ようこそホテルアーカツカへ「1話」
最終更新日時 :
1人が閲覧中
ー僕はいつも窓の外を見ている。 |
(・・・チュン、チュン・・・) (・・・あははは、あははは・・・) |
十四松:閉鎖病棟 いつからだっただろうか。 時々、聞こえてくる子どもの笑い声に 耳を澄ます。 |
何かを思い出せそうな気がして。 |
僕らがこの場所へ収容されてから 4年目の春が訪れようとしていた。 |
親しみを込めて 『ホテル・アーカツカ』と呼ばれる、 |
(ギギ―・・・ガチャンッ・・・!) |
この、閉鎖病棟。 アーカツカ・アサイラムへー。 |
カラ松:ベルボーイ ようこそ!ホテル・アーカツカへ! |
カラ松:ベルボーイ 先生、カバンをお持ちします! |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) ははは。大丈夫だよ、カラ松くん。 じゃあ、今日は君からにしよう。 |
カラ松:閉鎖病棟 そうですか。 |
チョロ松:ベルボーイ 終わったらこっち頼むよー。 |
カラ松:ベルボーイ ッハッハー!任せておけ! |
カラ松:閉鎖病棟 診察が終わったら行くからな。 |
チョロ松:閉鎖病棟 早くしてよー、忙しいんだから。 |
テレビの音声 『ジョーズが上手なポーズの絵を描いたッ! (ててんッ♪)』 |
おそ松:閉鎖病棟 ・・・ねえ。 |
おそ松:閉鎖病棟 サメって絵を描くの? |
一松:閉鎖病棟 ・・・さあ。 |
トド松:閉鎖病棟 十四松兄さん・・・。 いつまで窓の外を見てるの~・・・? 誰もいないよ? |
一松:閉鎖病棟 ・・・あ・・・。そうか・・・。 そこで、キャンディーが・・・! |
一松:少女漫画家 ・・・よし・・・。そうだ、描かなきゃ。 そこで、パーティを・・・ (・・・シャカ、シャカ、シャカ・・・) |
十四松:閉鎖病棟 ・・・・・・ ・・・ティー・・・ポット? ・・・紅茶かな? |
ー心理療法(サイコセラピー) カルテNo.15202 Karamatsu:session3 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) ベルボーイの役割を見つけてから 随分調子がいいようだな、カラ松くん。 |
カラ松:閉鎖病棟 役割・・・? |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) そうだ。君の役割だ。 君の輝けるポジション・・・ ・・・今はなんだね? |
カラ松:閉鎖病棟 俺は、ベルボーイとして輝いてる。 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) そうか。それは良かった。 この前までは自分の役割は 『オーディン』だと言っていたね? |
カラ松:閉鎖病棟 ああ・・・。あれは間違いだ。 神になれるワケがない。 俺は人間だ。 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) そうか、そうか。 最初のセッションの時には 自分はヒーローで地球を救うのだと・・・ |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) その次の2回目のセッションの時には 自分は北欧神話の神 『オーディン』だと言い出した。 |
カラ松:閉鎖病棟 ははは、先生やめてください。 俺はどうかしていたんだ。 ヒーローや神なんて、俺にはとても・・・! |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) はっはっは。珍しい症例だから どうなる事かと思ったよ。 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) ・・・だが、今は自分が 一人の『人間』だとわかっている。 そうだね? |
カラ松:閉鎖病棟 はい。 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) よし、良い傾向だ。じゃあ、また次回。 |
カラ松:閉鎖病棟 ありがとうございます。 ・・・フロントを手伝わなきゃ。 |
聖澤先生(聖澤庄之助:閉鎖病棟) 順調だ。順調に移行している。 ・・・次は、チョロ松くん。 |
コメント (閉鎖病棟「1話」)
この記事を作った人
新着スレッド(おそ松さんのへそくりウォーズ【ストーリー】非公式Wiki)