シャーチーマー
キュイの資料
うどんを油で揚げ、蜂蜜やクリームをまぶしたお菓子。
満州族の伝統的なお菓子で、もとは清の関外三陵(清代皇帝の陵墓である福陵、昭陵、永陵)祭祀の供物の1つであったが、後に各地の八旗(満州人の社会/軍事組織で支配階層)駐屯軍の拡張とともに、全国に流行した。
常に改良され、今のシャーチーマーの作り方は非常に簡素化されている。卵と小麦粉で作ったうどんを油で揚げ、砂糖、蜂蜜、クリームで作ったシロップを絡め、乾いたら切り分けて完成。ナッツやドライフルーツを加えると、甘さ控えめになり、歯触りもよくなる。
このお菓子が流行したのは、甘くて美味しいうえに、安価だったからである。食べ物がひどく欠乏していた年代には、カロリーの高さも、多くの庶民を満足させる要素であった。伝統菓子の中では名実ともに優秀といえるだろう。