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【ストーリー】EPISODE 8-18 危険トード!

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最終更新者: novira

EPISODE ◆ 8-18

危険トード!
禁忌の執行人

登場人物

アズール,ジャミル,フロップトード,ヴィル


ドワーフ鉱山‐底なし沼
Dwarfs' Mine - Bottomless Swamp
ヴィル
残りはアタシたち3人だけ……
10秒後には1人になってるかもしれないけど。
ジャミル
ヴィル先輩、それはどういう意味……
ジャミル
はっ、この霧は?
アズール
まさか!
ヴィル
フォローはしないわ。防ぎなさい。
ヴィル
『何も失わず、何も恐れない。
ヴィル
輝く王冠は私のためにある』
ヴィル
『美しき華の毒(フェアレスト・ワン・オブ・オール)』
ヴィル
『この霧を吸い込んだものは、
ことごとく深い眠りにおちるであろう』
アズール
……氷よ、壁となり僕らを覆え!!
バキバキッ……!
フロップトード
ゲゴッ!? ゲ、ゲコ……ゲ……。
フロップトード
ZZZ……ZZZ……。
ヴィル
ふぅ……魔獣に傷はついてないわね?
少しの間そこで眠っていなさい。
ヴィル
2人とも、もう出てきて大丈夫よ。
アズール
ヴィルさん、ユニーク魔法を使うなら
事前に言っておいてください。
アズール
氷で密閉空間を作るのがもう少し遅ければ
僕たちも眠っているところでした。
ヴィル
あら? 「僕たちは臨機応変に動けない未熟者です」
って宣言? 
ヴィル
甘えないでちょうだい。
ヴィル
それに、この競技は素材を入手して持ち帰るまでの
時間を競う競技よ。
ヴィル
何人脱落しようと、魔獣さえ傷つけなければ
減点にはならない。
ジャミル
つまり素材を持って1人だけでも
ゴールすれば良い、ということか。
ヴィル
その通り。時間を競う競技なら、
“無駄”は徹底的に削ぎ落とすべきでしょ?
アズール
……合理的ではありますが、
我が校なら良くないほうに出そうなルールですね。
ジャミル
連携どころか、全員バラバラに動いて
収拾がつかなくなりそうだ。……今回のように。
ヴィル
この競技においては、仲間を潔く
切り捨てることができるのも強みのひとつ。
ヴィル
友愛と団結を看板に掲げてるロイヤルソード
アカデミーにはとれない戦法でしょう?
ヴィル
さ、無駄話はここまで。
さっさと採取を済ませて戻りましょう。
アズール
沼の中に……
アズール
ああ、ありました!
水草の間に卵が産み付けられています。
ヴィル
卵を取り囲む透明なゼリー状の膜……これが毒袋ね。
アズール
ではゴム手袋をはめて、いざ――。
ジャミル
ちょっと待ってくれ。
アズール
? どうかしましたか?
ジャミル
そのゴム手袋じゃ、毒が浸透するぞ。
アズール・ヴィル
ええっ!?
ジャミル
フロップトードの毒は脂溶性だ。脂溶性は有機物に
浸透するから、ゴム手袋だけじゃ毒は防げない。
ジャミル
だが、親ガエルの粘液には
毒を中和する成分が含まれている。
ジャミル
だからそれでコーティングしてからの
採取をおすすめするよ。
アズール・ヴィル
………………。
ジャミル
……なんだ。優秀な寮長である2人なら、
当然知っているものだと思っていたんだが。
ジャミル
もっと早く説明しておくべきだったな。
ヴィル
言い方に引っかかるところはあるけど……
今の助言がなければアズールもアタシも麻痺してた。
ヴィル
助かったわ、ジャミル。
ジャミル
とんでもない。ただ、魔獣の毒について
多少の知識があっただけです。
ジャミル
毒蛇や毒サソリ……熱砂の国では毒を持つ生物は
日常的な脅威ですから。
アズール
ふむ……つまり、配布された備品も意地の悪い
“引っ掛け”だったということですね。
アズール
ゴム手袋も、それだけでは用をなさない。
アズール
魔獣の生態知識と現地調達の素材をあわせて、
ようやく目的を達成できる……。
ヴィル
皮肉な話だけど、チームメイトの知識も含めて結局
“無駄”なものはなにもない……ということね。
ヴィル
教訓になったわ。
ヴィル
……というわけでアズール。
眠っている親ガエルの粘液を手袋に塗りたくるわよ。
アズール
ううっ……嫌すぎる……!

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