華麗なる怪盗ルヴォワール
6/15~6/28
華麗なる怪盗ルヴォワール
月が綺麗だね・・・名画『真珠の涙』をいただくのには絶好の日和だ。
怪盗ルヴォワール、今宵も最高のショーをお届けすることを約束しよう!
さてと・・・フフフ。そろそろ変装をしておかなくては。
お疲れ様です、警部!今日こそあの憎き怪盗ルヴォワールめを捕まえましょう!
あの・・・つかぬことをお伺いいたしますが、そちらの方はどなたですか?
ほう、騎士様ですが。急遽協力をお願いすることになったと?ふむふむ・・・。
あっ・・・いえ、なんでもありません。警備のフォーメーションを組み直さねばと思っただけであります!
フフフ、あの間抜けな警部・・・ついに他所から助っ人を借りだしたようだね。
騎士様・・・ねぇ。では、お手並み拝見といこうか?
あっ、騎士殿!今回の警備についてお話が・・・。
え?そんなに堅苦しい呼び方じゃなくてもいい?いや、しかし・・・。
○○○(プレイヤーの名前が入る)殿、ですか・・・素敵なお名前ですね。はい、承知いたしました。これからはそう呼ばせていただきます。
警部からは今回の件について、どの程度お話を聞いておりますか?
ああ、突然のことだったのでまだ何も聞いていなかったのですね。
では僭越ながら、私がご説明いたします!
怪盗ルヴォワールは、価値ある美術品やアンティークなど、美しいものを狙う怪盗です。
警察も手を焼く小悪党で、毎回鮮やかな手口で盗みを成功させているのです!
今回ルヴォワールが狙いを定めたのは、美しい涙を流す少女が描かれた絵画、『真珠の涙』であります。
『真珠の涙』が飾られている美術館には、すでに多くの警察官が配備され、厳戒態勢が敷かれております!
美術館のオーナーであり、絵画の持ち主でもあるミスター・ゴールド氏は、必ず絵画を守って欲しいと騒ぎ立て・・・ゴホン、訴えておりました。
しかしゴールド氏は、この騒ぎも宣伝になり、美術館に客が大勢入るのでは・・・と考えている様子でした。
彼は非常に強欲・・・ゴホ、ゴホン。商才にあふれたお方ですね!アハハ!
さて・・・そろそろ怪盗ルヴォワールの予告状に書かれていた時刻になります。
私たちも『真珠の涙』の展示室へ向かいましょう!
はぁはぁ・・・間に合いましたね。みんなピリピリして空気が張り詰めている・・・。
警部なんて・・・見てくださいよ、今にも血管がブチ切れそうな顔だ。
大時計の針があと少しでてっぺんにいきます!ルヴォワールめ・・・一体。どこから現れるんだ!?
おや?針がてっぺんを超えたのに、何も起きませんね・・・?
ルヴォワールのやつ、強固な警備を見て諦めたのでしょうか?
ちょっと周辺を見てきますね!もしかしたらルヴォワールが潜んでいるかもしれませんから・・・!
あれ?この絵画・・・なんだか絵の具が立体的じゃないというか、べたっとしているような?・・・もしかして!?
フフフ・・・今さら気づいても遅い!『真珠の涙』はすでに怪盗ルヴォワールの手の中さ!
ああ、必死で走って顔を真っ赤にしちゃって・・・可哀想に。だが捕まるわけにはいかないのでね。アデュー!
アハハ!警部、いつも以上に悔しそうな顔をしているね。今回は助っ人を連れてきたのにこのザマだからかな?
残念だが・・・このハングライダーに君たちは追いつけないよ!また次の美術品をいただくときに会おう!
・・・さて、追っ手もいないようだし、そろそろ隠しおいた車の元へ行こう。
フフ、道のりは長いぞ。今回はこれを届けるまでが仕事だ。改めて見ると、本当に美しい絵だね。
車の運転をこんなに長くするのは久しぶりだ。周りが田舎道に変わってきたな。空気も澄んでいる。
今度は休暇で訪れたいものだね。景色は綺麗だし、きっと食べ物も美味しいだろう。金色の小麦畑があたり一面に見える。
あ、あの家かな?フフ、驚かせないように変装していこう。こんな美丈夫が突然訪ねてきたら、心臓が止まりかねないからね。
あー・・・あ、あー・・・うん。老人の声に聞こえるな。こんにちは、お届け物です。
大きな荷物ですいませんね。あなたにお届け者ですよ、マダム。
驚いていますね。その絵はあたなの旦那様が生前にあなたを描いたものでしょう?
その証拠に・・・フフ。少女から大人の女性に成長したあなたも、この絵と同じく真珠のような涙を流しておられる。
この絵はあたの元にあるのがふさわしい。天国の旦那様もきっと喜ばれております。
もう悪い美術家などに買い叩かれることがないよう、大事にしてくださいね。
え?私ですか・・・?フフフ。名乗るような者ではありませんよ。
では、娘さんとこれからもお幸せに・・・。
さて・・・終わった終わった!今回の仕事は移動距離が長かった分、疲れたな。
だが、心地の良い疲れだ。フフ・・・次の仕事のことでも考えながら、ゆっくり帰ろうか。
高貴なる怪盗ルヴォワール
・・・ふむ、北の小国が自国の美術品を携えてこの国へやってくる・・・か。
ああ、おはよう助手くん。今日も依頼主の情報をまとめて書類にしていく作業をお願いするよ。
我がソワール探偵事務所もいよいよ軌道に乗ってきたかな?フフ。真面目な助手くんのおかげだね。
ん?ボクの元気がないように見えるって?気のせいじゃないかな?
今日のランチは大好きな生ハムとチーズのサンドイッチの予定だし、ご機嫌なはずだけど・・・?
あ、ああ・・・そのニュースね。北の方の小国が我が国と国交を結ぶために来るとか。
小さな国だから、王族まで来ちゃうらしいね。大事な国の美術品まで持ってきて・・・。
そうだ、コーヒー豆を買ってくるのを忘れていたから、ちょっと出てくるよ。
アハハ。大丈夫、大丈夫!コーヒー豆くらい買ってこれるから。君は書類整理の続きを頼むよ。
え?ボクとこの王族の姫君が似ているって?バカなことを言うもんじゃないよ。
こんなに綺麗な人とボクが・・・似ているわけ、ないだろう?
じゃあ、買い物に行ってきます。
はぁ・・・まさかこの国にやって来るだなんてね。さて、私もそろそろ行かなくては・・・。
今回の怪盗ルヴォワールからの予告状は・・・『初代王の冠をいただきに参ります』ですか。まさか国宝を狙うだなんて・・・。
わっ!?急にあたりが真っ暗に・・・!停電!?
姫様、ちょっとだけ失礼いたしますね。フフ、大丈夫。怖がらないで、私に身を任せてください。
あっ、灯りがついた・・・姫様!?大丈夫でしたか!今、誰かに話しかけられていませんでしたか?
・・・あれ、王冠がない!?しまった!
相変わらず無能な警察たちだ。フフ、せっかく騎士様まで呼んで大仰な警備をしていたみたいだけど・・・残念だったね。
おやおや、警部・・・そんなに悔しそうな顔をしないでくださいよ。失敗はいつものことじゃないですか。
待てー!ああ、姉様・・・どうしましたか?そんなに肩を震わせて・・・泣きそうな顔をなさって。
お兄様・・・。
お兄様?って、確か・・・随分前に国の内乱で行方不明になったと仰っていた?
ああ、すみません。なんでもないのです・・・今のわたくしの言葉は忘れてくださいまし。
大事な国宝、初代王の冠はいただいていくよ。アデュー!
・・・おはよう、助手くん。今日もいい朝だね。コーヒーを飲まないかい?フフ、了解。ではすぐに入れよう。
え、ニュース?ああ、見たよ。また例の怪盗が現れたらしいね。国宝を盗むだなんて、だいそれたことをする。
国宝の王冠が盗まれたのを知った国民たちが、怒って暴動を起こしたんだって。それで姫君は退位に追い込まれたとか・・・。
えっ、そのまま亡命したの?ふぅん・・・まだ若いお姫様だし、大変だろうな・・・。
アハハ、まだ言うのかい?ボクと姫君は似ていないって。ボクはくたびれた一介の私立探偵さ。
ああ、姫君の新しいニュースが出たのかい?
ふむ・・・ルポライターになるのか。今まで国に縛り付けられていた分、世界各国を飛び回りたいと。
いいことじゃないか。写真を見る限り利発そうな女性だし、きっといいルポライターになるだろう。
え?嬉しそうな顔をしている?そりゃあ・・・将来有望な若者の新たな門出だもの。
はい、コーヒーが入ったよ。ニュースを見るのはそろそろおしまいにしようか。今日も一日、お仕事がんばろうね。
・・・ふぅ。毎度のこととはいえ、わざわざジャングルの奥地までやって来るのは骨が折れるな。
しかし・・・あのオシャレな怪盗ルヴォワールの秘密の宝物庫が、こんな野性味溢れた木々の中にあるとは誰も思わないだろう。フフフ。
ここには私以外足を踏み入れたことはない。これまでも、これからもずっとそうだろう・・・。
いつ見ても壮観だな・・・呪いを込められたネックレスに・・・触れた者をみな呪い殺す剣。フフ、ゾクゾクするね。
さて、盗んだ王冠を収めるとしようか。きちんとケースも作っておいたんだよ。
我が宝物庫に大切に保存しておかなくてはね。二度とあの国で争いが起きないように・・・。
王座を得る権利があったとしても、幸せになれるとは限らない。権力なんて持たず自由に生きたほうがよっぽど幸せさ・・・。
独り言が多くていけないな。次の仕事のことでも考えようか。
・・・おや、ニュースだ。ほほう、とある北の小国の元王女が書いた旅行記が本として出版されることになったのか。
あっという間の大出世じゃないか。幸先がいいね。
薔薇を注文しようか。あの子の年齢の数だけ包んで・・・差出人は書かずにお祝いのカードをつけて。
きっともう会うことは二度とないだろうけれど、遠くから幸せを祈るくらいはいいだろう。
古びた王冠は悪人である怪盗ルヴォワールが盗んだ。自由の名のもとに、あの子はどこまでも広い世界を駆けていくだろうね。
私たち兄妹は・・・やはりよく似ているのかもしれない。フフ、なんてね。
怪盗ルヴォワールはこれからも己の信念を貫き通し生きていくよ・・・自由を手にしたあの子のようにね。
優雅なる怪盗ルヴォワール
アハハハ!今宵も怪盗ルヴォワールが予告通り、ターゲットの品をいただいていくよ!
警部さん、残念でした。もう少し注意をしておくべきだったね。では、アデュー!
フフ、警部のやつ・・・いつも以上に顔を真っ赤にして、カンカンに怒っていたね。
あんなに頭に血をのぼらせていたら、せっかく騎士様とやらに協力をお願いしても、私を捕まえるのは無理だよ。
さーて・・・今日も警察官に紛れて警部たちを観察しようかな・・・。
今回も惜しかったですね、警部!またルヴォワールのやつに一本取られてしまいました。
え?上から次捕まえられなかったらクビだと言われているんですか?た、大変じゃないですか!
ほら、騎士さんも励ましてくれてますよ!まだ一回チャンスがあるですし、がんばりましょうよ。
警部ならやれますって!次こそルヴォワールに一泡吹かせてやりましょう!
あっ、すみません!署から連絡が・・・少し席を外しますね。
ククク・・・警部のあの情けない顔!見ものだったね。
あの警部の人生最大の不幸は、怪盗ルヴォワール対策部の担当になってしまったことだね。
可哀想だけれど、私は手を抜くつもりはないよ。ご愁傷様、警部さん・・・。
警部、大変です!また怪盗ルヴォワールから予告状が届きました!
ああ、本当ですね!警部見てください!
『聖なるアンティークドールをいただきにまいります。怪盗ルヴォワール』これは確か、今日から展示が始まっているものです。
急いで警部を強化する手配をしましょう!大丈夫ですよ。きっと次こそはルヴォワールを逮捕できます!
フフフ・・・なーんてね。さぁて・・・最後の無駄なあがきをじっくりと見せてもらおうか。
いよいよ予告の時刻まであと少しですね、警部・・・。
そんなに心配そうな顔をしなくても、大丈夫ですよ!
今日はいつも以上に人員を増やしていますし、最新の罠も仕掛けてあります。ルヴォワール、怯えて出てこれないかもしれませんよ。
あとちょっと・・・時間だ!あぁっ!?正面からルヴォワールが・・・!
警部!行ってください!チャンスです・・・!
やった・・・!ルヴォワールを捕らえました!
ついにやりましたね、警部!おめでとうございます。ああ、泣かないでくださいよ。
ずっと捕まえられなかったルヴォワールが、最新の罠を使ったとはいえ・・・こんなにあっさり捕まるものかな・・・?
さん?どうかしましたか。考え込んだ顔をして・・・。
あ、いえ・・・なんでもありません。気のせいかな。現に、目の前に捕まっているルヴォワールがいるのだし・・・。
さぁ、護送車を呼んでありますから、早くルヴォワールめを運び出してしまいましょう!
手強いやつですから、油断をすれば一瞬のすきを突いて逃げてしまうかもしれませんよ。
手伝います!・・・ルヴォワール、捕まって落ち込んでいるのかな?ずっと俯いているけれど・・・。
みんな、手を貸してくれ!成人男性ひとり運ぶのは大変な作業だからね。はい。いちに、いちに!
なぜだろう・・・嫌な予感がする。あっ、ちょっと待ってください!このルヴォワールは偽物・・・人形です!
ということは・・・まさか!あぁっ、やっぱり!アンティークドールがなくなっています!
フフフ・・・よく気づいたね。もうちょっと時間稼ぎができるかと思っていたけれど・・・流石、騎士様は勘がいい。
でも、やはりちよっと遅かったね。私を捕まえようと思ったら、もっと最後の一瞬まで気を張っているべきだった。
そういうところがダメなのさ、警部さん。
今回私を逃したらクビだと言われているみたいだけど・・・私から警部のお偉いさんたちに手紙を出してあげようか?
警部みたいな暑苦しいくらいのおバカさんの相手をしていると、仕事に張り合いが出るというものさ。
盗みは楽しいけれど、それだけじゃダメさ。毎回バラエティに富んだ反応が欲しいからね。
その点、警部は花丸合格さ。私の仕掛けた罠に面白いくらいハマってくれる。
騎士様も、近くで見ていたんだからわかるだろう?警部は本当におバカさんで暑苦しいけど、どこか憎めないんだよね。
まぁ、だからといって・・・捕まってあげるわけにはいかないけどね。
ということで・・・今回もこの聖なるアンティークドールをいただいていくよ!
君たちには、その私特製ルヴォワール・ドールをプレゼントするよ!
よくできているだろう?私の美しい顔にそっくりだ。
だけど・・・残念なことにタイムリミットがあるんだよね。
アハハ、驚いた?煙幕とパーティーボムを仕込んでおいたんだ。軽い爆発だから怪我をすることもない。でもいい目くらましになる。
それでは、アデュー!いい夜を!また君たちに会えるのを楽しみにしているよ!
さて、次は何を狙おうか・・・怪盗ルヴォワールの活躍はまだまだ続いていくんだからね。