イベント【光の島】 川を渡る
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(ニキとアイリは再び歩き出した。やはり子鹿の姿はない。しばらく行くと目の前に川が現れた) (川幅は広く、飛び越えるのはとても無理そうだ。流れも急で、川底にどんな危険が潜んでいるかも分からない) | |
ニキ | |
どうやって渡ったらいいかな? | |
(アイリは周囲を見回すと、川辺の大木から垂れ下がる蔓を見つけた。蔓は十分な長さがあり、枝の高い場所から垂れていた) (アイリは蔓を思いっきり引っ張ってみた。強度に問題はなさそうだ) | |
アイリ | |
これを使って渡りましょう。 | |
ニキ | |
試してみる価値はありそうね……。 | |
(ニキがそう言い終わるより前に、アイリは蔓を掴んで川の向こう岸に向かって身を躍らせた) (しかし、向こう岸へ行くには勢いが足りなかったようだ) | |
アイリ | |
……ダメね。 | |
ニキ | |
じゃあ、私がアイリの背中を押すから跳んでみて。 | |
アイリ | |
……ニキはどうするの? | |
ニキ | |
大丈夫よ。先に行って、子鹿を探していて。私は川沿いを歩いて、他に渡る道がないか探してみるから。 | |
アイリ | |
ニキ……。 | |
(アイリはニキを見つめた。ニキの言葉が彼女の心を動かしたようだ) | |
アイリ | |
その必要はないわ。 | |
ニキ | |
え?じゃあ、どうやって渡るの? | |
(アイリはしばらくの間、黙って考え込んだ) | |
アイリ | |
きっと一人の重さだと勢いが足りないのよ。二人ならいけるはず。 | |
ニキ | |
二人で蔓に掴まって、向こうまで跳ぶってこと? | |
アイリ | |
そうよ。この蔓は丈夫だから、二人分の重さにも耐えられると思うわ。 | |
ニキ | |
いいアイデアね!私一人だったら川を越えられなかったわ。 | |
(そう言われて顔をそむけたアイリの耳は、真っ赤になっていた) | |
アイリ | |
時間がもったいないから、さっさとやるわよ。 | |
(ニキとアイリは蔓が届くギリギリのところまで後退し、勢いをつけて二人同時に跳び出した) (二人は強く蔓を握りしめた。勢いも十分だ。対岸が迫り、アイリが言い放った) | |
アイリ | |
今よ、手を離して! | |
(ニキとアイリは同時に手を離し、向こう岸へと着地した) | |
ニキ | |
やったわ! | |
アイリ | |
ええ、急いで子鹿を探しましょう! | |
ニキ | |
待って!アイリ、宝の地図が光っているわ! | |
(アイリは宝の地図を覗き込んだ。地図には文字が浮かび上がっていた) | |
『蔓を握りしめていたことを覚えている。空中に身を投げて川を超えるのも仲間と一緒なら怖くなかった。これが友達というものなのか』 | |
(文字は次第に淡くなり消えてしまった。宝の地図は元の状態へと戻った) | |
ニキ | |
どういう意味かな?何かのヒント? | |
アイリ | |
ヒントではなさそうね。嵯耶王の記録じゃないかしら? | |
ニキ | |
嵯耶王の記録?じゃあ、この友達って誰のことかな? | |
アイリ | |
さあ?興味ないわ。 | |
ニキ | |
そう……じゃあ、子鹿の捜索に戻りましょう。 | |
(ニキとアイリは再び、密林の奥へと向かって歩き始めた) |
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