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香りの魔術師パフュー

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5/15~5/28


香りの魔術師パフュー

私はパフュー、さすらいの調香師。以後、お見知り置きを。

調香師という職業はご存知かしら?フレグランスを調香して、香水を調香するのが仕事なのよ。

誰とも馴れ合わず、師匠もいなければ弟子もとらない孤高の調香師・・・そんなふうに私を呼ぶ人もいるわ。

実際はどうなのかって?フフ、さぁ・・・どうかしらね?

さすらっているのは、単純に旅が好きだからよ。それと、まだ見たことのないフレグランスの材料に出会いたいから。



根無し草は大変なこともあるけど、気楽で案外いいものよ。

あなた、さっきからずっと黙っているわね。顔色も良くないわ。

話したくないなら無理に話せとは言わないけど・・・話したほうが楽になることもあるんじゃないかしら?

・・・そう、やっぱり話したくないのね。じゃあ、無理には聞かないことにするわ。

でも・・・この香水を少し、試してみてくれないかしら?



香水を・・・?どうしてですか?

試してみればわかるわ。さぁ・・・。

・・・わかりました。

これはあなたの今の気分にぴったりくる香りなはず・・・どうかしら?

ああ・・・どうしてだろう、涙が勝手に・・・。



それはあなたの記憶の欠片。私の調香した香水から溢れ出したフレグランスたちが、あなたの記憶へ呼びかけているの。

忘れかけていた日々が・・・蘇ってくる・・・!

さぁ、ハンカチをどうぞ、よかったらこれで涙を拭いて頂戴。

ごめんなさい・・・少々乱暴な方法だったと思うから、あなたは怒る権利があると思うの。

でも、あなたがあんまりふさぎ込んでいるものだから、心配になってしまって・・・。



怒ってなんていません!むしろ、今までの鬱屈が嘘みたいに心が晴れやかになっていって・・・

それはよかったわ。私が調香する香水は、普通の香水とは使い方が少し異なっているの。

つまり、調香した香水が記憶と結びつき、大切ではあるけれど忘れていた記憶を、呼び覚ますことができるの。

だからさっき、香水を試した途端・・・頭の中に記憶が広がったんですね。

もちろん、香りを楽しむという本来の機能も持っているけれどね。



香水で人々の心を癒やしたいという思いが私にはあるの。

あなたの心を癒やすこともできたみたいで、ほっとしているわ。だって随分と落ち込んでいたように見えたから・・・。

心配をかけてしまってすみません・・・実は、恋に悩んでいたんです。

あら、話をしても大丈夫なの?

はい、気持ちが軽くなったので、今なら話せる気がします。



それならよかった。私でよければいくらでも話を聞くわ。

ずっと、想い人へどうやって気持ちを伝えたらいいのか悩んでいて・・・悩みすぎた結果、あんなに落ち込んでしまったんです。

ああ・・・そうだったのね。恋の悩みはいつの時代も尽きないもの・・・あなたが思い悩むのも。当然のことだわ。

いいことを考えたわ!あなた、よかったら私の香水を使って思いを告げてみない?

えっ、香水を使って・・・?



ええ、私の香水は誰かの気落ちを無理やり変えることはできない・・・けれど、勇気づけたり励ますことはできるの。

だからあなたが思いを告げるとき、このかおりをまとっていれば、前向きになれるわ。

・・・わかりました、ぜひ香水を使わせてください。

わかったわ!それじゃあ、早速材料を集めに行きましょう!

えっ、材料集めって・・・今から作るんですか?



もちろん。私の香水は基本的にはオーダーメイドなの。だからあなたにぴったりの一点物を調香させて頂戴。

ああ、あなたの心を鼓舞する香りはどれがいいかしら・・・?

絶対に成功させてあげたいから、気合を入れて調香しましょうね。

ありがとうございます。材料集め、がんばります!思いをきちんと伝えられるように・・・。

その意気よ!さっきまでの顔が嘘みたいに輝いているわ。よかった。



落ち込んだ心を癒やして、勇気づけ・・・そしてちょっぴりのロマンチックも加えたいわね・・・。

ドラゴンの心臓・・・は、少し強すぎるわ。じゃあ、涙なら・・・うん、いいわね。

さぁ、材料のリストができあがったわ。

あの、今・・・ドラゴンって・・・?

フフ、恋には多少の困難はつきものでしょう?がんばりましょうね。



香りの探究者パフュー

あなたの心を後押ししてくれる香水・・・素敵なかおりに仕上げてみせるわ。

ドラゴンの涙、白雪の花の蜜に、妖精の鱗粉・・・マンドラゴラの煮汁・・・集めるものも決まったし、でかけましょうか。

さて、香水を調香するときの手順にも関わってくるから、あなたの今までの人生について、聞いてもいいかしら?

人生・・・ですか、随分壮大な話ですね。

だって、あなたにぴったりのオーダーメイドだもの。あなたのことを知らなければ、調香できないわ。



それもそうですね・・・わかりました。僭越ながら、お話しします。

そう、あなたの今までってそんなふうだったのね・・・フフ、とっても素敵ね。聞いていて全然飽きないわ。

えっ、そうですか?結構、普通だと思ってました。

いいえ、そんなことないわ。今まで香水をオーダーメイドした誰よりも素敵な人生よ。

さて・・・お話を聞いている間に、目的地へ到着したわね。



この崖の下・・・ですか?

ええ、そうよ。白雪の花はこの崖下に生える貴重な花なの。

危ないですから、パフューさんはここにいてください。

大丈夫?私が行ってもいいのだけれど・・・。

自分が使う香水を作るのに必要なものですから。



・・・わかったわ。それじゃあお願い。私は待っているわね。

わっ!危ない・・・!でも、あと少しで・・・手が届く・・・。

がんばって!足元に気をつけてね・・・!

花の蜜、搾取できました・・・!

やったわね。この調子でいきましょう。



妖精の鱗粉とマンドラゴラの煮汁は入手できたわね。あとは・・・。

ドラゴンの涙・・・ですね。

ええ、それが正直一番の難関だわ・・・大丈夫?

ここまで来たなら、最後までがんばります!

その意気よ。じゃあ、行きましょうか。



あの洞窟に・・・ドラゴンが棲んでるんですね?

ええ。ちょうど卵を産み終えた時期で、とてもナイーブになっているわ。

それって、危険なんじゃ・・・?

大丈夫、別に傷つけるわけじゃない。血や牙が欲しいわけじゃないもの。涙を少しいただくだけ。

それじゃあ・・・洞窟の中へ入りましょうか・・・。



ランプで照らしていけば安心よ。さぁ、足元に気をつけてゆっくり進みましょう。

あっ!いました、ドラゴン・・・!

今にも眠りそうね・・・あっ!あくびをしたわ。涙が流れそうになってる。運が良かったわね、急いで涙を搾取しましょう。

うん、このくらいあれば十分だわ。よかった、二人とも怪我をひとつなく材料集めを終えられそうね。

あっ、危ない!ドラゴンが起き出してきました・・・わぁっ!?



きゃあっ!ドラゴンが大きく動いたせいで、洞窟が崩落して・・・逃げるのよ・・・!

・・・ここ、は・・・どこ・・・ああ、私・・・ドラゴンの涙を・・・求めて・・・洞窟へ来たんだっけ。

あれ、この香りは・・・?初めて嗅ぐ香り・・・私が調香したもの?違う・・・これは・・・。

私のカバンの中に入っていた調香済みの香水たちの瓶が割れて混ざったかおりだわ。

このかおりが気付け薬の役割を果たして、目を覚ますことができたのね。そうだ!○○○(プレイヤーの名前が入る)!ああ、よかった。無事だったのね・・・!



だめね。大きな岩で入り口が塞がれて、出られそうにないわ。・・・あら、この記憶は?

もしかして、混ざった香水のかおりが、私の記憶を呼び覚ましているの?・・・そうだ、私は以前もこうして洞窟の崩落に巻き込まれたことがあったんだわ。

長い間、忘れていた・・・いえ、あまりにショックな出来事で、部分的な記憶喪失状態になっていたのね・・・。

私はずっとひとりで、師匠も弟子もいない・・・なんて思い込んでいたけれど、私には大切な師匠がいたの。

でも、師匠は・・・材料集めで入った洞窟の崩落で・・・大きな岩の下敷きになってしまった・・・。



私は運良く大きな怪我はなくて、洞窟の奥にあった抜け穴を使って外に出て、師匠のために助けを呼んできたけれど・・・間に合わなかったの。

ああ、抜け穴・・・!その崩落した洞窟は、確か・・・今私たちがいるこの洞窟と同じなの。

ということは・・・やっぱり、あったわ同じ場所に抜け穴が!

痛っ・・・フフ、怪我をしてしまったみたい。あっ、肩を貸してくれるの!ありがとう、助かるわ。

外だわ。ああ・・・なんて青くて澄んだ空・・・。



どうしてだかわからないけど・・・師匠の笑顔が浮かんでくるの。洞窟の中でかおった香水の効き目がまだ残っているのかしら。

ずっと記憶に蓋をしていたけれど・・・師匠はね・・・最後、微笑んでいたの。

「パフューは自分の誇りだ」と言いながら、本当に嬉しそうに微笑んでいたのよ。

ありがとう・・・あなたと出会ったおかげで、私は大切な記憶を思い出すことができたわ。



香りの伝道師パフュー

無事に材料を集めることができて本当によかったわ。早速調香を始めましょう。

この香水はあなたを守り、そして勇気を与えてくれる。絶対に告白はうまくいくわ。

すべての香りが融合して・・・弾けて・・・あなたの心に一番馴染むようにするわ・・・。

さて、あたなも少し手伝ってくれたら嬉しいのだけど。フフ、ありがとう。

香水は敏感なものだから、少しでも不純物が混ざると思い通りにならないの。



だから手伝いといえど、気を抜いてはだめよ?あなたなら大丈夫でしょうけどね。

不安定だから扱いが難しいけれど、香りがビシッと決まった瞬間は、その分とても嬉しいの。

そうだ、香水を入れる瓶はどれにしましょうね。あなたの好みのものを選んで頂戴。

フフ、それがいいの?あなたにぴったりね。こうやって自分で選ぶと楽しいでしょう?

そろそろ集中して作業に取り組まないといけないわ。



もし声に気づかなかったらごめんなさいね。いつも言われるのよ『集中しすぎて人が変わったみたいになる』って・・・。

フフフフッ!キタコレ!○○○(プレイヤーの名前が入る)大満足間違いナシ!ワタクシやっぱり天才じゃないでしょうか!?

パ、パフューさん・・・!?なんだか口調がいつもと違うような・・・?

ホホホホッ!何をおっしゃいます?ワタクシはいつもとまったく同じ!調子グンバツでございますよ!

もしかして・・・調香しているときはこんなふうに豹変しちゃうのかなぁ。



あぁっ!テンション上がってきた!やる気出まくりんぐ!

ワタクシの手にかかれば、どんな材料だってチョチョイのチョイで最高のフレグランスに変わる!

こりゃあ、今回の香水がワタクシ史上一番の最高傑作になるかもしれませんゾ~!?

えっ、そんなに凄いんですか・・・?

フフフのフ!あとちょーっとで完成ですから、お待ちくださいましッ!



は、はい・・・なんだか慣れないなぁ。その口調・・・。

慣れない?慣れないとは・・・?はてさて?ワタクシはいたっていつもどおりではないですか?

どうしたんですか、○○○(プレイヤーの名前が入る)殿?まるで狐につままれたようなお顔をなさって・・・。

ワタクシの顔に何かついているでありますか?

素敵な香りならいつでも体中に染み付いておりますがねッ!な~んて!



さっきから眉間にシワを寄せたり唖然としたり、○○○(プレイヤーの名前が入る)殿の表情はクルクル変わって面白いでありますな!

そんなふうに次々と香りが変化していく七変化香水なんて調香してみたら楽しいかもしれませぬッ!

もし完成したあかつきには、○○○(プレイヤーの名前が入る)殿に一番に試してみて欲しいでござる!

ホホホッ・・・いい感じにそろそろできあがってきましたゾ~!

完成の瞬間はいつだって胸がトキメキまするッ!



ドキがムネムネッ!心臓が口から飛び出てしまいそうッ!

じゃじゃあ~ん!お待たせしました!これにて完成でございますよッ!

わぁっ、本当だ!いいかおりがしてきました

これを香水瓶へ入れて・・・と。さぁ、使ってみて頂戴。

いつの間にか、口調が戻ってる・・・?



ん・・・?何か変なところでもあったかしら?

い、いえ!なんでもありません!じゃあ、早速使わせてもらいますね。

わっ・・・凄くいいかおり・・・。

見違えたわね。かおりひとつで印象が変わったわ。

フフ、よかったわ。あなたのためだけに心を込めて作ったものだから。



告白、うまくいく気がしてきました。あの、お礼になにか渡せるものはあるかな・・・?

あなたが香水をつけて出歩けば、それが広告になるわ。だから、お礼なんて言わなくてもいいの。

どうしてもと言うなら・・・告白を成功させて、今度は二人揃って私のところへ来て頂戴。お祝いの香水を調香させて。

良い知らせが来るのを待っているわ。でも、私はさすらいの身だから・・・今度はどこで会えるかしらね。

あなたなら私をまた見つけてくれそうね、楽しみにしているわ。



幸運を祈るわ。私のかおりがあなたを幸せへ導いてくれるだろから、心配はしていないけれどね。

ふっ・・・ひと仕事終えたあとは気分がいいわ。あら、いい風。これは・・・花のかおりね。

あっ、花のかおりに混ざって、嗅ぎ覚えのあるかおりが・・・。

爽やかなトップノートから、穏やかなミドルノート・・・そして情熱的なラストノート。フフ、この感じだと・・・うまくいったみたいね。

またあの子に会えたら、どんな香水をお祝いに調香しようかしら。今から最高の材料を集めておかなくちゃね。再開が楽しみだわ。



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