イベント【静謐な花園】 誕生日
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母親 | |
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スー、今日はお母さんの誕生日だからご馳走を用意するわね。 | |
(スーは母親がケーキの蝋燭に火をつけるのを眺めていた) | |
母親 | |
スー、お願い事をしなさい。 | |
スー | |
今日はお母さんの誕生日よ。お母さんがお願い事をするんじゃないの? | |
母親 | |
お母さんの願いはね、スーが願いを叶えられますように、よ。 | |
スー | |
わかったわ。 | |
(スーは目を閉じて心の中で願いを唱え、それから母親と一緒に蝋燭を吹き消した) | |
母親 | |
スー、どんなお願いをしたの? | |
スー | |
言っちゃダメだもん。言ったら叶わなくなるの。 | |
(スーは母親の優しい顔を見ながら、心の中で思った) | |
スー | |
(お母さんが毎日幸せで、本物のお姫様になれますように……って願ったんだよ) | |
(あっという間に二年、三年と時が経ち、母親の様子が変わり始めたことにスーは気が付いた) (いつの頃からか、母親は久しく着ていなかった服を取り出し、体に当てて長い間考えてから、足取りも軽やかに出かけて行くようになっていた) (笑顔を見せることが増え、突然一人で笑い出すこともあった。こんなに幸せそうな母親を、スーはほとんど見たことがなかった) (そして、再びお母親の誕生日が巡ってきた。母親は綺麗なスカートを履いて、鏡の前で化粧をしている) (鏡に映る母親の姿は童話の中から出てきたようで、スーはうっとりと見惚れた。まるで本物のお姫様だ) | |
スー | |
お母さん、今日は出かけるの? | |
母親 | |
ええ、今年はスーと一緒に、特別な誕生日を過ごそうと思ってね。 | |
スー | |
特別? | |
(突然、母親の顔が愛らしい少女のように赤らんだ。しゃがんでスーの頭を撫でてくれる) | |
母親 | |
私たちと一緒に、誕生日を祝ってくれるおじさんがいるって言ったら、スーはどう思う? | |
(母親はスーの目をじっと見た。不安そうな眼差しだ) (滅多に見せない母親のその表情に、スーは思わず頷いていた) | |
スー | |
……うん、いいよ。 | |
(母親の顔からは笑みがこぼれ、目は三日月のような形になった) (この時の母親は、スーが見た中で一番美しかった。目尻のシワまでもが、月光のように魅惑的に輝いていた) | |
母親 | |
小さなお姫様、さぁ可愛いドレスに着替えて。こんな可愛いお姫様なら、きっと誰からも好かれるわ。 | |
コーデバトル |
コメント (イベント【静謐な花園】 誕生日)
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