《ストーリーセットコーデ》未来の交響詩
未来の交響詩
完成報酬 | コーデギフトBOX (青春のこだま、純真の共鳴、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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人々でごった返す中、ライトがステージを照らし出す。学園祭の始まりだ。
ティナは人の流れに逆らわずゆっくりと前へ移動している。時々飛び跳ねては前方を見渡すが、真っ暗闇の中を数人がステージへ駆け上がったのが見えただけだった。ライトがドラムの音に合わせて点滅すると、歓声の中イントロが流れ出す。ハスキーな声が青春と勇気の歌を、全ての人の心の声を謳い上げ、ステージを沸かせ、聴衆はリズムに合わせて手を振った。
クライマックスでスポットライトがショートヘアの女性ベーシストを照らすと、彼女は両目を閉じたまま人の心を揺さぶる音を奏でる。
これは、かつてのティナの夢。彼女が何度も思い描いた幻想。叫ぼうとして、先に涙がこぼれた。ただ手を振り音楽が終わる最後の一瞬まで、彼らと共にに盛り上がることしかできなかった。
バンドのメンバーたちが手を繋いで聴衆に感謝の挨拶をすると、ボーカルがナツをステージ最前に押し出した。「この歌はベーシストのナツが書いたのよ!」
慌てふためくナツがマイクを受け取ると、聴衆は彼女を励ますように再び歓声を上げた。
「みんな、ありがとう!みんなの青春が勇気と希望と夢でいっぱいでありますように!」
ナツは聴衆に向かって可愛いジェスチャーをし、チャーミングに笑った。
いつのまにか学園祭は終わりに近づき、最後の曲の奏者としてステージに上がったティナが姿勢を整え弓を動かすと、彼女のバイオリンは優美な旋律を奏でた。
その音は夢の物語、夢を追いかけている途中の楽しさや辛さ、ずっと一緒の仲間、固い決心を語る。観客席はしんと静まり、涙を流す人もいた。
「大好きな友達のナツと、私たちの夢に贈るわ」
ティナがマイクを手にし、言った。
「学園祭は終わりだけど未来は始まったばかりよ」
「わあぁ~っ!」
「ティーナ!ティーナ!ティーナ!」
最前列にいた少女が急に叫びながら立ち上がった。ライトがその嬉しそうな顔を照らし出す。ナツだった。
聴衆は彼女のリードでティナの名を叫び出した。ナツの声はもう聴衆の叫びに紛れて聞こえない。しかしティナには、ナツの口の動きだけがはっきりと見えた。
「あ・り・が・と・う」
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