旧時の司書魔道士ビブリオ
3/29~4/11
第二回スペボスバレンタイン 1位記念イベント
前回→筆話魔道士ビブリオ
あらすじ
一生に一度出合えれば幸運と言われている魔導図書館にまた出会えたんですのよ!
久しぶりの再会なのに何だかビブリオさんの様子がおかしいんですのね…
旧時の司書魔道士ビブリオ
今日も、絶好の読書日和……だな。
童話は……何度読んでも、飽きない。
誰……?誰か、いる……?
キミは……。
ボクの名前……どうして、知ってるの……?
○○○(プレイヤーの名前が入る)……それが、キミの名前?……ごめん、初めて聞く名前、だ……。
ボクはキミと、今……初めて会った。でも、キミは……ボクと会ったことが、あるんだね……?
もしかしたら……魔導図書館の時空転移が影響している……かもしれない……。
今、この魔道図書館に流れる時間は……キミがボクと出会った時間よりも、前ということになっている……のかも。
ボクは……魔導図書館を守りながら、時空を旅してる……。
だから、記憶も複雑になっていく……
なんだか、もどかしい……キミはボクを知っているのに、ボクは……キミを知らない……なんて……。
え?ボクとキミの出会いの話を……してくれるの?
ぜひ、聞かせて欲しい……な。物語を書くのも読むのも、大好き……なんだ。
……へぇ、そんなふうに……キミは魔導図書館に……訪れたんだね……。
フフフ。話の中の……キミが出会ったボクは……とても、楽しそうにしている……。
よほどキミに……心を許していたんだね……。
でも……そんなキミのことも……今のボクにはわからない……。
時空を行き来する……魔導図書館にいる限り……ボクは出会いと別れを、何度も繰り返し続ける……。
何度も……出会いを繰り返すことができるボクは……幸せ……?
それとも……キミとの関係を……積み重ねられないから……不幸、かな……?
ボクの記憶は……いつだって、曖昧で……不確かで……自分を、無力な子供のように……感じることもある……。
ボクは……これから、どうなるんだろう……。どうすれば……いいんだろう……。
あなたはそのままでいい。
ビブリオさんに記憶がなくても、出会った人はそれぞれの心にビブリオさんとの思い出を持っています。
だから……起きたことは、なかったことにはならない。
ビブリオさんが生きた証は、みんなの心と記憶に残っていく。
○○○(プレイヤーの名前が入る)……。
ありがとう……初めて、自分の……生き方を……肯定、してもらえた……気がする。
これからも、迷うことは……あるかもしれない……けど……。
○○○(プレイヤーの名前が入る)や……これから出会う人たちに……出会うため、にも……ボクは魔導図書館を守っていく……。
誰もいない、図書館の中で……魔導書を守り続ける仕事は……孤独で……意味を、見失うことも……ある、けど……。
勇気をもらった……よ……。
フフフ……大げさ……じゃない……。
キミは……とても、大切なことを……ボクに、気づかせて……くれたんだ。
……そうだ、キミになら……話しても、いいかも……しれない……。
ボクの……夢の、話……。
いつか……本を出版するのが……夢、なんだ……。
何を書くのかは……まだ、決めていない。けれど……。
(以前ビブリオさんは『キミが主人公の話をいつか書きたい』と言っていた……)
(このときから、本を出版することを夢見ていたんだ)
あの……もしかして、キミが出会ったボク……キミに夢の話を……していた……?
もし、そうなら……同じ話を聞いても……面白くは、ないだろうし……。
いや、初めて聞く話です。
本当……に……?
そうか……それなら、よかった……。
夢の話は……今まで、他の誰にも……言ったこと、なかったから……。
キミに……初めて話すんだ……。
そうだ、キミを主人公にした話を……書こうかな……。
頭の中に……物語が……あふれていくよ……。
現時の司書魔道士ビブリオ
今日も、絶好の読書日和……だな。
童話は……何度読んでも、飽きない。
誰……?誰か、いる……?
キミは……。
○○○(プレイヤーの名前が入る)……?本当に、○○○(プレイヤーの名前が入る)……なのかい……?
ああ、嬉しい……よ……こんなに早く……再会、できるなんて……。
え?ええと……キミが魔導図書館を、去ってから……1週間も、経っていない……かな……。
キミのほうは……ああ、数ヶ月、過ぎているんだね……。
フフフ。だからボクは……あまり……離れていた気が……しない……。
魔導図書館が……キミを、連れてきてくれたのかも……。
ボクが……寂しそうにしていた……から……。
そうだ。キミが、またここを訪ねたときに……見せようと、思っていたんだけれど……。
キミに……いちばんに、読んでほしくて……。
ボクが書いた……ボクと、キミの……物語……。
ああ……そんなに……喜んで、くれるなんて……ボクも、嬉しい……よ。
ボクは……本を読むのが、好きだけど……人が、本を読んでいるのを、見るのも……好き……なんだ。
それが、キミなら……なおさら……に……。
読書をする人の、眼差しの奥……かすかに見える……好奇心、探求心、恐懼、驚愕……。
ボクとって……それらは……とても……面白いものに、映る……。
いつもは……魔導図書館には……ボクと魔導書ばかり……だから……。
ボク以外の、誰かの反応が……新鮮で、たまらない……のかも……。
……この、気配……は……。
○○○(プレイヤーの名前が入る)は……気づいていない……みたいだ……。
……招かざれる客……か。
童話たち……ボクに、力を与えてくれるかい……?
北風と太陽の、北風よ……吹き荒び、招かれざる客を……吹き飛ばしてくれ……!
……よし、侵入者を……見つけた、ぞ……。
次は……捕獲……だ……。
キミの綺麗な長い髪……今だけ、ほんの少しだけ……貸して欲しい……。
ラプンツェルの三つ編みで……ぐるぐる巻き、だ……!
これで、簡単には……逃げられない、ね……。
次の……時空転移のあと……警察に、引き渡させてもらう……。
それまでは……この、倉庫の中で……反省、していて……。
……ありがとう、童話たち……今日も、ボクに……力を与えてくれて……。
ビブリオさん?
あっ、ここにいる……よ……!
何かあったんですか?
何も……ないよ……。
お茶を……入れていたんだ……。
本を読むとき……お茶と……甘いお菓子を、お供にするのが……ボクは好き、だから……。
キミにも……ボクの好きなお茶を……飲んで欲しくて……。
ありがとうございます。
お礼なんて……いいんだ……。
ところで、この本……もう読み終わったんですけど。
もう……?随分、早い……ね。
夢中で読み終えるくらい面白くて……。
本当、に……!?
でも、終わり方が……少し物足りないかも……続きがもっと読みたくなるというか……!
……だって、ボクらのお話は……始まったばかり、だから……。
続きは……これからいくらでも作れるよ……一緒に、ね……!
来時の司書魔道士ビブリオ
今日も、絶好の読書日和……だな。
童話は……何度読んでも、飽きない。
誰……?誰か、いる……?
キミは……。
○○○(プレイヤーの名前が入る)……。
どうしてそんなに悲しそうな顔を……?
……なんでも、ないよ……。
でも……。
そんなこと……よりも……。
キミに……再会、できて……嬉しいよ……。
(ビブリオさん……話題をわざと変えた?)
最初に出会ったこと自体……奇跡みたいなもの……なのに……。
こんなふうに……再会、できる……なんて……。
ボクたちは……一体、どれだけ強く……縁を結ばれているんだろう……。
そう……本当に、強く……。
何か……あったんですか?
……何も……。
それにしては、再開してからずっと様子がおかしいです。
……ボクは、キミよりも……ずっと未来の時間軸を……生きている……。
魔導図書館の……繰り返される、時空転移が……為せる技……だよ……。
……ボクにとって……キミとの出会いは……随分と昔の話で……。
けれども……とても……素晴らしい、思い出……なんだ……。
それ、なのに……。
っ……。
ビブリオさん……?
ボクたちの未来には……辛い運命が……待ち構えていた……。
……ごめん……。キミには……教えることはできないんだ……。
未来の出来事を……過去の人間に話すのは……あまり、褒められた……ことでは……ない、から……。
それなのに……こんなふうに、断片的にでも、キミに……話してしまって……申し訳、ないと思う……。
……ボクも……先に未来を知っていれば……キミとは、友達に……ならなかった……のに……。
あっ……ご、ごめん……今の……言葉、は……わ、忘……れて……ほしい……。
そんなこと、できません!苦しむビブリオさんを放っておけない……。
……ありがとう……キミは……いつだって、優しいね……。
(ビブリオさんが過ごした未来では……今みたいな友人という間柄ではいられなくなっているのかもしれない)
二人にどんな運命が待っていようとも……いや、辛い運命が待っているからこそ……今を一生懸命楽しみません
か。
え……。
未来のことを思って悲しんでいたら、せっかくこうして出会えたことも、すべて悲しい思い出になってしまう……。
だから……!
……。
わかったよ、○○○(プレイヤーの名前が入る)……。
ありがとう……少し、冷静では……なくなっていた……のかも……。
でも……キミの言葉で……落ち着きを、取り戻せた……。
キミの……言う通りだ……。
……キミとの思い出を……悲しいものに、しないために……ボクは、がんばることにしたよ……。
きっと……運命を、変えてみせる……。
たとえ……それが、困難な道のりだと、しても……。
ボクは……決して、諦めたり……しない、よ……。
不思議だ……ひとりでいたとき、より……勇気が湧いてくる……気がする……。
キミの……おかげ、だ……。
覚えていて……ボクもキミも、無力な子供ではない……!