デート・湖面の灯
湖面の灯
キラとボートに乗る約束をしたけれど、彼は私に自分の家に来るように言った。
私はキラの青く大きな家に驚嘆する。庭いっぱいのヒマワリと従順なペットの犬。彼は思わせぶりな様子で、ある素敵な場所に案内すると言った。キラが連れて行ってくれたのは綺麗な湖で、広い場所には私たち二人だけ。そこは本当に私たちの秘密基地だった。
目が覚めると辺りは暗い。私が寝ている間に何かイタズラをしたのかと起こったふりをすると、キラは真に受けてしまった。彼の純粋さに、私はちょっと驚く。今は、夜になって帰り道がわからなくなるとか、マネージャーが心配しているとか……そんなこと考えたくなかった。ただ静かに彼と一緒にいたかった。彼の笑顔には、どんどん引き込まれてしまう魔法がかかっているみたい。
キラは一体どんな願い事をしたんだろう?願い事は他の人に言っては叶わなくなるから、こっそり見たい気持ちを抑えた……もしかして私に関係することだったりするのかな?彼の言うように、二人一緒だったらどこに行っても楽しい。キラは太陽のように明るく、暖かい。灯のように私を照らしてくれる。