《ストーリーセットコーデ》白骨夫人・夜
白骨夫人・夜
完成報酬 | 40ダイヤ |
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ページ名 | カテゴリ | 部位 | 入手方法 |
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悪の華 | ヘアスタイル | - | イベント【魑魅魍魉】 |
白骨美人-夜 | ドレス | - | イベント【魑魅魍魉】 |
朽ちた骨-夜 | 靴下 | +α | イベント【魑魅魍魉】 |
鳴魂-夜 | シューズ | - | イベント【魑魅魍魉】 |
逢魔の冠 | アクセサリー | 頭 | イベント【魑魅魍魉】 |
白骨の耳飾り-夜 | アクセサリー | 耳 | イベント【魑魅魍魉】 |
夢骨髄-夜 | アクセサリー | 首+α | イベント【魑魅魍魉】 |
白骨の艶めき-夜 | アクセサリー | 手袋 | イベント【魑魅魍魉】 |
荒御霊-夜 | アクセサリー | 左手 | イベント【魑魅魍魉】 |
美人郷-夜 | アクセサリー | 床 | イベント【魑魅魍魉】 |
骨塚-夜 | アクセサリー | 前景 | イベント【魑魅魍魉】 |
生死の檻-夜 | アクセサリー | 後景 | イベント【魑魅魍魉】 |
甘き白骨-夜 | メイク | - | イベント【魑魅魍魉】 |
シリーズ1 | シリーズ2 |
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淡い月光の夜。小道の曲がり角に、影と共に尖った歯があったとしても、少年は恐れない。大切な人の為に恐怖に屈してはならない。少女の手を繋ごうと振り返ると、白いドレスが揺れ、少女は彼を避けた。少年の顔が赤くなり、ぎこちない笑顔を浮かべた。
「この道は危ないから早く歩いた方がいい。」
「なんで?」
少女は小さな声で聞いた。彼女の声は飴のように甘い。少年は、この場で彼女に怪談話をするのはよくないと分かっていたが彼女の好奇心にかなわなかった。彼は小さな声で言う。
「この道にはお化けがいて、月光が届かない影から通行人を襲って食べちゃうんだって」
「本当?」
少女は大人しく彼の後ろをついて行く。
「あなたもその噂を信じているの?」
少年は振り返り真剣な顔で言った。
「僕は君の為ならお化けとだって戦ってもいい!」
力強い誓いに少女は思わず笑った。だが彼女は傘をさしているから、少年には彼女の顔が見えない。
「白薔薇、何でキミは夜にも傘をさすの?」
「あら?閉じるのを忘れていたわ」
彼女の声はナイチンゲールのように美しかった。レースの傘が閉じられ、月光が彼女のドレスと肌を照らした。真っ白な骸骨の細い指が少年の頬を撫でながら答えた。
「あたしの為にお化けと戦う必要はないわ」
骸骨の顎がカクカクと音を鳴らし、美しい声で答えた。
「あなたは私に食べられちゃえばいいんだから」
町には相変わずお化けが人間を食べる噂が流れている。白薔薇は、驚き飛び立つ蝶々のように睫毛を揺らした。軍はより多くの警備を派遣し彼女を守ることにした。武装した青年は彼女に自分の技術と武器を見せびらかし、商人は何も出来ない代わりに彼女に沢山の薔薇と宝石を献上した。詩人は徹夜で新しい詩を書き下ろし、自分の愛を添えて彼女に捧げた。怖がらないで、武器が無くても僕の体でキミを守ってみせる。少女は弱々しい微笑みで「信じてる」と答えた。
白薔薇は拒むことをしないので、皆が自分は彼女に好かれていると勘違いをする。彼女は咲き誇るクチナシのように丁寧な手入れが必要で、人々は彼女の美しい外観に泥酔し、彼女をまるで空の月光のように求めた。人々の心に綺麗な夢があるとしたら、彼女こそがその夢から出出てきた者だったーー。
彼女は繊細で弱々しそうだったが、底知れぬ恐怖に対しては芯の強さを見せていた。先日、ある少年が彼女を家まで護送する途中、夜の小道に姿を消した。葬式で埋葬されたのは血が付いた服の破片だけ。彼女は百合を墓の中に投げ、胸の前で両手を組んで祈った。
「必ず犯人を見つけ出すわ」
彼女はか弱い花で、孤独に見えた。人々は彼女のことを心配し、退魔師さえも駆けつけてきた。彼らは白薔薇を傷つける者を決して許さないと言った。熱心な少年が多くの情報を届けてきた。白薔薇が厚い封書を振ると中から花露で封をされた恋文が落ちてきた。彼女は一瞬眉を顰めたが、それを見て恥ずかしそうに笑った。
深夜、白薔薇は筆を握り締め、地図に一輪のクチナシを描いた。そこは町で一番の広い屋敷で、裕福な尤家だった。尤家のお嬢様は善人で有名だった。彼女が設立した救済所は多くの孤児と貧民を収容し、人々は彼女の善行を讃えた。だが彼らはその人達がどこに消えたのか考えたことがない。
「とても怪しいわね?」
白薔薇は傘を回し情報を届けてきた少年を後ろの影に残し、口ずさみながら帰路についた。愛に溢れた新鮮な血が彼女の中に流れ、彼女をこれ以上ない良い気分にさせてくれた。
もうすぐ会える。この町の本当の支配者と言われる彼女に。不生不滅、不老不死、世の中の全ての屍鬼と妖魔を支配している主…尤家のお嬢様、百合亜。丸い月はゆっくりと移動し、光の角度が少しずつ変わっていく。傘は全ての月光を遮ることが出来ず、白薔薇の美しい顔を照らした。彼女の肌は月に照らされ陰鬱な白骨と化した。
白薔薇は百合亜に近付く為に贈り物をしようと決めた。彼女はどこからか古いぬいぐるみを手に入れ、それを繕う際に骨を縫い上げ、血を打ち込め、魂を封じた……。最後の一針を縫うと、ぬいぐるみの口が動き、音程のずれた唄を歌った。白薔薇はぬいぐるみの綺麗な頬にキスをし、贈り物の箱に詰めた。
この贈り物が私達を美しい夢で会わせてくれるのを祈るわ。だってこれは、私が唯一知っている、あなたの命を終わらせる方法だもの。
箱の中のぬいぐるみはまるで彼女の上機嫌に影響されたように、彼女に悪戯気な瞬きを返した。
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