【白猫】フウカ・思い出
鳥好き斥候娘 フウカ・リー 軍の斥候を勤める少女。 鳥と仲良しで、抜群の俊足を誇る。 |
思い出1
はじめまして!あたし、フウカっていうの!よろしくね~!
<身軽な格好の少女が、元気よく手を振ってくる。>
よろしくお願いします、フウカさん。タウンでの暮らしはどう?
うん!すっごくいい所だよね!鳥さんもいっぱいでさ!
鳥さん、好きなんですか?
もちろん!あたし、軍で斥候やってるからさ!よく鳥さんたちとお話しするんだ~!
……へ?
鳥さんて高いトコ飛んでるから、いろんなコトを教えてくれるの!
あ、そろそろ鳥さんとランチなんだった!じゃあね~!
……あの子、今気になること言わなかった?
思い出2
あ、みんな!こんにちはっ!
<ぎゅんッ、と走ってきたフウカがあいさつする。>
こんんちは、足、すごく早いんですね。
そりゃあそうだよ~、なんてったって、あたし、軍の斥候だからね!
せっこう?
そ! ばびゅーんっと敵地に乗り込み、バレずに調査して情報を持ち帰る係り!
足の速さは軍いちばん!今回も、偉い軍師さんに命じられてこの島の秘密を探りに来たんだ!
って、アンタ……
じゃ、これからランチだから!あでゅー!
わあ、すごいスピード……
ツッコミすら追いつかないわ……
思い出3
……何やってんのよ、フウカ。
え? 見ての通りだよ?
<パンくずをバラまきながら歩くフウカが、きょとんと首をかしげる。>
実はあたし、よく帰り道を忘れるんだ~。だから、目印にパンくずを落としてるの。
ぐふふ~、頭いーでしょ!
パンくず、鳥さんが食べてるけど……
あれえー!?……ま、鳥さんが満腹になるならいっか。
よくないでしょ~!?アンタ、なんのためにそれバラまいてたのよ!
あれ? なんだけ?忘れちゃった~。
す、すごい鳥頭……
思い出4
ええと、おさいふ、おさいふ……
ちゃんとしまわないと、小銭、落とすわよ~?あ、ほら……
<ちゃり―ん、と音がした瞬間――
ぎゅばッ! とフウカが駆け込んでキャッチした。>
速ぁ―ッ!?
間ぁ―に合ったぁ―!はい、アイリス!落としちゃダメだよ~?
ありがとう、フウカさん。
お金は大事だからね―。うんうん。
あたしの家族なんて、超ビンボ―でさ―。危うくあたしも売られるとこだったよー、ぐふふ―。
え、それ笑い話なの!?
でも、あたしの足の速さに軍師さまが目をつけてくれて、それで軍で働くことになったんだ。
実はお給料いいからね~。実家に仕送り続けるためにも、がんばんなきゃ!
たくましすぎるわ、アンタ……
思い出5
うわぁ―ん!見つかんないよぉ―!
<フウカが、高速で行ったり来たりしている。>
すごい。フウカさんの残像だらけ……
フ、フウカ?
ううう……軍から届いた機密指令書なくしちゃったぁ―!
そ、それは……オーゴトねぇ……
ねえ、主人公!指令書見なかった? ねえねえ!
このままじゃクビにされちゃう―!仕送りできなくなっちゃうよぉー!
それどころじゃすまないっていうか最悪、処刑されるような気が……
わぁ―んっ、どうしよぉ―っ!
思い出6
え……? なに、これ?すっごい光……なんか、ぽかぽかするぅ……
<ルーンの光に導かれるように、筒をつかんだ鳥たちが舞い降りてくる。>
あ、鳥さん!え!?それ指令書!?
ランチに行った時、アタシが忘れてったって?ホント!?
そんなことだろうとは思ったわ……
うん……ありがとう、鳥さんたち!もう、ホントありがとぉ―!
主人公も、サンキュね!
鳥さんたち、ずっとあたしを探してて、あの光を見て来てくれたんだって!
あ、そっか、フウカさん、すごい速さで走り回ってたから……
鳥が追いつけないほどたったわけね……
よぉ―しっ、これで一件落着!みんな、ありがとね―!
よかったですね、フウカさん!
例え世界が滅んでも、アンタは生き残ってるような気がするわ~。
馳せる飛燕の疾風斥候