トムヤムクン
キュイの資料
トムヤムクンの「トムヤム」は酸っぱくて辛い、「クン」はエビという意味。ですので直訳すると「酸っぱくて辛いエビ」になる。
酸味・辛味は前菜としてはもってこい。酸味を担当している材料は東南アジアのコブミカン。レモンよりも味が濃厚で、海鮮の生臭さをきれいに消し去る。辛味担当はタイのプリッキーヌという、世界で最も辛いといわれている唐辛子。ほかにはナンプラー、レモングラス、シュリンプペースト等、東南アジア風の多彩な調味料を加え、非常にコクのある美味さを引き出す。
起源は18世紀タイ・トンブリー王朝。Samliwan姫が重病にかかって食欲不振になり、タークシン王はすぐに宮廷料理人に、姫の食欲を増進するスープを作るよう申し付けた。出来上がったスープを飲んだ姫は、体の調子が良くなり、病状も軽減された。この不思議なスープこそがトムヤムクンの原型で、タークシン王が「国のスープ」と定めたものであった。
トムヤムクンは最も伝統的なタイ料理の1つとして、タイ料理店の良し悪しをはかる基準とされており、正真正銘タイの代表料理である。