カクテル・思い出
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メインストーリー
思い出1
……肥沃な良い土ね。それにこの日照量。
空の上の島……そのポテンシャルは未知数。
この島ではどんなフルーツが育つのかしら。
イチゴとかならできるんじゃない?
イチゴの可愛さはまさに自然のくれた奇跡ね。
あ、この子フルーツにヘンなコダワリがあるんだった。
イチゴはね、アクセサリーフルーツ。なの。
アクセサリーなんですか?
たしかにアンタ、イチゴもつけてるわね。
私たちが食べているイチゴは、果実ではなくて、茎なのよ。
くき?
そう、イチゴの食べられるところは、花托と呼ばれるお花が咲くところの先端部。
じゃあイチゴの実って……
イチゴ本来の果実は表面の種のように見える部分。
あれこそがイチゴの実。
そうだったんだ。
だからイチゴはアクセサリー。『付属品』なのよ。
イチゴの純情なイメージは、付属品としての己への劣等感から生じたものかもね。
えーと、考えすぎじゃない?
フルーツイズストロング。フルーツイズビューティフル。
なにそのスローガン。
イチゴは純情可憐!
苗は株元のクラウンが隠れないように、浅植えをするのよっ!
誰に向かっていったのっ!?
思い出2
<カクテルが、地面を耕している。>
またフルーツ栽培?
そう。フルーツオブフルーツ、メロンをね……
メロンいいわねえ。
メロンにもまた、悲しい物語があるの。
あるのね。
野生のメロンの実はとてもちいさくてね。
立派なメロンとはかけ離れた姿なの。
それを多くの<フルーツメロン>たちが品種改良し、栽培方法を確立させ――
私たちの知るメロンとなったの。
始まったわ……
フルーツメロンってなに?
現在私たちが目にする多くのメロンは異なる品種をかけあわせた、いわゆる雑種。
異なった性質をもった種を交配させると、一代限りだけど、二つの種のすぐれた特性を兼ね備えた種が生まれる……
作物としてのメロンの多くは、こうして生み出されたハイブリッドなの。
キャトラ、わかる?
栽培の話をしているみたいだけど……
だがメロンがメロンたりえるのは一代限り……。
おいしいメロンの種を育てても、生まれるのはおいしくないメロン。
悲しい宿命よね。
種……植えたら?
フルーツイズストロングフルーツイズビューティフル。
メロンは海千山千!
種まきの際には、双葉が重ならぬよう一定の間隔をあけてッ!
だからそれ、誰に向けていってるワケ!?
思い出3
<カクテルは、掘り返した土地に、肥料を埋めている。
今度は何を植えるワケ?
レモンよ。しっかりした管理が欠かせないけど……
あのキュートさとフレッシュさは捨てがたいわ。
お料理にも使えますしね。
フルーツでありながら、甘みではなく酸っぱさで勝負するあの姿勢。
レモンは、我が道を行くフルーツなのよ。
レモンすっぱいわよね。でもレモンケーキは好き。
今度つくってみるね。
楽しみだわ。
主役にも名脇役にもなれるレモン……まさにフルーツ界のアクトレス。
フルーツイズストロングフルーツイズビューティフル。
レモンは明るい幼馴染!
花芽がつきにくいレモンは、枝を半円形仕立てにしてッ!
アンタってどうしてそんなにフルーツ好きなの?
……フルーツには、ロマンがあるじゃない?
ロマンなんですね。
美味しさとかじゃないのね。
フルーツのたどった歴史は、まさに『貪欲』の歴史……
フルーツをめぐって人は悩み、苦しみ、悟り、さらなる高みを目指す。
まさにロマン!
なるほどね。
何がなるほどなの?
ツッコムだけ無駄だっていうことがわかったの。
思い出4
フルーツイズストロンッ!フルーツイズビュリホー……
ちょっとアレンジくわえてきたわ。
キウイはギャップ萌え!
だから、なんでそうなる。
特別にキウイの枝と根を用意したわ。
どうぞって……キウイってあの緑色のフルーツでしょ。
それの枝がどうしたワケ?
さあ?
こんな枝や根が………………ねえカクテル、それ、ちょっとかじっていい?
どうぞ。
……ふーん、ふーん……むむむむ……ふおー!
キャトラがちょっと興奮してる!
こ、これって……アタシがメロメロになるアレっぽいカンジ!
それって、マタタビ……?
キウイはマタタビの仲間。当然の結果ねっ。
そ、そうなの!?フギャー!カジカジがやめられない!
茶色の毛につつまれた、素朴な外見のキウイ……
でもその断面は、フレッシュで刺激的っ……!
この二面性がキウイの魅力ね。
カクテルさんのフルーツへの想いって、個性的ですね。
……ふゥ。本家のマタタビほどじゃ無いわね……
……でも、なかなか気に入ったわ!
ちなみにこれがキウイの花。こっちがマタタビの花。
ほんとだ、そっくりですね。
マッタタビー!!
思い出5
マンゴーとは涅槃を導く聖なる木、まさに最強ッ……
最強ってねえ。いつどこでだれと戦ったのよ。
決勝戦でバナナとね。私の中での話だけど。
バナナもかなりの使い手なのね。
花切りにしたマンゴーの濃厚で神秘的なフォルムもニルヴァーナだけど。
高くそびえるマンゴーの木から垂れ下がるあのマンゴーの実の迫力は、まさに涅槃。
その美しさ、迫力たるや、まさにサンサーラよ。
熱いわね、あいかわらず。
だけど……。私はマンゴーを栽培したことがないの。
マンゴーを知らない私は、マンゴーに憧れるだけの小娘。
本来ならばマンゴーを語る資格なんてないわ。
だったら、やってみたら?
そう思ってマンゴーについて調べていたら、余計に怖くなってしまったの。
あるかもしれませんね。そういうこと……
もう果樹の仕立てやせんていのイメージは完璧よ……
この世界のルーンを使えば、日照量と気温の管理も問題ないわ。
でも、私にはまだ心の準備ができてなくて。
……ちらっ。
……カクテル?主人公がなんとかしてくれるかも。
ということは、主人公も実はフルーツメンなの?
主人公って、フルーツメンだっけ?
えーっと、そういうことじゃなくてね。
主人公さん、好きなフルーツは?デコつける?
思い出6 (友情覚醒)
おおっ!なんというトロピカルなサンシャインッ!
熱帯のフルーツには欠かせない日照量……!
何がおこるのかしら。
きっとカクテルさんの背中をおしてあげる出来事がおこるはず。
だといいんだけどね。
<ルーンの光は一か所にあつまり、その場に……
サクランボがあらわれた。
こ、これは……
どうなの?これ、アタリなの?
おいしそうなサクランボね。
サクランボか……ふふっ、懐かしいわね。
なにかあったんですか?
私が初めて挫折したフルーツよ。
サクランボって難しいの?
授粉というハードル、霜や低温によるダメージ、開花期の天候……
その難易度は果樹の中でも群を抜いているわ。
私も何度かチャレンジしたけど、実はならず……
栽培をあきらめかけいたけど、ある年にたった一つだけ、実が生ったの。
それ以来コツをつかんだ私はついにサクランボの栽培をものにできた……
そんな苦労があったのね。
初心に帰ってなんどもトライすれば、フルーツは答えてくれる。
ありがとう、主人公……私、やってみる。
なんかイイカンジにまとまったわね!
さっそくこの<熱帯のルーン>で飛行島を高温多湿状態にしてみるわ!
ちょっ、いつの間にそんなものを!
さあ、マンゴーの育成に適した環境になーれっ!
やめれー!!
フルーツイズベリィストロンッ!
フルーツイズベリービューティフルッ!!
せんていには、種類ごとに最適な樹形をイメージするのよっ!!
その他
相関図
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