メッセージ・抽象芸術
【パターン①】
週末、花浦街の抽象芸術展に行かない?
いいよ!解説をお願いしてもいい?
喜んで。
でも、僕の解説を聞く前に……
自分の視点から、直感で解釈してみるといいよ。
それって人によって受け取り方が違うってこと?
芸術というものは、個々が感じるもの全てなんだ。
1000の読者がいれば、1000通りの喜劇が出来上がる。
ましてや抽象芸術なんて、具体的内容の束縛から離れることが前提なんだから。
うん、わかったよ。鑑賞する時は、心を落ち着かせて感じてみるね。
きみならきっと、独自の感動を得られるよ。
じゃあ週末にね。
一緒に芸術を味わおう。
(パターン②)
週末、花浦街の抽象芸術展に行かない?
興味はあるんだけど……芸術鑑賞のコツがわからないんだよね。
コツなんてものはないよ。
気持ちをリラックスさせて、直感と本能で鑑賞すればいいんだよ。
直感こそが正しいの?
じゃあ鑑賞した後、お互いの意見を交換してみよう。どう違うのか比べてみたいから。
楽しみだね……きみの目にはどう映るのかな。
じゃあ週末に。約束だよ。
(パターン③)
週末、花浦街の抽象芸術展に行かない?
[芸術はよくわからない……]
あなたがそんな感性的な鑑賞方法を勧めるなんて、ちょっと意外かも。
もちろん評論家のようなお決まりの分析方法もあるよ。
だけど感性的な方が、一般人向きなんだ。
優れた芸術作品の本質は、手が届かないような高みにあるものじゃないからね。
[シモン教授の勉強会みたい