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シエロ・メーヴェ

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【キャラ一覧(無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE / NEW / SUN)】
スキル一覧(~PARADISE LOST)】【マップ一覧

※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。

  • このページに記載されているすべてのスキルの効果は、CHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです(限界突破の証系を除き、NEW以降で入手・使用できません)。
  • 専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター(いわゆるトランスフォーム対応キャラ)は、RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。

Illustrator:べにたま


名前シエロ・メ―ヴェ
年齢16歳付近
身分風の巫女
所属流浪の民

精霊に命を捧げ、精霊を体に宿した巫女<シビュラ>と呼ばれる存在の一人。

シビュラ精霊記のSTORYは、全体的にグロ・鬱要素が多数存在します。閲覧には注意と覚悟が必要です。舞園 星斗「そこが一番ゾクゾクするし、ピュアなお話なんだよ?」

巫女<シビュラ>

風の精霊の魂を宿した『巫女<シビュラ>』。

巫女という身分を捨てるため、母と共に安息の地を求めて旅を続けている。

スキル

RANKスキル
1ボーダーブースト・SS
5
10
15
25限界突破の証
50真・限界突破の証
100絆・限界突破の証

  • ボーダーブースト・SS [NORMAL]
  • ボーダージャッジ・SSの亜種。
    強制終了しない代わりにSS達成不可能になると上昇率が増加しなくなり、ATTACK以下でダメージを受けるようになる。
  • 初期値から6本を狙え、GRADEを上げれば7本も可能になる。
  • +8からS同様に成長が鈍化し、増加量が1%ずつになる。所有者を3人RANK10にするとちょうど鈍化が始まる+8まで上げられること、最大GRADE(+15)まで育成すると+7とそれなりに差が出るあたりもSと同様。
  • フィールドインフォの「ボーダー/SS」を使うと、上昇量消滅までのスコア猶予を確認しながらプレイできる(S・SSSも同様)。
  • ボーダージャッジ系と違ってS・SS・SSSを所持しているキャラが別々。1人のキャラで揃わないのはある意味で面倒かもしれない。
  • 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
  • PARADISE ep.IIマップ3(PARADISE時点で累計595マス)とマップ4(PARADISE時点で累計940マス)クリア
ゲーム上での効果表記(初期値)
ランクSS以上が達成可能のとき
ゲージ上昇UP (200%)

達成不能のとき
ATTACK以下でダメージ -1000
プレイ環境と最大GRADEの関係
プレイ環境最大
開始時期ガチャ
PARADISE×
(2021/8/5~)
無し+7
あり+11
PARADISE以前
(~2021/8/4)
+15
GRADE効果
共通(※ランクSS以上が)
達成不能のとき
ATTACK以下でダメージ -1000
初期値ランクSS以上が達成可能のとき
ゲージ上昇UP (200%)
+1〃 (205%)
+2〃 (210%)
+3〃 (215%)
+4〃 (220%)
+5〃 (225%)
+6〃 (230%)
+7〃 (235%)
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
+8〃 (236%)
+9〃 (237%)
+10〃 (238%)
+11〃 (239%)
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
(2021/8/5以降では未登場)
+12〃 (240%?)
+13〃 (241%?)
+14〃 (242%?)
+15〃 (243%?)
理論値:141000(7本+15000/26k)[+7]
理論値:143400(7本+17400/26k)[+11]
推定理論値:145800(7本+19800/26k)[+15]

所有キャラ【 シエロ・メーヴェ / ジュナ・サラキア / システィーナ・メーヴェ / ジュナ・フェリクス

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ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
~50
スキル
~100
スキル

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STORY

EPISODE1 一章:異質なる巫女
「精霊の力なんて、アタシは望んでない。こんな仕組みに人生を振り回されるなんて真っ平だ」

 この世界には、いつの頃からか『巫女<シビュラ>』という精霊と人を繋ぎ止める損な役割が生まれた。

 超常の力を行使することができる巫女は、人々から崇め敬われてきた。

 しかし、実際のところ巫女というのは人々の身勝手な欲望を成就させるための代物に過ぎない。


 戦争を煽るために矢面に立たされ、散々担ぎあげられ、旗色が悪くなれば巫女を生贄にして遁走する始末。

 まるで使い捨ての道具のようだ。人語を解する分、道具より巫女の方が扱いにくいんじゃないかとすら思う。

 アタシら『風の巫女』も、そうやって生涯を終えている者がほとんどだった。


 この大陸には格差に苦しむアギディスと富を享受するルスラの二つの国が存在する。

 アタシがいたのは格差の激しい国、アギディスだ。

 巫女の力を私利私欲のために使うあいつらに嫌気がさして、アタシと母さんは集落を離れる道を選択した。

 その結果、報復とばかりに集落は焼かれ消滅し、アタシと母さんは早々に懸賞金をかけられ追われる身となってしまったけど。


 ……実はアタシと母さんには秘密がある。

 それは、二人ともが『巫女』の力を有している、ということだ。母さんがアタシを産んだ時に、その力はすべて継承されたかに見えたけど、母さんにもわずかに残されている。


 そんな中、アタシ――シエロ・メ―ヴェと母さんは、巫女の力なんて必要ない安息の地を求めて、あてのない旅を続けている。

EPISODE2 二章:逃避の果てに
「母さんと一緒に平和に暮らせる……。そう思ってたのに、どうして邪魔をするの?」

 旅を続けてからしばらく経ったある日のこと。

 アタシと母さんは『水の都ティオキア』という街に辿り着いた。

 水の豊かなこの街なら、二人だけでひっそりと暮らしていくことも可能だろう。


 「母さん、やっと安心して暮らせるね」

 「嬉しいわ、シエロ。貴女と一緒なら幸せよ」


 この時のアタシたちは……そう思っていた。


 街の外れにある馬小屋だった場所に住み着いた翌日。

 久しぶりに屋根つきの小屋で寝られると喜んでいたのも束の間、つんざくような悲鳴と唸り声によって、アタシの平穏は妨げられた。

 窓から辛うじて見えたのは、アギディスの兵士たちに蹂躙されている街の光景。


 「母さん、ここから逃げよう」

 「イヤ、どうして私がこんな目に……もうイヤよ!」

 「か、母さん……」


 母さんは度重なる逃亡生活に疲れ果てていて、集落にいた頃とは似ても似つかない人になってしまっていた。

 なんとかして、この街を脱出しなくては。

 でも、そんな願いは神様に届くこともない。

 アギディス兵たちは家屋に押し入って住人たちを捕らえ始めたのだ。


 「アイツら、何する気?」

 「フ、フフ……きっと奴隷よ。私もシエロも、もう人間じゃなくなる。私はあの頃に戻りたくない!」

 「母さん……」


 ブツブツと呟く母さんの姿に、アタシの心はわずかにざわつく。

 この状況で外へ出るのは自殺行為だ。

 でもそんなことを考えている内、突如小屋の扉を蹴破る音が響いた――


 「いけない、隠れなきゃ……!」


 急いで藁の中に身を隠す。

 荒々しく中を物色して回る男たちに、アタシは息を殺して消え去るのを待った。

 どれくらいの時間が経ったのかはわからない。けど、男たちはようやく探すのを諦めて戻っていく。

 ――これで、危機は去った。

 アタシは安堵のあまり、ホッと溜息をついて腰を下ろす。

 でも、思ってた以上に大きな音を立ててしまったみたいで。

 ガサリと鳴る音に男たちが振り返る。

 このままじゃ――母さんまで捕まってしまう。

 そう思うと身体は自然と動き、アタシは男たちの前へと躍り出ていた。


 「貴様ぁ、隠れてやがったなぁ?」


 近寄ってきた男たちが口々に何か言い合っている。


 「おい、こいつは集落の生き残りじゃないか?」

 「ああ。それによく見りゃかなりの上玉じゃねぇか。ヒヒッ、俺たちの奴隷としてこき使ってやるぜぇ」


 男たちはこれ見よがしに舌なめずりしてみせた。

 思わず眉根を寄せてしまうような、下衆で醜い笑い声。

 でもこんな奴ら、風の力を使えば一発だ!

 ……おかしい。

 手をかざして念じれば力を発揮できるはずなのにどうして!?


 「その手がどうかしたかぁ?」

 「ひッ! ち、近寄るな! イヤッ!」


 大の男たちに囲まれた恐怖とあの集落の想い出が蘇って、身体に力が入らない。そのせいでアタシは巫女の力を使うことができなかったのだ。


 「大人しくしてろ!」


 突如襲った衝撃に、アタシは床を転がって壁へと叩きつけられていた。

 思い切り腹を蹴られて、呼吸もままならない。


 「……ェ……ゴホッ……」


 薄れゆく意識の中、藁山の方へ視線を向ける。


 「おいおい、気ぃ失っちまったぞ? あんま傷つけんなよ……」

 「遅いか早いかの違いだろぉ? オラ、もたもたしてないで運ぶぞ」


 良かった。コイツら母さんには気付いてない。

 アタシは一緒に行けないけど、母さんだけは生きて。

EPISODE3 三章:孤独な旅路
「手は動かせる……逃げるなら今しかない。そして、ティオキアに向かうんだ」

 ガタ、ガタと細かい揺れを身体に感じる。

 徐々に回復していく意識に、ゆっくりとだけどあの時の記憶が蘇っていく。


 (そうだ……アタシ、アイツらに連れ去られ――痛ッ)


 不幸中の幸いとでも言うのか、馬小屋で負った痛みが強制的にアタシの意識を覚醒させてくれた。

 身体に感じる振動……おそらく今もアギディスへ向かって移動している最中なのだろう。

 膨れあがる苛立ちを押さえつけて、一刻も早くこの状況から抜け出す方法を考えた。


 手も足もギッチリ縛られているけど、これなら何とかなる。

 荷馬車の中に押し込まれていたせいか、奴らも中にはいない。

 強さを増してきた振動から、もうアギディスの山道へと差し掛かったのだろう。


 つまり――逃げるなら今しかない!

 アタシは意識を最大限集中させて力を開放する。

 発生させた小さな風の刃が縄を斬り裂く。

 同じように、自由になった手で足の方も。


 「仕返ししてやりたいけど、逃げるのが最優先」


 後方にアギディス兵がいないのを確認して、アタシは風の障壁を纏って飛び降りた。


 「ペッ……まだ力を操りきれてないか」


 口の中に砂が入ってしまって気持ち悪い。

 遠ざかっていく馬車には眼もくれず、アタシはティオキアに向かうことにした。


 ――すっかり夕暮れになってしまったけど、ようやく街が見えてくる。

 母さんに無事でいてほしい。はやる気持ちを抑えきれないまま、駆けて行く。あと少しだ。あと少しで――


 「……え? 何、これ……」


 『水の都』と呼ばれた街は、そのほとんどが燃え尽き破壊され、おびただしい程の『死』が充満していた。


 「ゥッ……オェ……ッ……母さ、ん……」


 こみ上げる吐き気に視界が歪む。

 むせび泣く声は、沈む夕日と共に夜闇に溶けていった。

EPISODE4 四章:蒼穹の短剣に誓う
「この短剣が、アタシと母さんを繋ぐ支えなんだ。これさえあれば、アタシは一人で生きていける」

 陽が昇ってから馬小屋の辺りを探してみたけど、そこに母さんの姿はなかった。

 ここに留まっていれば、いずれはアイツらに追われないとも限らない。


 「とりあえず、アギディスから離れよう」


 そう考え前に進もうとしたところで、ふとつま先に引っかかりを覚えた。

 そこに落ちていたのは、淡い光を帯びた短剣――『蒼穹のダガー』。


 「これ……母さんの……」


 この短剣は、アタシたち巫女が受け継いできたマジックアイテムだ。これを持つことで、風の力を補助することができる。

 母さんと逃げている際に、力の弱まった母さんに使ってもらっていたのだ。

 それがここに落ちているということは、母さんは、もう……。


 「……ッ」


 短剣を空へと掲げ、自分自身に言い聞かせる。


 「……アタシは一人で生きていく」


 それだけが、アタシの砕けかけた精神を繋ぐ支えになるんだ、と。

 母さんの分まで生きて、安息の地を探す。

 そう、決めたんだ。


 それから――アタシは、生きるためにできることはなんでもやった。

 逃げた先で寄った村では、畑や露店から盗みを働き、飢えを凌いだ。

 遭遇したアギディス兵や敵意を向けてきた奴は容赦なく殺した。


 この手は取り返しがつかない程に汚れている。

 だから、もう振り返ったりはしない。

EPISODE5 五章:同じ穴のムジナ
「ふぅん……君も同じような境遇なんだ。同情はしないよ。でも、目の前で死なれるのは嫌」

 『風の巫女』なんて役割、正直な話アタシにはどうでもいい。

 でもこの力はとっても便利で、生き抜くためにはもう欠かせないものになっていた。


 「待てェェェ! 泥棒猫ォォォ!」

 「パンのひとつやふたつッ! これでも喰らえ!」

 「うおッ!? ……ブェッ、ゲホッ……」


 力を使って巻き起こした砂嵐で、追ってきた店主を少しだけ撫でてやる。

 この力は使い方次第で簡単に人を殺せる。それでもそうしないのは、このパンの美味しさへのせめてもの感謝だ。


 ――アギディスから少しでも離れたかったアタシは、ティオキアの南東の方角へと向かって進んでいる。

 アギディスから逃げつつ、ルスラの辺境を進んでいくことが戦闘を避けるのにはちょうどいいと踏んだためだ。

 新たに訪れた街はそれなりに栄えていて、戦争の影響もほとんど無い。

 そんな中、無数のバラックで構成された貧民街はアタシみたいな『ワケ有り』が隠れるにはもってこいの場所だった。


 「ここまでくれば大丈夫」


 路地裏まで逃げたところで、座り込んで紙袋からパンを取り出す。

 焼き立てのパンが口の中で踊る。

 この瞬間が、アタシに生きている実感を与えてくれた。


 「……ふぅ、お腹一杯」


 寝床を探そうと腰を上げると、ふと視界の片隅で感じた動く気配。

 手を短剣に這わせながらバッと勢いよく振り向くと、そこには息も絶え絶えな少年が倒れていた。

 餓死寸前といった感じで、辛うじて口だけが動いている。

 可哀そうだなんて、気持ちはない。


 「……タス、ケ……」


 ただ、自分よりも歳下の子供に目の前で死なれるのが嫌だっただけ。

 本当に、それだけだ。


 「大丈夫? パン食べる?」

 「……ッ!」


 少年は血相を変え、勢いよくパンに噛りつく。

 その必死な姿に、アタシはいつのまにか微笑んでいた。

 笑ったのなんて、いつぶりだろう。


 「……お姉ちゃん、ありがと」

 「別にいいよ。あげたのはアタシだし」


 それから少し少年と話した。少年はフィンというらしい。聞けば、戦争で身よりを無くして一人で生きてきたそうだ。

 今日び、同じ境遇の者はごまんといる。それでもフィンに興味を持ってしまったのは、何処か親近感を覚えたから。

 歳相応とはいえない鋭い眼光……他の奴とは目つきがまるで違う。

 フィンは言おうとはしないが、それだけで修羅場をくぐり抜けて来たことが分かったのだ。


 だからといって、同情したりはしない。

 深入りして気にかけることは、足枷になるから。


 「じゃ、アタシはもう行くから」

 「……待って、行かないで」


 ほら来た。


 「待たない」

 「待って、待ってよ! せめてお礼だけでも!」

 「五月蠅いッ」


 思わず握る手に力が入って、その場で巫女の力を使ってしまう。

 突然の突風に吹き飛ばされた少年は、壁にぶつかり気を失った。


 「あっ……ゴメン……」


 傷つけたことは素直に申し訳ないと思う。

 手招いたのは自分自身。悪いのはアタシなんだ。


 ……この街からはしばらく離れよう。

 これ以上期待させるのは、お互いにとってよくないことなのだから。

EPISODE6 六章:偶然の再会
「アタシを脅かす奴らは何処までも追ってくる。もっと遠くへ……砂漠を越えなくちゃ駄目だ」

 フィンと出会った街を離れて、アタシは方々を彷徨い歩いた。

 アタシの肌はそんなに珍しいのだろうか。何かとちょっかいをかけてくる者に遭遇する。

 理由も聞かずに『処分』しちゃうから真偽は不明だけど、ひょっとしたらアギディスから賞金が賭けられているのかもしれない。


 アタシはただ、放っておいてほしいだけなのに――。

 今よりももっと先へ進まないと、この状況は変わらないのだろう。

 それには、眼前に広がるこの砂漠を越えておきたい。

 そのためには、大量の食糧と水が必要だ。


 そう思った矢先。

 「ギュゥゥ……」と、アタシのお腹が悲鳴を上げた。

 それと同時によぎるのは、あの時食べたパンの記憶。

 最後に、あのパンをもう一度食べておくのも悪くない。


 ――街へ戻って来たアタシは早々にパンを盗みだし、誰も来なさそうな廃墟で食事することにした。


 「ここに母さんがいれば……」

 「お姉ちゃん、見つけたよ」


 聞き覚えのある声が廃墟にこだました。

 見れば、初めて会った時からは別人……と思えるほどの笑みを浮かべたフィンが立っている。


 「フィン……? 久しぶり、よく分かったね。それに、その服……」


 ボロボロだったはずの亜麻布は、汚れひとつ無く、洗いたての綺麗さを保っている。

 その無機質なまでの白さが、アタシには少しだけむず痒かった。


 「パン屋さんのおじさんが騒いでたからね。今街から出てくのは大変だと思うよ? 憲兵たちも捜索に加わってるし」

 「パンに釣られて来たのは失敗だった……」

 「そう言わないで。折角お姉ちゃんに再会できたんだから、これも神様の思し召しだと思うよ」


 神様? フィンがそんないるかも分からない存在を信じるようになるなんて……。


 「だからさ、頃合いを見計らって街から出られるように、しばらく僕がお世話になってる教会に身を隠すといいよ。さすがに数日も見張ってることはないだろうし」

 「そう、だね……」

 「ようやく、あの時の恩を返せるよ」


 いまいち気乗りはしないけど、前にフィンを傷つけてしまった手前、無下に断る気にもなれない。


 「分かった、案内してくれる?」

 「まかせて。こっちだよお姉ちゃん」


 フィンに手を引かれるまま、廃墟を後にした。

EPISODE7 七章:ごちそう
「白で満たされたこの空間……何かおかしい。それなのに、どうしてみんな笑っていられるの!?」

 「ようこそ! 君がフィンの言っていた子かい? 会えて嬉しいよ!」

 「いらっしゃい! あの時フィンの命を救ってくれてありがとう!」


 『教会』に着いて早々、アタシはフィンの保護者である夫婦に手厚い歓迎を受けていた。

 教会から受けた印象は、病的なまでの白さ。

 澱みなく整然と並べなれた椅子や机に、至るところにあしらわれた花冠。

 すべてを白で着飾っている子供たち。

 妙な雰囲気を滲ませる住人たちは皆陶器のようで、貼りつけられた笑顔がその違和感を増幅させる。

 彼らはアテリマ教徒とも違う、別の何かだ。


 「フィンから色々話は聞いているよ。身よりが無いのなら、このままここで暮らすといい」

 「ええ、それが良いわ! 教祖様も喜ぶわね!」

 「い、いえ……お構いなく……」


 彼らは妙に押しつけがましく、居心地の悪さを感じる。

 やっぱり力を使ってでも街から出るんだった。


 「今日は世話になるけど、明日には街を出るので」

 「そうかい……じゃあ、腕によりをかけて御飯を作るから味わっていくといい」

 「ありがとう」

 「フィン、食事の準備をするから手伝いなさい。今日という日を心待ちにしていただろう?」


 呼びつけられたフィンはもの静かな笑顔でゆっくりとうなずく。


 「お姉ちゃん、また後でね」


 ――それからしばらくして、晩餐会が始まった。


 食卓には、鮮やかな赤の肉や彩豊かな野菜が並ぶ。

 年頃の子供ならそれだけで喜びそうなものだけど、彼らは皆一様に押し黙っている。まるで何かを待つように。

 そして、リーダー格の男はその光景を神妙な顔つきで眺めた後、祈りを捧げるように語った。


 「この世の生きとし生けるもの、すべての生命に祝福を。私たちの血肉となり、共に永遠を生きることに感謝を」

 「「いただきます!」」


 子供たちは食卓に並ぶ肉を行儀良く平らげる。

 いつの間にか彼らは笑顔に戻っていた。

 一人をのぞいては。


 「「ごちそうさまでした」」


 程なくして晩餐は終わり、みんな自分自身の食器を片付けていく。

 アタシもみんなに倣って食器を戻そうと手にかけたところで、


 「――ヴィカ。どうして、残しているのかな?」

 「……やっぱり、わたしには無理……」


 そう答えたのは、うまく笑えていなかった女の子。

 少女は、怯えあがり、歪な表情を覗かせていた。


 「また……貴女なの? ヴィカ」

 「ご、ごめんなさいっ。でもわたし、お肉は……」

 「客人の前でとんだ粗相を……よくないなぁ、ヴィカ」


 笑顔のまま、こっちへ近づいてくる。

 すっかり後ろに隠れてしまったヴィカは、泣きじゃくりながら許しを願っていた。


 「謝ってることだし、許し――」

 「これは私たちの問題ですッ! さぁ行きますよ」

 「やだ、やだッ!」


 突然の豹変に驚いている内に、ヴィカは部屋の奥へと消えていく。

 それを見ていたはずの他の子どもたちは表情を変えることなく、ただ笑っていた。

EPISODE8 八章:隔絶された世界
「こいつら、みんな狂ってる。一刻も早く、ここから脱出しなきゃ駄目だ」

 夜。

 誰もが寝静まった頃に、アタシはそっと身を起こした。

 一刻も早く、この教会を抜け出す必要がある。

 この教会に入ってからある、まとわりつくような閉塞感。灯りに照らされていて気づきにくかったけど、教会には外へと繋がる道が一切用意されていない。外界から完全に切り離された世界だった。

 それは、信者の逃亡を阻止するかのように無慈悲に。


 「バカだな、アタシ……一人で生きるって決めたのにこんな……」


 そう言って少年の顔を思い浮かべる。

 あれからフィンと話す機会がなかったのが、少しだけ心残りだった……。


 アタシがいる部屋は奥まったところにあるため、足音を立てずに扉を少しだけ開けて外を確認する。

 廊下には灯りは無く、移動するには都合がいい。

 耳をそばだてても、特に物音は感じられなかった。


 気配を殺し、壁を背にゆっくりと進み、突き当たりの階段を降りていく。

 下の階にも灯りは見えない。皆寝ているのだろう。

 更に進み、晩御飯を食べた部屋を抜け、後はこの通路をまっすぐ行けば外へ出られるはず。

 慎重に進んでいくが、やはり罠もない。そのままあっけなく扉までたどり着いた。

 しかし、そこでアタシはようやく気が付く。

 扉には頑丈な鉄格子が嵌められていることに。

 罠や見張りなど、そもそも必要なかったのだ。


 「悪い子だねぇ。部屋を抜け出すなんて」

 「――ッ!?」


 突如背後から聞こえた声。

 それと同時に頭に衝撃が走り、アタシの意識は刈り取られた。


 「悪い子にはオシオキが必要だねぇ」


 灯りに照らし出された笑顔は、禍々しさに満ちていた。

EPISODE9 九章:深い愛情
「何が愛だ! こんな不条理なルールが、子供たちにとって愛であるはずがない!」

 朦朧としていた意識が徐々に輪郭を帯びていく。

 それと同時に手から伝わる冷たい感覚は、ひとつの事実を告げていた。

 アタシは……鉄の檻の中にいる。

 これじゃ、風の力を使っても抜け出せない。

 蒼穹のダガーも奪われている。

 さっきの鉄格子といい、こちらのことを分かっているような対応だった。


 「起きたようだね」


 声のする方へ振り向くと、変わらぬ笑顔を見せる夫婦の姿があった。


 「あんたたち、何をしてるか分かってるの!?」

 「勿論だとも。折角私たちが寝床と食べ物を用意してあげたというのに……」

 「私たちの好意に対する侮辱だわ。部屋まで抜け出して……貴女は悪いことをしたのよ?」

 「このまま悪い子を外に返すわけにはいかない。私たちが責任を持って、君を良い方向へと導いてあげよう。そうすれば、私たちの愛に気付くことができるはずだからね」


 さっきから、何を言ってるんだ?

 こんなものが、本当に愛情だと思っているのか?

 これは、ただの虐待だ。


 「アタシが大人しく従うわけないでしょ?」

 「ふむ、これは相当に根深いね……」

 「私たちの愛を受け入れられないのなら、貴女もヴィカと同じ道をたどることになるわ」

 「どういうこと……?」


 彼らは満面の笑みで、歌い上げるように語った。


 「彼女は私たちが用意した物を残したの。それは私たちと一体となることを拒むということ」

 「教えを拒むものや悪い子はね、みんなで食べてあげることにしているんだ」


 食べる? ヴィカを?

 そういえば、さっきもヴィカは拒んでいた。あれは、まさか……。


 「君が食べたのはね、人間なんだ。君はすでに私たちと同じ存在になっているんだよ」

 「神に捧げると同時に罪を赦し、私たちの中で永遠を生きるのさ。素晴らしいだろう?」


 狂っている。歪んでいる。

 だからヴィカは怯えていたんだ。こうなるって分かっていたから。

 こみ上げる吐き気を抑えながら、アタシは叫んだ。


 「ふざけるなッ!」

 「おや? お気に召さなかったのかな。フィン君の肉は」


 胸を抉るようなその一言は、アタシにとどめを刺すのに十分だった。


 「うッ、オェッ――」

 「あらぁ、吐いちゃったの? お礼がしたいと身を捧げてくれたのに……かわいそうねぇ」


 それを聞いた瞬間、怒りは頂点に達する。

 アタシは風の巫女の力を全力で解き放っていた。

 爆ぜるように拡散した風の刃は、目の前にいた二人を切り刻む。


 「ギャァァァッ! い、痛いッ、何故こんな……!」

 「もう喋るな」


 パチンと指を弾いた瞬間、男の喉に赤い線が走り――勢いよく血をまき散らした。隣で喚き散らす女も、目障りだったから一緒にあの世へ送ってやった。


 「ハァ、ハァ……ごめん、ごめんね。フィン……アタシと出会わなければ、こんな……」

 「そうよ、シエロ。貴女がいけないの」


 この惨状には似つかわしくない、明るい声が室内に響く。

 その声を聴いた途端、アタシの身体を寒気が走った。

 子供の頃から聞いてきた声。絶対に間違えるはずがない。


 「母……さん……?」

 「久しぶりねぇシエロ。ここまで生きてこられるなんて思ってもみなかったわ」


 レースが編みこまれた純白のロ―ブに身を包み、花冠を乗せた母さんはどこか歪な笑みを浮かべていた。この『白』で統一された出で立ちはまさか。


 「母さんが、この教会の主……?」

 「ええそうよ。正確には私が乗っ取った、だけれど」

 「……い、いつからッ!?」

 「ティオキアを離れてすぐよ。フフ、巫女の力を見せただけで従順になったから実に簡単」


 続けて、母さんは思い出したように口を開いた。


 「そうそう、フィンの話を聞いた時は、嬉しかったわ。まさか私のところまで逃げてこれたなんて」


 それって、つまり。


 「じゃあ……もしかして、今までの追手たちも、母さんの差し金?」

 「ええ、そうよ。捕らえてここに閉じ込めておきたかったの」

 「そんなことしないで、最初からアタシのところに来ればよかったでしょ!」

 「イヤよ、そんなこと。この快適な生活を捨てたくないわ」


 母さんはすっかり豹変していた……。

 アタシの中の『母』というイメージが、バラバラに砕け散っていく。


 「って、それよりね、シエロ……貴女にお願いがあるのよ」


 嬉々として眼を輝かせ、


 「私のために死んでくれないかしら?」


 目の前にいる女は、確かにそう言った。

EPISODE10 十章:愛溢るる家族
「アタシ、まだ心の何処かで信じてたんだ。何処かで愛してた。ねえ、何処で間違えたのかな?」

 「私のために死んでくれないかしら?」


 いきなりのことに、アタシの頭は理解することを拒否している。

 今のアタシには、精一杯言葉をひねり出すことしかできなかった。


 「え? ……母さ、何言って……」


 ガチガチと歯が震えて、うまく言葉にできない。


 「貴女が死んでくれれば、精霊の力は私の中に還る。その力があれば、もう一度私は『風の巫女』として、より豊かで自由な生活を送れるのよ! だから私にくれないかしら、その力!」


 ……この女は、今まで私利私欲のために動いていたとでも言うのか。

 口を開くたびに、アタシの中の何かが音を立てて崩れていくのを感じる。母さんが言ってくれたことは、なんだったのだろう。


 「アタシと……いることが、幸せだって。そう、言ったじゃない」


 「ごめんねぇ。本当はいらなかったの。でも身籠った時はまだ奴隷で拒めなくて。すっごく痛かったんだから、感謝してほしいくらいだわ。あら、もしかして泣いてるの?」


 気付けば、大粒の涙が流れていた。

 拭っても拭っても、とめどなく涙が溢れてきて堪えることができない。


 「ぇぐ……ぅぁ……ァアァァ、アァァァァッ!!」

 「……ハァ、だから子供なんて持ちたくなかったのよね。自分だけ楽しんで。勝手に夢を見て。本当にイヤんなっちゃうわ。ねえ今度は私を楽しませてよ。この短剣でさっさと死んでくれる?」


 そう言って、蒼穹のダガーが投げ込まれた。

 アタシは生きるためになんでもやってきたっていうのに。

 生きるために人を殺すこともできないのか、このオンナは。


 「さぁシエロ。貴女も疲れたでしょう? そろそろお休みしたほうがいいわ。力を戻せば、私の中で永遠を生きられるのよ?」


 こんなことになってもアタシは、まだ母さんのことを何処かで信じてた。何処かで愛していたんだ。

 だって、産んでくれた人のことを嫌いになんて、なれないから。

 でも、もうアタシには分からない。アタシが見て来た世界は、母さんは、もういない。

 アハ、アハハ……バカみたい。


 なんのために生き抜いて、なんのために一緒に暮らしてたんだろう。

 一緒に笑い合って、一緒のお布団で寝ていたのもすべてアタシが描いた都合のいい幻だったんだ。

 アタシ、どこで間違えちゃったのかな?

 アタシ、どうすればよかったのかなぁ?

 もう、どうでもいいや。


 「母さん……アタシ、死ぬよ」

 「ほんと!? ああ嬉しい。これでより優雅な生活を送れるわ!」


 死を選んだアタシの前でも、母さんの瞳は、アタシのことなんて見てはいなかった。


 「……サヨナラ」


 アタシは短剣を、そっと胸に突き立てた。

 これはアタシなりの、世界との訣別。


 ああ、こんなことになるのなら――

 アタシなんて、生まれてこなければよかったんだ。

EPISODE11 十一章:風の流れ着く先
「そっか、そういうことだったんだね。……アタシのしてきたことって、無駄だったんだ」

 死が近づき、アタシの中を走馬灯のように記憶が流れていく。

 記憶の海には、アタシだけじゃなく、これまでの精霊や巫女たちの記憶も混じり合っていて。

 この世界の成り立ちまで知ることができた。


 そして、遥か昔――『零の時代』の記憶が見せたのは、病的なまでに白い、真っ白な肌をした少女の姿。


 ああ、そうか。そういうことなんだね。

 このくだらない世界に、最初からアタシの逃げ場なんて無かったんだ。


 なんて、酷い。

 なんて、醜いのだろう。


 揺らめいていた生命の火が消え、アタシの魂は身体から切り離されていく。

 それと同時に、人肌のような生ぬるい風が舐め上げるように吹いた。


 「ひゃっ! なんなのよぉ、この風は。気持ち悪いったらない……あら? おかしいわね。シエロは死んだのに、全然力が戻らないわ?」


 その時、一瞬だけ世界が揺らめいた。

 眉根を寄せて困惑する中、母さんはアタシの前に立っている白い肌の少女に気が付いた。


 「お前にくれてやる力など無いよ。本来それは、私の物だからな」


 その少女は足音も無く、ゆるりゆるりと女に近寄っていく。


 「貴女誰よ? ていうかどこから……あ、ガッ……息、が……!?」

 「お前の力など絞りカスに過ぎないが、例外を見逃すわけにはいかない」


 女の首を締め上げた白い腕。

 それは蛇のように巻き付いていた。


 「……ァ……、タスケ……」

 「安心しろ、お前たち巫女にとっては死こそが救済なのだ」


 母さんは、羽をもがれた蝶のようにジタバタと蠢く。

 だが、その力は容赦なく逃げることもままならない。

 やがて、めきめきと音を立てながら母さんの首は潰れ、引きちぎられていく。

 鬱血した顔から紅い涙を流す様は、神に赦しを乞う信者そのものだった。

 白い少女は、物言わぬ死体から力を吸い取り、投げ捨てた。

 そして、アタシだったものへと語り掛ける。


 「生憎、現実から目をそむけ逃避し続けようとも、この世界に救いなどありはしないのだ。この失敗した世界には、ね」


 少女は蒼穹の短剣から煌めく光を吸い取り、いずこかへと消えた。

 どうやらアタシの魂も、消え失せる時間のようだ。

 ――最期に母さんを眺める。

 すると、一瞬だけ母さんと目が合ったような気がした。


 よかったね母さん。

 アタシたちずっと一緒だよ。

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チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
★シビュBASIC0 / 100 / 200
テクニカルブースト(BASチェイン)
自分と次のプレイヤーは、出すカードがBASで
COMBOした時、CHAINとなる。

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■ 楽曲
┗ 全曲一覧(1 / 2) / 追加順 / 定数順 / Lv順
WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧
コメント (シエロ・メーヴェ)
  • 総コメント数24
  • 最終投稿日時 2022年05月27日 19:31
    • <<獣耳>> ~ Animal
    25
    2022年05月27日 19:31 ID:ssiyvkwe

    キャラデザが性癖なのも相まってストーリーの残酷さが浮き立つ…

    だがそれがいい

    • チュウニズムな名無し
    24
    2022年01月04日 00:40 ID:avc5u6pz

    >>19

    紫かな?

    • チュウニズムな名無し
    23
    2021年09月10日 11:46 ID:k39986ed

    >>3

    母親のストーリー読んでから見ると狂気を感じる

    • チュウニズムな名無し
    22
    2021年04月19日 09:17 ID:qq9ow3f3

    >>8

    PARADISEは一体どこにあるの・・・?

    • チュウニズムな名無し
    21
    2021年04月16日 16:51 ID:et01lc2p

    >>16

    いや読めよ

    • チュウニズムな名無し
    20
    2021年04月16日 10:57 ID:o7xtlvca

    >>14

    初見の時この2文でどれだけ背筋が凍ったことか…

    • チュウニズムな名無し
    19
    2021年01月21日 19:30 ID:ad17mqrj

    この子の目の色が知りたいんだけどよく見えない 赤色かな?

    • チュウニズムな名無し
    18
    2020年07月19日 02:43 ID:q9rr09c8

    カルマの坂リスペクトを感じる

    • チュウニズムな名無し
    17
    2020年05月09日 03:39 ID:slwjbm88

    PCの鬱ゲーけっこうやってるけどそれでもちょっときつく感じたかな・・・。

    • チュウニズムな名無し
    16
    2020年04月10日 12:16 ID:imritxyb

    とてもエロい。

    ショートパンツの大きさと色ががちょうど良くお腹をコントラストさせてるし胸の隠し方もエロい。

    何よりマントとフードと猫耳がお腹のエロさを強調している。

    ストーリーは読んでません。

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