メッセージ・送り間違い
【パターン①】
ああああ、ごめんなさい!また宅配便をあなたの所に送っちゃった……
お隣さん同士だからね。部屋番号を書き間違えるのは仕方がないよ。
でも「仏の顔も三度まで」って言うでしょ。もう何度も送り間違えちゃったから……
以前きみにつけた「おっちょこちょいさん」というあだ名は、どうやら間違ってないみたいだね。
だけど、きみの代わりに荷物を受け取るのはちっとも嫌じゃないよ。
無理に慰めないで。普通の人なら、きっと面倒に思うはずだから……
そうかもね。
だけどこの件に関して、僕は「普通の人」の範疇には入らないはずだよ。
だってこのおかげで、僕にはまたきみと会う理由ができるからね。
……ありがとう。
どういたしまして。
今夜この荷物を持って、仕事終わりのきみを迎えに行くよ。
その後は、久しぶりにご飯を食べに行こう。
(パターン②)
ああああ、ごめんなさい!また宅配便をあなたの所に送っちゃった……
お隣さん同士だからね。部屋番号を書き間違えるのは仕方がないよ。
でも本当に迷惑をかけすぎてるよね……自分ですら何回送り間違えたかわからないよ……
そうなの?僕も数えていないよ。
だけど、きみの「迷惑」を受け取りのは全然嫌じゃないよ。それだけは確かだ。
もしかして面倒になり過ぎて、逆のことを言っているんじゃ……
言っただろう。僕は永遠にきみのことをこれっぽっちも嫌いになったりはしないって。
それに、僕にきみと会う理由ができるからね。実は嬉しいんだよ。
……うん。
わかった、恥ずかしくなったんだね?
今家にいるかな?いるなら後で荷物を届けに行くよ。
お返しとして、きみが今どんな顔をしているのか見せてよね。
(パターン③)
ああああ、ごめんなさい!また宅配便をあなたの所に送っちゃった……
お隣さん同士だからね。部屋番号を書き間違えるのは仕方がないよ。
[すごく申し訳ないよ。]
[ううう、ごめんなさい。]
……ありがとう。
どういたしまして。
今夜この荷物を持って、仕事終わりのきみを迎えに行くよ。
その後は、久しぶりにご飯を食べに行こう。