トータルコーデ《ストーリートータルコーデ》9
都市地下鉄
完成報酬 | コーデギフトBOX (夢の片隅、白黒都市、秘密トリップ、ある日の終電(背景)、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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鯨の歌
完成報酬 | コーデギフトBOX (澄んだ水色、ディープオーシャン(背景)、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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真夜中のウィルトン。賑やかな街に蜘蛛の巣のように張り巡らされた漆黒の地下鉄を、最終電車が孤独に通り抜けていく。
重い足取りで車両に乗り込んだユイは、自分が勢いよく金魚鉢から飛び出た金魚のように思えた。後先考えずこの夢の街に飛び込み、今また現実という圧力で精神を搾り取られている。
車載モニターに映るニュースではキャスターがパテール連邦代表使節であるサクラの外交の様子を伝えている。その名前に、ユイは光栄と言わんばかりに笑みをこぼした。サクラはパテール連邦アパレルグループの現CEOで、彼女の下で働けるのは本当に幸運なことだ。
しかしユイはこうも思う。サクラはまだ在学中にも関わらず、既に輝かしい作品を有して、立派な地位を築いている。一方、自分はデザイナーとして長年この業界に勤めているのに何も達成していないし、サクラに会ったことさえない。一部の人間は生まれた時から輝いているのに自分はどんなに頑張っても同じようにはなれない。
電車が地下から地上に出た。雨粒が車窓を叩いている。車輪とレールの摩擦で吊り革が揺れ、電車特有の規則的な音が流れる中、ユイは夢の世界へ落ちていった。
見渡す限りのコバルトブルー。自分の存在すら感じられない。遠くからよく響く声が聞こえて初めて気づいた。それは鯨の歌で、まさに自分が一頭の鯨になっていた。鯨の歌が遠くから響いてきて、ユイも一緒にハミングする。何を歌っているのかは分からない。夢についてかもしれないし、あるいは美や幻想、長く囚われていた後に解放された自由についてかもしれない。
鯨の群れに合流する。大きな尾ヒレで優雅に海水を掻き高低入り乱れた鳴き声で抒情詩を構成している。試しにユイもハミングすると、その声は全く違和感なく曲に融け込んだ。前奏が終わると、急に波が出てきて、暗雲が集まり嵐が到来したようだ。鯨の群れの歌声は一層高くなり、強い風と波の中でクライマックスに達した。
「電車は終点に到着いたしました。お忘れ物のないようお気をつけて……」突然機械的な女性の声が無粋に響くと同時に、雨雲から稲妻が落ちて、光が天地を裂き……ユイが目を瞬くと、車両の蛍光灯が見えた。
電車を降りた時、ユイの心はインスピレーションでいっぱいだった。駅を出ると、雨上がりの夜空には波に反射する光のような星が瞬いていた。
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フラワーメロディ
完成報酬 | コーデギフトBOX (花季の歳月、青春の名残、通じ合う心、花季の序曲、青春メロディ、春の石段(背景)、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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青春の序曲
完成報酬 | コーデギフトBOX (プレシャスメモリー、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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ソウルブルース
完成報酬 | コーデギフトBOX (過ぎし歳月、忘れぬ思い出、神秘の共鳴、涙の再会、移ろいゆく時、魂変奏曲、未来楽章、秋の石段(背景)、30ダイヤ) |
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ページ名 | カテゴリ | 部位 | 入手方法 |
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過ぎし歳月 | ヘアスタイル | - | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
忘れぬ思い出(ドレス) | ドレス | - | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
神秘の共鳴 | アクセサリー | 前景 | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
涙の再会 | アクセサリー | 頭 | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
移ろいゆく時 | アクセサリー | 耳 | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
魂変奏曲 | アクセサリー | 後景 | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
未来楽章 | アクセサリー | 後景 | セットコーデ任務達成「《ストーリーセットコーデ》ソウルブルース」 |
シリーズ1 | シリーズ2 |
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ドラムが最後の拍を叩くとナツのベースも最後の音符を飛ばし、午前中のリハーサルは終わった。観客席に座っているのは数人なのに、拍手は長く鳴りやまず、ちらほらと大きな歓声さえ上がった。
ナツは額の汗をグイッと拭うと、観客席に向かって可愛くジェスチャーをした。
バンドのメンバーと一緒の帰り道、ナツは大きなベースを背負い歩いている。
「今日のリハーサル、最高だったから学園祭はきっと問題なさそうね。公演後は、皆に奢っちゃうぞ~」
「ナツの表現もすごくよかったよ。このまま頑張ろう」
ギター担当のリーダーは落ち着いた様子で、微笑みながらナツの頭を撫でた。
懐かしい感覚に、ナツは一瞬惚ける。彼女が母校の階段で大泣きしていた時にも、同じように優しく頭を撫でてくれた人がいた。あの夏の焼けるような感覚、名残惜しい心の痛みは、今も手に取るように感じられるのに。
ナツは顔を上げると、リーダーに向かって笑った。
「大丈夫、任せて!」
談笑しつつ稽古部屋である大学の音楽室の前へ来ると、中から抑揚のあるバイオリンの音が聞こえてきた。ナツがよく知っている曲だった。
「いい音!でも、あたしに比べたらもう一歩かな!」
ナツは思わず言い放った。
「お前バイオリンも弾けるんだ?聞いたことないぞ?」
「あんたが知らないことはまだいっぱいあるのよ!」
そう言いながらナツは音楽室のドアを開けた。
真昼の光が最も強い時間で、稽古部屋にも燦々と光が降り注いでいたため、バイオリンを弾いていた女性の姿ははっきりとは見えない。
彼女は両目を閉じ、曲調に合わせて優雅に体を揺らしていた。まるでスローモーションのような動作のひとつひとつが、ナツの目に焼きついた。
曲が終わり、バンドのメンバーたちが拍手する中、ナツだけがポカンと突っ立っていた。
「どこの誰だか分からないけど……ありがとう!」
意外にも朗らかな返事だった。
その視線が茫然としているナツに止まった時、彼女もまたフリーズしたようだった。
窓から吹き込んだ秋の風が少女たちの心の底にある様々な思いを波立たせたが、それが語られることはない。
夢の交換なんて不思議なこと。だけど、私たちの人生でそれは現実となった。
「あなたの夢を実現できて、とても嬉しいわ」
「あなたが私の夢を実現してくれて、私も本当に嬉しい」
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未来の交響詩
完成報酬 | コーデギフトBOX (青春のこだま、純真の共鳴、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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人々でごった返す中、ライトがステージを照らし出す。学園祭の始まりだ。
ティナは人の流れに逆らわずゆっくりと前へ移動している。時々飛び跳ねては前方を見渡すが、真っ暗闇の中を数人がステージへ駆け上がったのが見えただけだった。ライトがドラムの音に合わせて点滅すると、歓声の中イントロが流れ出す。ハスキーな声が青春と勇気の歌を、全ての人の心の声を謳い上げ、ステージを沸かせ、聴衆はリズムに合わせて手を振った。
クライマックスでスポットライトがショートヘアの女性ベーシストを照らすと、彼女は両目を閉じたまま人の心を揺さぶる音を奏でる。
これは、かつてのティナの夢。彼女が何度も思い描いた幻想。叫ぼうとして、先に涙がこぼれた。ただ手を振り音楽が終わる最後の一瞬まで、彼らと共にに盛り上がることしかできなかった。
バンドのメンバーたちが手を繋いで聴衆に感謝の挨拶をすると、ボーカルがナツをステージ最前に押し出した。「この歌はベーシストのナツが書いたのよ!」
慌てふためくナツがマイクを受け取ると、聴衆は彼女を励ますように再び歓声を上げた。
「みんな、ありがとう!みんなの青春が勇気と希望と夢でいっぱいでありますように!」
ナツは聴衆に向かって可愛いジェスチャーをし、チャーミングに笑った。
いつのまにか学園祭は終わりに近づき、最後の曲の奏者としてステージに上がったティナが姿勢を整え弓を動かすと、彼女のバイオリンは優美な旋律を奏でた。
その音は夢の物語、夢を追いかけている途中の楽しさや辛さ、ずっと一緒の仲間、固い決心を語る。観客席はしんと静まり、涙を流す人もいた。
「大好きな友達のナツと、私たちの夢に贈るわ」
ティナがマイクを手にし、言った。
「学園祭は終わりだけど未来は始まったばかりよ」
「わあぁ~っ!」
「ティーナ!ティーナ!ティーナ!」
最前列にいた少女が急に叫びながら立ち上がった。ライトがその嬉しそうな顔を照らし出す。ナツだった。
聴衆は彼女のリードでティナの名を叫び出した。ナツの声はもう聴衆の叫びに紛れて聞こえない。しかしティナには、ナツの口の動きだけがはっきりと見えた。
「あ・り・が・と・う」
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旧き夢
完成報酬 | コーデギフトBOX (書中の蛍、夢枕の石、流光の詩、蛍光の詩、蓮と蛍の夜(背景)、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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夏の夜の暖かい風が小川や垂れ下がった葉、漂い浮かぶ花、星や月光に吹き渡る。
夜風が秋葉の手にある手紙を揺らしている。手紙に並ぶまだあどけない筆跡からは、暮らしの些事や細やかな感動、たくさんの喜びが見てとれる。
秋葉は数年前の夜を思い出す。柔らかな光が彼女の手の中の書物を照らしていたが、彼女は書物に書かれているのとはまったく別の物語を秋梨に語った。
城内の一角にある狭く薄暗い家屋を自分で修繕した。何もなかった土地に草花を満たし、温かい光を放つ灯りも自分で吊るした。
秋梨はお話が気に入り、蛍を入れた瓶をその場に置いてそっと飛び跳ねる。微かな光も彼女とともに明滅した。あの情景を秋葉はっきりと覚えてはいないが、思い出すとなぜか嬉しくなった。
だが全ての物語には終わりがあり、王子と姫だろうが、魔女と悪竜だろうが、それぞれの結末がある。
秋梨も同じだった。
放たれた蛍は夜風に乗って飛び去った。希望の眼差しを一身に受けて家を後にする旅人のように。
結局一度も雲上から出たことのない姉とは異なり、秋梨は家を離れて、遠い遠い所へ行ってしまった。しかし、秋葉は永遠に秋梨の故郷なのだ。秋葉の心には、旅人の帰りを待つ小さな明かりが灯っている。秋梨のために、いつまでも消えることなく。
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秋伝う蛍火
完成報酬 | コーデギフトBOX (時の隙間、30ダイヤ) |
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シリーズ1 | シリーズ2 |
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蛍の光が暗い夜を照らす。
照らされた顔には様々な表情が浮かび、蛍火に温められた心には、それぞれの人知れぬ物語が去来する。
月光が手紙を書く秋梨の窓辺に差し込む。書面には小さな文字が並び、前日の出来事を歓声や談笑する声、感慨や嘆息が生き生きと伝わるように綴っている。
ふいに、目の前に現れた見覚えのある場面に、彼女は遠い昔を思い出した。
あの時、夜空を飛んでいた蛍が、秋梨が持っていた硝子瓶に迷い込んだのだ。そこで彼女は瓶の口に薄布を被せて、麻紐で固定した。蛍は瓶の中でも柔かな光を発し、薄闇の中、灯火のように秋葉を照らした。秋葉は書物の文字をちらっと見てから顔を上げ、秋梨に古い物語や伝説を語った。
夜が深まり、秋梨が瓶口の紐を解くと蛍は飛び出した。彼らは二度と戻ってはこない。たとえ再び瓶に蛍を入れても、明るさだって異なるだろう。先程の蛍があの物語と二人の心を照らした瞬間は終わってしまったのだ。
人の一生には、いったいどれほどの瞬間があるのだろう。切なさに涙した瞬間、心ゆくまで大笑いした瞬間、あまりにも辛い瞬間、あまりにも幸せな瞬間、夢から醒めた瞬間、ぐっすりと眠りにつく瞬間……。
この無数の瞬間の中で、他人と共有可能なものがいくつあるだろう。
秋梨は筆を置き、窓辺に歩み寄った。外を飛ぶ蛍が戯れながら次第に遠くへ去ると、広々とした夜が残された。ひょっとすると、共有するよりも、独りで過ごす瞬間、さらには甘んじて独りで過ごす瞬間のほうが、人生では多いのかもしれない。
しかし、かつて心の中で無数の言葉を並べて築き上げたおとぎ話のお城には、一年中花が咲く春のような世界が永遠に広がり、月にも温かい光が絶えず、溢れる宇宙があり、それこそが真の故郷だった。
温かい風が吹いてきて、秋梨はあの夜の物語で秋葉が描き出したあの美しい世界を思い出した。
「温かな風と共に 蛍が舞い上がる」
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