冥府の恋人ロメオ
7/17~7/30
第一回スペボスバレンタイン2位 チョコ4703個
第二回スペボスバレンタイン2位 チョコ16577個
2位記念イベント→巡り会う恋人ロメオ
冥府の恋人ロメオ
わあ!綺麗な人!天使?ねえ、君どこから来たの?俺はロメオって言うんだけどさ・・・
え?君が何者だって構わないよ。俺が可愛って言うんだからそれで良いでしょ?
君って本当に綺麗だね。今日だけ美人なの?それとも毎日美人なの?
こんな綺麗な人と一緒に歩けたら幸せだろうなぁ。ねえ、今日予定ある?ないなら俺と・・・えー、どうして?
なあに?「自分より綺麗な人は沢山いる」?・・・ふーん、じゃあ君より綺麗な人が見つかるまで一緒にいてよ。
だって沢山いるんでしょ?探すのだって簡単だよね?さ、海辺まで歩こう。
へえ、君は王国の方でお仕事してるんだ。可愛いのに偉いね。
俺?俺は・・・君とは違う国から来たんだ。久し振りに休みを取って、観光にね。
明後日まではこの辺りにいるから、いつでも呼んでくれていいよ?はい、連絡先♪
それにしても、この辺りって人は多いのにのどかだよね。海辺の街ってみんなそうなのかな?
こんなに静かだと、びっくりするような事件なんて起こらないでしょ。・・・え?
「夏なのに雪が降った」?それ本当?・・・こんなに暑いのに一体どうしちゃったんだろうね。
・・・ねぇ、君はその雪を綺麗だと思った?・・・そっか、ふふ。何でもないよ。・・・海、見えてきたね。
わあ、綺麗な海!・・・すごいね、海の色ってこんなに種類があるんだ・・・
ほら見て、水平線のそばはグレーがかったブルーなのに、手前の入江はまるでエメラルドの・・・え?近い?あはは、ごめん。
砂浜も綺麗だね。真っ白なキャンバスみたいで、・・・泳ぎに来てる人達がカラフルな絵の具に見えるよ。
・・・水着かぁ・・・俺の国にはこういう感じの海がなくてさ、着る人もいないんだよねぇ。
その点この国は最高だよ・・・見渡す限りの絶景だ。海って良いねぇ、夏ってよいねぇ!
いてっ・・・ち、違うって、海の話だよ!あはは!
でもさぁ、せっかくだから君もああいうの・・・いててっ!う、嘘だよ、ごめん!
ねぇ、水着じゃなくっても足を浸けるぐらいなら良いでしょ?波も静かで、気持ちよさそうだよ。
あぁ、砂に足が取られないように気をつけて。・・・お手をどうぞ。そう、ゆっくりね。
思ったより冷たいねぇ。透き通ってて綺麗だなぁ・・・
・・・俺の国ではどうなのかって?さぁね、君より可愛い子を紹介してくれたら教えてあげる。
・・・君と過ごしていたらあっという間にこんな時間だ。夏の日って短いね。
俺、明日は街の方に行きたいな。・・・え?聞いてない?・・・うーん、だめか。
・・・いやぁ、さらっと言ったらつられて「いいよ」って言ってくれたりしないかなぁって思って・・・
いてっ!そ、そうだよね!君もそこまでお馬鹿さんじゃないよね!・・・あ、見て。夕日が・・・
・・・綺麗だね。・・・えーとさ、こういう月並みな言い方全然好きじゃないんだけど
・・君も綺麗だよ。・・・ねえ、やっぱり明日も俺と会ってよ。
・・・ありがとう。噴水前で待ってる。
おはよう!・・・ううん、全然待ってないよ。君みたいな美人に待たされるなら本望だけどね。
今日は見たいところが沢山あるんだ。君を連れて行きたいお店も見つけたよ。さ、行こう!
え?歩くのが早い!・・・うーん、脚が長いからかなぁ?あはは。
・・・なんてね。きっと、君と歩けるのが嬉しいんだ。・・・子供みたいだって思う?
だけど、それなら尚更ゆっくり歩かなくちゃね。君はどうか分らないけど、・・・俺、この時間がすごく好きなんだ。
疲れてない?歩くのが嫌になったら運んであげるから言ってね。どうやって運ぶかって?・・・さぁ?
いつでも準備はできてるから、安心して飛び込んでおいで。・・・いててっ!や、やましい気持ちなんてないってば!
・・・そうだ、真面目な話なんだけど・・・
俺さ、昨日一日で色んな人を見かけたんだ・・・でもやっぱり、君以上に綺麗な人を見つけられなかったんだよ。
だから、競争しない?君が、君より綺麗な人を見つけるのが早いか。俺が、君に好きになってもらうのが早いか。
ちょっと!「全然真面目な話じゃなかった」なんて言わないで!俺は大真面目だよ。・・・決めたんだ、君に好きになってもらうって。
・・・もう!なんで笑うの?そうやってすぐ誤魔化すんだから・・・ とにかく、今日はお姫様にでもなったつもりでいてよ。どこにだって連れて行ってあげる。
そうだ、この辺りに美味しいアイスクリームの店があるんだ。・・・そこのオレンジの屋根のがそうかな?
ね、美味しそうでしょ。好きなだけ頼んでいいよ。・・・あはは、こういうところでポイント稼いでおこっかなって。
「それ言わなかったら満点」?うわー惜しい、今の聞かなかったことにして!・・・あ!ねぇ、見てあの犬!かわいいね。
俺もさ、犬飼ってるんだけど、すごくかわいいんだ。大型犬?って言うのかな・・・体が大きくて、頭が多くて・・・
!わっ、違う違う!「頭が良くて」って言ったんだ。本当に頭が良いんだよ、おやつの誘惑には弱いけどね。
君も見に来る?なんてね。・・・このまま君を連れて行けたらいいのにな。
・・・ねぇ、次はどこ行く?映画でもいいよ?ちょっと足を伸ばして隣町の美術館でも。「微笑む令嬢」、一度見てみたいんだよね。
今日は嫌になるくらい、君を楽しませてあげるからね。さぁお姫様、お手をどうぞ。
あっという間に夜になっちゃったね。映画館も美術館も、あんなに楽しいところだとは思わなかった。
ねえ、君さ、この後・・・
・・・ううん、何でもない。送っていくよ。
明日、また君に会っても良い?・・・ありがとう、また噴水前で。
おはよう!・・・うん、待ったよ。
でも、好きな人を待つのって幸せなんだ。本当だよ。
・・・あれ?君、手が・・・
・・・ううん、なんでもない。・・・そっか、そういうことか・・・。
あのさ、今日は俺の行きたいところに連れて行ってもいい?大事な話があるんだ。
この高台、好きなんだ。海も街も一目で見渡せて。・・・ねえ、最初にあった日のこと、覚えてる?・・・夏なのに雪が降ったって言ってたよね。
それさ、多分・・・俺がここに来たからなんだ。・・・俺、本当はこの世界の人間じゃないから。
冥界、冥府・・・君の世界の言葉ではそう呼ぶんだっけ。この世界を離れた魂が行くところ。
俺はそこから来たんだ。・・・向こうはここより寒いから、境界から吹き込んだ風が海の空気を冷やして、雪を降らせたのかもしれないね。
「何のために」って?・・・君に会いに。・・・実は、ずっと前から君のことを知ってたんだ。黙っててごめんね。
どこから話そうかな・・・俺、冥府から来たって言ったでしょ。向こうでは、門番の仕事をしていたんだ。・・・ふふ、道理で女の子慣れしてるって思った?
俺って人あたりが良いからさ。魂たちも、皆ちゃんと案内に従ってくれるんだけど・・・
・・・あんまり何も起こらないから退屈で、それで、暇つぶしにこっちの世界を除き始めたんだ。
最初は、可愛い子いないかなー?なんて、軽い気持ちで眺めてただけだったのに・・・
目に入るのは不思議と、いつも一生懸命に生きてる子ばっかりだった。
毎日をぼんやり過ごした俺には珍しく映ったのかもしれないね。・・・そのうちに、人の群れの中で一際きらきらと光るものを見つけた。
それが君だったんだ。・・・海の底に途方もなく広がる砂の中で、偶然一粒の宝石を見つけたみたいに・・・不思議なくらい、ドキドキした。夢中で君の姿を追った。
そうして、一生懸命に生きて、戦って、仲間を見つけて、笑い合って暮らす君をずっと眺めているうちに・・・
・・・気がついたら、君に恋をしていたんだ。・・・だから、最初から「君より綺麗な人」なんているはずなかったんだ。騙しててごめんね。
それで、どうしても君に一目会いたくなって・・・こっちの世界に来たんだ。
俺、これでも日頃の行いは良かったからさ。話はすぐ通ったよ。「保護を必要とする貴重な魂を発見したため現地に向かいます」・・・なんてさ
本当は「可愛い子見つけたから会いに行ってくる」ってだけなのにね。出まかせでそれっぽい事を言って、上の目を誤魔化したんだ。
・・・そりゃ帰ったら怒られるだろうけど。簡単には連れ戻しにも来られないよ。俺を捕まえに来るのだって、また複雑な手続きが要るだろうから。
狡い手だとは思ったけどさ、君に会うために必死だったんだ。・・・だから、会えた時はとっても嬉しかった。
・・・君さえ良ければ、このまま君を連れて逃げ回って、この世界でずっと暮らしても良かったんだけどね。
・・・そうしたかったよ。でも、駄目なんだ。
まだ気付いてない?君の手を、よく見て、・・・透けてるだろ。足も、首もだよ。
俺は元々向こうの世界の人間だからさ。君がもし、俺ともっと一緒にいたいと思ってしまったら・・・
・・・魂が向こうの世界に引かれて、君がこのせかいにいられなくなってしまうんだ。・・・このまま俺とこうしていればね。
さっきそれを見つけた時・・・本当のことを言うと、すごく嬉しかった。すぐにでも君を連れて帰ろうと思った。
だけど一方で、この世界にいる君をもう見られなくなると思ったら・・・急に怖くなった。
・・・その時になって気付いたんだ。俺はこの世界にいる君のことが一番好きなんだって。
仲間と剣を振るって、大切な誰かを守って、太陽の光を浴びて笑っている君が・・・一番大切だったんだって。
・・・また雪が降ってきたね。・・・さっき、境界を開いたんだ。
これ以上俺がここにいれば、本当に君がこの世界から消えてしまう。・・・だからそうなる前にさよならしよう。
・・・こんな時に言うのも変だけど・・・雪、綺麗だね。君と見られて良かった。
最初の日に見た夕日も綺麗だったよね。・・・俺は夕日じゃなくて、オレンジ色に照らされる君の顔ばっかり見てた。
アイスクリームを食べたの覚えてる?君、頬にクリームが付いてるのに気づかないままずっと喋っててさ・・・可愛いから黙ってた。
その後に観た映画も面白かったね。続きがありそうだったから、一緒に観に行きたかったなぁ。
・・・あの日の別れ際、本当は君のこと帰したくなかったんだ。・・・ちゃんと我慢したんだから、誉めてよね。
それからさ、・・・・・・
・・・あれ、あはは・・・どうして
・・・困ったな・・・。君の前でだけは、最後まで格好良くいたかったんだけど・・・
そんなに見ないでよ。・・・分った、じゃあ・・・こうしてて。俺の顔が見えないように。
・・・次の雪が、落ちるまでで良いから。
それじゃあね。・・・永遠に会えなくなるわけじゃないよ。どんな人間だって必ず、最後は俺たちのところに来る。
だけど君はゆっくりおいで、君は歩くのが遅いんだから、人より沢山の景色を見て、寄り道して・・・
笑っちゃうぐらいしわしわになってから、俺のところに会いにおいで。
・・・大丈夫、待てるよ。美人を待つの、嫌いじゃないって言っただろ。
あの噴水で待ってたみたいに、そわそわしながら、何度も襟を直しながら・・・君のことを考えて、いつまでも待ってる。
君がどんなに年を取ったって、どんなに見た目が変わったって、必ず見つけるよ。・・・危なっかしい君の手を引いて、また歩いてあげる。
だからそれまで・・・さよなら。君と話せて、幸せだった。
……元気でやっているみたいだね。世界が隔てられた今、きっとこの声は君には届かないだろうけど……
……愛してるよ。
奈落の恋人ロメオ
迎えに来たよ。さあ、俺と堕ちよう。
ねえ、俺の名前を呼んでよ。・・・なんてね。ふふ、覚えてないよね。
俺の名前はロメオ。この世界を離れた魂が行くところ、冥府の門番をしているんだ。
俺は、君を冥界に連れて行くために、ここに来た。・・・悪いけど、寿命じゃなくて・・・ある事情でね。
「まだこの世界にいたい」って?それはどうして?仲間がいるから?使命があるから?
良いよ、何でも言って。俺が全部滅ぼしてあげる。君をこの世界に引き止めるものは、全部俺がなくしてあげる。
・・・今、誰のことを考えたの・ねえ、言ってみてよ。
言えないの?どうして?・・・ふふ、そんなに俺に壊されたくないんだね。なら、俺と一緒に来てくれるよね?
・・・さあ、この境界をくぐって。向こうに着いたら、俺から離れないでね。
冥界って静かなところでしょ。現世よりも暗くて、寒くて、澱んでいて・・・お世辞にも、君と来たい場所ではなかったかもね。
ねえ、知ってる?冥府で働く生き物は、皆前世で何かの大罪をおかしているんだ。生まれ変わるだけでは償いきれない罪を、冥王に時間を捧げることで贖うんだよ。
どんな生き物も、冥界に堕ちる時には前世の記憶を失う。どんなに悪いことをした人間も、獣も、等しく無垢な魂に戻って冥界での生をやり直すんだ。
けれども、その記憶は完全に消え去ってしまう訳ではない。魂の奥に幾重もの鎖で封をされ、隠されているだけなんだよ。
だからほんの小さなきっかけで、鎖が解かれて封が開いてしまうことがあるんだ。
・・・少し、昔の話をしようか。
ある時代のある場所に、心の底から愛し合っている二人がいた。
だけど、世界が二人を許さなかった。二人は抗えない力によって引き離され、彼女は世界を儚んで、彼は世界を恨んだ。
彼は彼女を愛するあまり、彼女以外の全てを敵に回すと決めた。そうして、世界を壊そうとした。
あっけなくも彼の野望は打ち砕かれ、その身には大罪だけが残った。彼女の罪まで背負った彼は、冥界の深く底まで堕ちた。
前世で千々に生まれ変わる彼女と、冥界で同じ生を繰り返す彼。その隔たりこそが、彼への罪だった。
けれでも、記憶を失っていた彼にとって、それは苦しいものではなかった。・・・現世の人波に偶然、彼女によく似た笑顔を見つけるまでは。
その人の笑顔は、彼にとってよほど強烈な力を持っていたらしくてね。
気の遠くなるほどの時間封じられていた記憶が紐解かれて、瞬く間に世界への憎悪と、怨恨と、その人への愛情が彼の心に流れ込んできたんだ。
その人の魂は転生を繰り返すうちに少しずつ摩耗し、世界に溶けて、他の魂と混ざり合い、今やもうその面影は時折見せる笑顔にしか残っていなかった。
・・・それが、おそらく「彼女」の魂の最後の一欠片だったんだ。次に生まれる時には、それすらもう残ってはいないだろうと、彼は思った。
彼は冥王と取引をした。罪を償い終えかけていた彼の、これからの幾らかの時間と引き換えに。
冥王は約束した。もし彼がその人を冥府に連れて来ることができれば、その人を彼の伴侶として、新たに冥府での命を与えると。
・・・ただし、こうも言った。「共に冥府の門をくぐる事ができなければ、また永劫に二人の世界は隔てられる」と。
冥府の門に続く道には、ある呪いがかけられているんだ。・・・君も古い伝承で聞いた事があるかもしれないけれど。
「誰かを連れてこの道を越える時には、決して振り向いてはいけない。振り向いたが最後、二人は二度と会う事ができない」って。
・・・俺たちの目の前にあるこの道がそうなんだ。ここから一歩を踏み入れたが最後、彼は冥府の門をくぐるまでその人の方を振り向いてはいけない。
・・・そして彼は言うんだ。「さあ、お手をどうぞ」って。
震えてるね。寒いなら、もう少し俺の近くに来る?
手を振り払おうとしても無駄だよ。暗くて見えないかもしれないけれど、この道は無数の凶悪な魔物に囲まれているんだ。
やつらは匂いに敏感でね。君が一人で逃げでもしたら、きっとすぐに気付かれて襲われるだろう。
・・・自分でも、エゴだって思うよ。君には記憶がないんだもんね。だけど、許して。どうしても・・・君に一目会いたかったんだ。
そうだ、君の話を聞かせてよ。君は何を目指しているの?どんな仲間に出会ってきたの?
・・・そっか、君は仲間に恵まれているんだね。一緒に戦う仲間がいるなんて、きっと心強いだろうね。
・・・その音は、泣いているの?・・・ごめん、こっちからは君の顔が見えないんだ。
だけど、大事な人を泣かせるなんて・・・どんな男よりも最低だね。俺、そんな男になりたくないな。だから・・・
俺に、顔を見せて。その涙を拭かせて。
・・・ふふ、君ったらびっくりした顔も可愛いね。「振り向いても良いの?」だなんて。あはは、良いわけないでしょ。
そうだよ、たった今冥府の掟を俺が破った。だから、君を向こうに連れて行く話はこれでおしまい。
あのさ・・・本当のことを言うと、最初から連れて行くつもりなんて微塵もなかったんだ。・・・怖い思いをさせてごめんね。
ただ、君に一目合いたかった。君と話がしたかった。
俺のいない間に、君がどんなものを見て、どんな人と出会って、どんな風に生きていたのか・・・知ることができれば満足だった。
けれど、俺が記憶を取り戻したことに冥府が感付き始めていたんだ。当然監視の目も強くなっていた。
だからそれを逆手に取って、冥王を相手に芝居を打ったんだよ。・・・君の目まで欺くのは、心が痛かったけどね。
本当にごめんね、俺のワガママで。・・・辛かったよね。・・・冥府の門をくぐり抜けて君に会うためには、どうしてもこの方法しかなくて・・・
冥界は恐ろしいところだよ。「花嫁として新しい生を与える」って言うのも、綺麗事だ。本当は俺と同じ永い寿命を与えて、ずっと冥界に縛り続けるつもりなんだよ。
・・・そんな目に会うのは、俺だけで十分だ。君にはこんな暗い世界は似合わない。太陽の光を浴びて、いつも笑っていてほしいんだ。
・・・短い間だったけど、君と話せて幸せだった。・・・ありがとう。ごめんね・・・
”あなたって、いつもそうなんだから。”
?君、今何か言った?・・・そっか。ううん、何でもない。・・・何でもないよ。
ねえ、もし時空を超えて、円環を超えて、また俺が君に出会うことがあったなら・・・
その時はどうか、君と恋人になりたいな。普通の恋人がするみたいに、あてもなく街を歩いてみたり、なんでもない話をしたり、映画を見に行ったりしてさ。
きっと俺は、何度でも君を見つけて恋に落ちるよ。・・・馬鹿な生き物なんだ、男って。
・・・冥界の木々がざわついてきたね。俺は掟を破ったから・・・もうすぐ冥界の風が吹いて、君を現世にさらっていくだろう。
その前に、ひとつだけお願いを聞いてくれないか。
・・・俺に、笑いかけてほしいんだ。遠い昔に、あの人が俺にそうしたみたいに。
・・・ありがとう。やっぱり君は・・・いつまでも綺麗だね。
愛していたよ。さようなら。
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もたもた
52015年08月02日 08:38 ID:onzi2wjt男性から見るとガチホモだよね
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にゃー
42015年07月30日 00:39 ID:bt6viyea全文キター!!!
ありがとうございます!!!
台詞を見るたびにずっと「うぉおおお!」となっていたのでこちらの台詞集は非常にありがたいです!
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三月兎
32015年07月28日 23:14 ID:cbfehemw訂正、『冥界の』→『冥府の』でした。紛らわしくてすみません。
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三月兎
22015年07月28日 22:31 ID:cbfehemw冥界の方のロメオ、Lv.24~何処までかは分かりませんが、抜けています。
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野獣先輩
12015年07月28日 08:50 ID:cn66rbl9499 ……元気でやっているみたいだね。世界が隔てられた今、きっとこの声は君には届かないだろうけど……
500 ……愛してるよ。
以上二つのセリフがありました。