山水庭園
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
1010
入手方法
ガチャ
梅山の七怪
物語
新年が訪れ、忙しかった一年は終わり、やっとゆっくり休める時が来た。雪が舞う中、春花は厚手の上着を羽織り、庭の中を行ったり来たりしていた。強がこの前、元宵節の灯会に連れて行くと言ってくれたのだ。しかし、どれだけ待っても強は来なかった。春花は戸惑った。強、まさか忘れてるんじゃ?カンカンになった彼女がいよいよ強を訪ねようとしたその時、バンッと門が開いた。強が息を切らせて駆け込んできて、春花の手を取ると、また走り出した。「春花、早くしないと入れなくなっちゃうよ!」花灯で飾られた賑やかな街の中に、人だかりができていた。巨大な提灯を見ているようだ。強は春花の手を握ったまま、人だかりの隙間にもぐり込んだ。強は、横の人の背と同じくらい高い築山を指さして言った。「どう?この築山の花灯、僕が作ったんだ!」巨大な築山を囲む清らかな水に、小さな作り物の舟が浮かび、軍旗と天幕が飾られている。まるで、美しい山水絵巻のようだった。春花は照らされた庭園を見て、目を瞠った。「提灯を築山の造形に入れたのね!素敵!」灯会には無数の提灯が飾られているが、この山水庭園が一番見ていて心地よかった。雪が提灯にしんしんと降り積もり、風が吹いて天幕の帳が開いた。青い葉も、白く色づいていた。「忽如として一夜春風来たりて、千樹萬樹梨花開く。」