりと目を向け、窓辺にとまっている鳥を見ていた。その瞳に生気はない) (目の前の光景が点滅すると、ベッドサイドに中年女性が現れた) | |
??? | |
数日、投薬をやめただけじゃないか!死にゃしないよ! | |
(女性はそう怒鳴りつけたが、言われた女の子の感情もかなり高ぶっている様子だ) | |
女の子 | |
数日?もう丸々1カ月じゃないの!自分の命でも、弟の命でもなければどうだっていいわけ? | |
??? | |
ピンピンしてるじゃないか。そんな大騒ぎすることかい?シーヤ、あんたの弟はお金がかかるの。姉なのにそれがわからないの? | |
シーヤ | |
私が知らないとでも?あんたたち、私を殺そうとしているんでしょ!? | |
(二人の口論は激しくなり、止めどなくニキの耳に流れ込んできた) | |
ニキ | |
け、喧嘩しないで……。 | |
(怒鳴り声と共に部屋全体が轟音を発し、地面や壁が鳴動している) (頬を叩く音が響いたが、すぐに轟音に飲まれた。部屋が崩れてしまいそうなほど振動する中、ニキはバランスを失った) (転倒したニキが顔を上げると、シーヤが女性の首を容赦なく絞めつけている光景が視界に飛び込んできた) | |
ニキ | |
シーヤ、ダメ! | |
(ドォーン!) (次の瞬間、壁と床に亀裂が入り崩壊した。ガレキの隙間からニキが見たのは、窓の外へ手を伸ばすシーヤ) (大きな音を立てて部屋が崩れ、全てが消えた。シーヤと女性の姿も消えていた) | |
(ニキは勢いよく目を開けた) | |
モモ | |
ニキ、どうしたの?バトルは始まってるよ。なんでぼーっとしてるの? | |
ニキ | |
私……。 | |
モモ | |
もしかして、また幻覚? | |
ニキ | |
違う、幻覚なんかじゃないわ。あの感覚は……誰かの記憶の中に入っているみたいだった……。 | |
モモ | |
記憶?もしかしてニキが見た記憶ってみんなが失った記憶と関係があるのかも! | |
司会者 | |
そちらの選手、制限時間がありますので、すぐにコーデを始めてください。 あら?またあなた? | |
モモ | |
しまった、話しすぎた!ニキ、時間がないよ。早くコーデを始めなきゃ! | |
コーデバトル | |
モモ | |
ニキ、あんまり嬉しそうじゃないね。勝ったんじゃないの? | |
ニキ | |
さっきバトルしたあの女の人、記憶の中で見たシーヤっていう女の子にちょっと似てたから……もしかして……。 | |
モモ | |
その子なの? | |
ニキ | |
もしかして私がずっと見てきたのは、対戦相手の記憶? | |
モモ | |
ねえ!みんなが9日間戦争の間で失ったっていう記憶なんじゃないの? | |
ニキ | |
うーん、私が見たのは……みんながつらいと思うような記憶ばかりなの。シーヤはあの記憶が原因で……。 | |
モモ | |
じゃあ、9日間戦争で人が記憶を失うのは、必ずしも悪いことじゃないってこと? | |
ニキ | |
でも、どんな記憶であろうと、全て人生の一部だと思うの。 つらくても、そうした記憶は忘れるべきではないわ。彼らがつらい時、誰かが手を差し伸べるべきだったの。 そんな人がいたなら、悪いことは起きなかったかもしれない……もっといい人生になっていたかもしれない……。 | |
ニキ | |
私にその記憶が見えるのは、彼らが今もその記憶で苦しんでいるから。記憶が見える私なら、助けてあげられるかもしれない! | |
モモ | |
ニキ、その考えはいいと思うよ。でもそんなことしてリスクはないの? | |
ニキ | |
シーヤと話をしようとした瞬間、記憶が途切れてしまったの。でも私が見た最後の光景は……。 | |
ニキ | |
シーヤには、ガレキに埋もれてしまった昔の自分を見つけてほしいの。どんなリスクがあっても、試してみるわ! | |
モモ | |
ニキがそう言うなら……やってみようよ! | |
ニキ | |
うん!明日はきっと頑張るから! |
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