《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢
過ぎ去る夢
完成報酬 | コーデギフトBOX (夢の出口、覚めない夢、明けの夢蝶、偽りの草花、流転の詩、過ぎ去る幻(背景)、40ダイヤ) |
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ページ名 | カテゴリ | 部位 | 入手方法 |
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紫の香り | ヘアスタイル | - | イベント【螺旋の間】 |
水晶の晩餐 | ドレス | - | イベント【螺旋の間】 |
揺らめくステップ | シューズ | - | イベント【螺旋の間】 |
優しい抱擁 | アクセサリー | 前景 | イベント【螺旋の間】 |
化粧の魔法 | アクセサリー | 吊り | イベント【螺旋の間】 |
水飛沫の宝石 | アクセサリー | 頭 | イベント【螺旋の間】 |
愚かな夢 | アクセサリー | 耳 | イベント【螺旋の間】 |
舞蝶と花々 | アクセサリー | 首 | イベント【螺旋の間】 |
煙の如き過去 | アクセサリー | 手袋 | イベント【螺旋の間】 |
薔薇の栄光 | アクセサリー | 右腕 | イベント【螺旋の間】 |
軽やかなダンス | アクセサリー | 羽根 | イベント【螺旋の間】 |
散りゆく歳月 | アクセサリー | 後景 | イベント【螺旋の間】 |
時間の凋落 | アクセサリー | 床 | イベント【螺旋の間】 |
無垢な寝顔 | メイク | - | イベント【螺旋の間】 |
シリーズ1 | シリーズ2 |
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華やかな水晶の灯りには白銀で彫られた薔薇が装飾されている。楠木のテーブルはドワーフたちの平和と友好の贈物だ。伯爵夫人の手紙には、アイリ女王に対する人々の賞賛が書かれていた。薔薇の宮殿の外では、白い鳩が雲の向こう側へと飛んでいく。まるでカルファの未来のようだった。
薔薇の芳しい香りが蜂や蝶を引きつける庭園で、侍女はアイリにベルベットのブランケットをかけた。女王は美しい夢に浸っているところだった。
父親の死後、アイリは王権を手に入れる為に、あまりに多くのものを犠牲にした。そして20歳になったその年、彼女は念願の神聖な王錫を手に入れたのだ。しかし、女王になったからといって「崇高無比」な権力を手に入れたわけではない。腹黒い貴族たち、虎視眈々と領土を狙う他国、玉石混交の議員の提言……ますます多くの束縛と反感が国内外から一挙に押し寄せ、若い女王は自分の周りに少しずつ網を張り巡らしていくしかなかった。
アイリが組織したアイアンローズは各地から強力な衣装やデザイン図を集め、カルファの強力な治安機関となった。国内では誰も薔薇の徽章に逆らうことはできず、他の国々はこの「鉄血の女王」を恐れたのだった。
アイリは、全てが自分の想定した方向へと進んでいることに満足していた。命令に背くものはおらず、議会の提言もますます「適切」なものになった。人々も徐々にこのような状態に慣れていった。些細な犠牲があるにしても、全てはカルファをより繁栄させるためなのだ。たとえ自らに犠牲を強いられたとしても、王国が漸進する道の一部になれるだけで誇らしかった。皆が偉大なる女王を賞賛し、カルファの未来は明るいものと思われた。
豪奢な生地で鮮血と白骨は覆い隠され、貧しい者の声には誰も耳を傾けない。正直な議員は排斥、弾圧され、薔薇の宮殿から出される真紅の書状が全てを決めた。国の対外的な往来も徐々に減少し、外の世界を知ることの無い国民からは、不平不満も自然と減っていった。
煌びやかな網は国民を惑わすためのものだったが、最後にはアイリ自身をも惑わした。彼女は高い壁に囲まれた王城の向こう側、外の世界で起こる日進月歩の変化を見ることができなかった。人々が繰り返し謳うものこそが世界の現実だった。
ただ一人、純粋な探求心を失わなかった者がいた。女王の最愛の妹だ。彼女はアイリに最後まで訴えていた。
「以前のあなたはこうじゃなかった!私たち誓ったでしょう?カルファをもっと強くするって」
「今のカルファは確かにとても強くなった」
「でも、あの時私たちが願った強さとは、カルファの民がより良い生活を送れるようにすることだったはずよ」
アイリにはエリスが何を心配しているのか分からなかった。子供の時からそうだ。エリスが気にするのはいつも重要ではない、些末なことばかり。そのような小さなことは絶対的な権力の前では取るに足らないものなのだ。父親の死から9日間戦争まで、エリスは経験したあらゆることから、ある原則を見出していた。権力は全てを支配する最も手っ取り早い手段だなのだ。
美しい夢の奥深く、忘れられた存在は外の一切を見ることがない。彼女の歳月は何年も前に止まったままだ。その時のアイリはエリスと手を繋ぎ、孤児院を見舞い、クルゴ村を視察し、民の生活や苦労を体験し、聖なる塔の高層階で一枚、また一枚と改革案を書いていた。大きな本棚に囲まれた部屋で、厭うことなく書物を調べ、可能な方法を全て書き出していた。その時のアイリは、自分が父親の手を握りながら誓った言葉を覚えていた。カルファの国から涙と不公平をなくす、と。
いつの日か女王は夢から覚め、長い月日の間に起こった全てを、身の程知らずの自分を、満身創痍のカルファ王国を目の当たりにするかもしれない。その時、彼女はどれほど悔やみ、苦しむのだろうか?
シーッ、お静かに……軍馬が傷を負っても前進することができるように、崩れそうな廃屋も日々の風雨に耐えているように。少なくとも今はまだ、彼女は夢から覚めないだろう。夜はまだまだ、長いのだ。
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