禁書使いのイル
禁書使いのイル
・・・
・・・あっ・・・の・・・
・・・ボク・・・禁書使いのイル・・・
・・・おじいちゃんの書斎で見つけた本がっ・・・ううん、何でもない・・・
・・・ボク・・・騙されちゃったの・・・銀髪の髪の長いお兄さんに・・・本当は触っちゃいけない本だったんだ・・・
・・・赤ずきんはボクの大好きなお話だけど・・・なんだか様子が変なの・・・
・・・この手に持つお花は・・・銀髪のお兄さんとの約束の証なの・・・
・・・禁書には理由があって禁書なんだよっ!・・・おじいちゃんが言ってた・・・
・・・本からたくさんの登場人物が飛び出して・・・逃げてちゃったの・・・赤ずきんはとっても怒ってる・・・赤頭巾は主人公だから・・・本から離れられないの・・・
・・・どうしようもない時は・・・どうしたらいいんだろう?・・・キミなら答えを知ってる?・・・
・・・むかし・・・むかしのお話です。・・・あるところに1人の可愛い女の子がいました・・・
・・・女の子はいつも赤い頭巾を被ってるから「赤ずきんちゃん」ってみんなから呼ばれて・・・っ!!・・・勝手に口からお話がっ・・・
・・・どどどっ・・・どうしたら・・・っ!・・・ある日、赤ずきんちゃんはお母さんに頼まれごとをされました・・・やめてよおっ!・・・赤ずきんっ!!!
・・・赤ずきんは、いつも思っていました・・・どうしていつも同じ結末に行き着いてしまうのだろうと・・・
・・・森を抜け出しても町から去っても、寝ておきるといつも、同じお家、同じベッド、同じ朝を迎えてしまうのです・・・
・・・赤ずきんはある日考えました・・・私がいなくなったら・・・違う出来事が起こるようになるのではないかと・・・ボク・・・なんだか悲しくなってきた・・・
・・・赤ずきん・・・とっ・・・とっても可哀想・・・ボク・・・
・・・本当は使っちゃいけない力だけど・・・ボク・・・赤ずきんを自由にしてあげたいっ!
・・・キミも協力してくれる?・・・だっ・・・だっめなのっ?
・・・おじいちゃんはとってもすごい魔法使いなの・・・ボクはまだぜんぜん力もなくて・・・本当はこの部屋にも入っちゃいけないって言われてたの・・・
・・・でも・・・お兄さんが困っていて・・・ぼっ・・・ボク・・・初めての友達の・・・役に立ちたかったの・・・だから・・・おじいちゃんから大事な鍵を盗んで・・・
・・・お兄さんは・・・離れ離れになった恋人を探してるんだって・・・猫耳のお姫様・・・この花はお姫様から貰った約束の花なんだって・・・
・・・そんな大事な花を友情の証にくれたの・・・だからっ・・・だからっっ・・・
・・・この禁書を開けた時・・・お兄さんは、本の中に吸い込まれちゃった・・・
・・・ねっ・・・ねぇ・・・一緒にこの本の終りを探してくれる?・・・本は終りまで読めれば必ず「おしまい」になる決まりなの・・・おじいちゃんが言ってた・・・
・・・赤ずきんは、ある日、優しい森の狩人に出会いました・・・狩人は赤ずきんのこれまでの話を笑いもせず真剣に耳を傾けてくれました・・・
・・・狩人は赤ずきんに、こう言いました「ボクは、この世界の住人じゃない。だからいつか、離れ離れになる日がきっと来るだろう・・・」と・・・
・・・赤ずきんはとっても悲しい気持ちになり、何日も泣きました・・・泣きつかれたある日、いつも隣にいてくれた狩人がいない事に気が付いたのでした・・・
・・・赤ずきん・・・どうしたら・・・赤ずきんを救えるの?・・・狩人を探せばいいのかな?・・・
・・・なんだかとっても眠いの・・・どんどん眠い時間が増えてる気がするの・・・
・・・あれっ・・・ボク・・・なんでここに居るんだろう・・・あれっ・・・赤ずきんって・・・
・・・おっ・・・思い出した・・・そっそんな・・・ボク・・・ボクは・・・この世界の住人じゃなかった・・・
・・・ボクは赤ずきんのお話の中に居たの・・・おじいちゃんによって造られた登場人物だったんだ・・・
・・・あのね・・・ボクが本に戻れば・・・赤ずきんはこの世界に帰ってこれるんだ・・・。誰もいなくなったら・・・本の世界は終わっちゃうから・・・。
・・・赤ずきんは・・・おじいちゃんの孫娘だったの・・・
・・・ボク・・・
・・・ボク・・・本の世界に帰るの・・・一緒に居てくれて・・・ありがとう・・・
・・・ボクとキミは友達かな?・・・ああ・・・キミに話した事は全部・・・ボクの事だったんだ・・・
・・・キミともっとお話したかったな・・・
・・・また・・・いつか・・・この本が開かれたら・・・君に会えるかな?・・・赤ずきんに・・・ごめんねって言わなきゃ・・・
・・・このお花のお兄さんにいつかあったら・・・それでも友だちだよって伝えてくれる?
・・・なんだか・・・とっても眠くなってきたの・・・
・・・まだ・・・ボク・・・ここに居る?
・・・キミがこの世界に繋ぎとめてくれてるのかな?・・・
・・・ああ・・・本当にお別れみたい・・・
・・・なっ・・・なんでっ!・・・赤ずきんっ!?
・・・ボクが戻ったら・・・キミは元に戻れるのに・・・
・・・そうか・・・狩人を・・・待ってるんだね・・・
・・・もしかしたら・・・あの銀髪のお兄さんは・・・
・・・赤ずきんとさっきからお話してるの・・・邪魔しないで!・・・
・・・やっぱり・・・ボク・・・お兄さんを探したい!・・・ボクはここから離れられないから・・・キミが変わりに探してくれる?
・・・約束だよ・・・きっと・・・きっと見つけてね・・・
黒き狩人ラピヌ
・・・さっきからなんだ、てめぇはっ!?・・・クソがっ!!!
・・・おいおい・・・連いて来んなって言ってるだろーがっ!丸焼きにしてやろうかっ!?
・・・俺は忙しいんだよ・・・クズがっ!!・・・俺の前に立つんじゃねーっ!!
・・・イルってガキを探さなきゃいけねーんだよっ!!・・・あーうぜーなっ!!!
・・・俺は・・・とんでもねー間違いを犯しちまったんだよっ!!!・・・あああああっまったくっ!!!
・・・もう3000年もイルを探してるんだ・・・見つからねーんだよっ!!!
・・・俺が気まぐれにした約束を今でも信じてるのかと思うと・・・ムカムカしてしょーがねぇーんだよっ!!!
・・・ったく・・・クソな俺の戯言なんて信じやがって・・・
・・・おいっ!!!・・・もし禁書童話って本を見つけたら・・・すぐに俺に献上しろよ?
・・・俺は間違って封印図書を開けちまって・・・すっかり呪われちまったがな・・・
・・・魔法の花って知ってる?・・・この世の正しい心の中にしか咲かない貴重な花だ・・・奇跡を起こせる花らしい・・・おいっ・・・聞いてんのかっ?
・・・イル・・・さんざん俺に手間をかけさせやがって・・・いつか丸焼きにしてやんねーとなっ!
・・・じゃあな・・・もう俺についてくんなよっ!・・・
・・・しょうがねーから・・・いいもんやるよっ!・・・プレゼントBOX見てみろよっ・・・うははははっ!!!!!