【ストーリー】EPISODE 1 準備はよろしいですか?(辛味のふるさと)

| EPISODE ◆ 1 準備はよろしいですか? マスターシェフ |
登場人物
クロウリー、料理長、トレイ、カリム
テキスト全文
── 大食堂‐審査会場 ──
クロウリー:「険しくつらい食の道……その頂に辿り着く過程で降りかかる幾多の困難。」
クロウリー:「無慈悲で公正なる試練を経て貴方がたが手に入れるのは絶望か喜びか……」
クロウリー:「……はい! というわけで『マスターシェフ』に参加するみなさん、準備はよろしいですか?」
クロウリー:「シラバスを熟読したうえでの応募とは思いますが本プログラムをおさらいしておきましょう。」
クロウリー:「えー、コホン!」
クロウリー:「『マスターシェフ』は、食堂でのお手伝いを通して調理技術を学んでもらう授業です。」
クロウリー:「今は食堂で美味しい料理を食べているみなさんも寮を出たら自力で食事を用意しなければなりません。」
クロウリー:「外食ばかりでは食費が嵩みますし、好きな物ばかり食べては栄養バランスが偏ってしまう。」
クロウリー:「そんなことで心身を崩しては……」
クロウリー:「魔法士として大成するなど夢のまた夢ッ!」
クロウリー:「末長く、健やかで自立した生活を送るため栄養素や献立についての知識をつけましょう。」
クロウリー:「ナイトレイブンカレッジを進級、卒業するには必修科目だけでなく選択科目の単位も必要ですが……」
クロウリー:「マスターシェフの実食審査で良い結果を出せれば、選択科目の単位を1つ獲得できます。」
クロウリー:「審査員の胃袋をがっちり掴んで料理スキルと単位の両方をゲットしてください!」
クロウリー:「ちなみに審査員は、我が校の生徒や教師の中から審査当日にランダムで選ばれます。」
クロウリー:「なぜそんなシステムになったかって?それは……」
クロウリー:「事前に決定すると、審査員に不正な取引を持ちかけて単位を取得しようとする生徒が続出したからですよ!」
クロウリー:「まったく、どうしてそう悪知恵ばかり働くのか……」
クロウリー:「おっと、話が逸れました。」
クロウリー:「そうそう。マスターシェフには、このプログラムならではの嬉しい特典もあります。」
クロウリー:「授業の一環とは言え、食堂のお手伝いつまり”労働”をしてもらうわけですから……」
クロウリー:「みなさんには、アルバイト代が支給されます!」
クロウリー:「マスターシェフを通して、働くことの大切さも学んでいただこうというわけです。」
クロウリー:「いや~太っ腹でしょう? お礼なんていいんですよ。なにせ私、優しいので!」
クロウリー:「さあ、貴方がたを実際に指導してくれるシェフゴーストたちを紹介しましょう。」
料理長:「よろしく~!」
クロウリー:「彼らは生前五つ星レストランで腕を振るっていたプロフェッショナル。」
クロウリー:「彼らの指導を受ければ、貴方たちも必ずや成長できるでしょう!」
クロウリー:「慣れない作業に苦戦することもあるでしょうが、シェフたちの指示に従い頑張ってくださいね。」
クロウリー:「では最後に……」
クロウリー:「今回参加するみなさん!1人ずつ自己紹介と志望動機をお願いします。」
トレイ:「はい。3年E組、トレイ・クローバーです。」
トレイ:「志望動機は、寮生にお菓子作りをもっと上手く指導できるようになりたいと思ったからです。」
トレイ:「今回のレッスンをきっかけに、教わる側の気持ちを学べたらと思います。」
カリム:「次はオレだな。2年A組、出席番号1番!」
カリム:「カリム・アルアジームだ。」
カリム:「宴を開くとき、客人をもてなす料理をオレも作れるようになりたいと思って参加したぞ。」
カリム:「料理はほとんどやったことないけど、楽しくできたらと思ってる!」
料理長:「僕らの指導は甘くないぞ。しっかりついてきておくれ!」
カリム:「おー!」
トレイ:「よろしくお願いします。」
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