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【ストーリー】EPISODE 7-74 大群シージ!

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最終更新者: novira

EPISODE ◆ 7-74

大群シージ!
深淵の支配者

登場人物

シルバー、セベク、グリム、バウル、リリア、ヘンリク、鉄の者たち、夜明けの騎士


テキスト全文

── 茨の国-野ばら城 付近 ──


シルバー:「あれが! ヴァンルージュ殿がその強さに一目おくという……」

シルバー:「うっ!?」

セベク:「どうした、シルバー?」

シルバー:「わからない、急に、眠気、が……!」

グリム:「シルバー、オメー服の中がまた光ってるんだゾ!」

シルバー:「指輪が……光っている?」

セベク:「不思議な魔力を感じる。なんなんだ、その指輪は?」

シルバー:「わ……からない。親父殿は、「俺の両親が、赤子の俺に託したものだろう」とだけ……。」

???:「わっはっはっは!!籠城する妖精どもよ!」

???:「我が『銀の梟』の旗が見渡す限り揺れているのが見えているか?」

???:「貴様らはもはや、 孤立無援。」

???:「逃げ場はないぞ。」

バウル:「魔法で声を拡声しているのか? なんと騒々しい!」

グリム:「コレ、夜明けの騎士の声か?」

リリア:「いや、違う。喋ってるのはその隣にいる男だ。」

リリア:「樽みてぇにデカい体、脂ぎった下品な声……あいつは……」


── 茨の国-野ばら城 城下 ──


ヘンリク:「我こそは『銀の梟』が首領、」

ヘンリク:「ヘンリク・イシュトヴァーン!」

ヘンリク:「我々は幾度となく、茨の国に対して誠実に交渉を申し入れてきた。しかし……」

ヘンリク:「貴様らはそれを踏みにじった!」

ヘンリク:「なんという無礼、なんという傲慢!」

ヘンリク:「温厚な我々にも、我慢の限界というものがある。」

ヘンリク:「すでに語らう余地なし! ただ剣に身を委ねるのみ!」

ヘンリク:「見よ! 大地を埋め尽くす」

ヘンリク:「我らが同胞たちの姿を!貴様らに勝利の道はない!」

ヘンリク:「さあ、観念して奇跡の魔法石『プリンセス・グロウ』と野ばら城を明け渡すがいい!」

鉄の者たち:「うおおおお〜〜〜〜〜!」


なっ……!?


ヘンリク:「だが、我々も鬼ではない。貴様らと違ってな!」

ヘンリク:「ゆえに……貴様らにチャンスを与えてやろう。」

ヘンリク:「姫よ、我らが警備隊隊長、夜明けの騎士と一対一の」

ヘンリク:「『決闘』を行うのだ!」

ヘンリク:「貴様が名誉をかけて『決闘』にのぞみ、勝利を掴んだならば……我々は城の包囲を解くと誓おう。」

ヘンリク:「30分だけ考える時間をやる。よ〜く考えることだな!」

ヘンリク:「わーっはっはっは!」

夜明けの騎士:「…………………………。」

バウル:「夜明けの騎士と『決闘』だと……!?ばかな! そんなもの、罠に決まっている!」

リリア:「うだうだしてる時間はねぇ。野ばら城へ空間転移するぞ!」

ヘンリク:「さて、あの魔女はどう出るかな。」

ヘンリク:「まあ、籠城を選んでも、決闘を選んでも、俺たちの勝利は変わらない。」

ヘンリク:「ふふふ。」

ヘンリク:「ああ……忘れもしない、野ばら城を訪れたときに1度だけ見た『プリンセス・グロウ』のあの輝き!」

ヘンリク:「早くあの石をこの手に……。」

ヘンリク:「石だけじゃない。ドラゴンの卵も手に入れてやるぞ!」

ヘンリク:「世にも珍しいドラゴンを、騎獣としてこき使ってやるのだ。」

ヘンリク:「ふはははは!」

夜明けの騎士:「……………………。」

ヘンリク:「なんだ? なにか言いたげだな。」

夜明けの騎士:「ヘンリク様。やはり、このようなやり方は……。」

ヘンリク:「なんだと? どこの馬の骨ともしれん孤児(みなしご)を拾い、育ててやった俺の親父への恩を忘れたか!」

夜明けの騎士:「……お父上には感謝しています。もちろん、ご家族である奥様やヘンリク様、レイア様にも。」

夜明けの騎士:「しかし……。」

ヘンリク:「うるさい!」

ヘンリク:「剣技しか能がないお前を役立ててやろうというんだ。余計なことは考えず、俺に従っていろ!」

ヘンリク:「周辺諸国の者はみな、強大な力をもつドラゴンにいつ自分たちの街を焼かれるかと怯えて暮らしている。」

ヘンリク:「だからこそ『銀の梟』の呼び声に応え、これほどの大群が集まったのだ。」

ヘンリク:「それに、奇跡を起こすという魔法石『プリンセス・グロウ』が手に入れば……」

ヘンリク:「不治の病にふせる親父も良くなるかもしれないんだぞ。」

夜明けの騎士:「……!」

ヘンリク:「レイアは愛する父の回復を願い、毎日星に祈りを捧げている。」

ヘンリク:「知っているだろう?」

ヘンリク:「高慢な妖精どもは、額を床に擦り付けて頼み込んだとて、我らに手を差し伸べてくれはしない。」

ヘンリク:「ならば、こうするしかないだろうが!」

夜明けの騎士:「それは……っ。」

ヘンリク:「ふん。わざと手を抜くような真似はするなよ。必ず『決闘』に勝利するんだ。」

ヘンリク:「我々人間と、親父……そして、」

ヘンリク:「レイアの幸せを願うならな!」

夜明けの騎士:「……………………。」

夜明けの騎士:「……もう、引き返せないのか?」


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