ザラのメモリー
プロフィール
ザラ | |||
---|---|---|---|
身長 | 157cm | 体重 | 49kg |
血液型 | AB型 | 誕生日 | 3月19日 |
ラメント | drowsiness (日 / EN) | ||
Song by | ヲタみん | ||
CV | 富田美憂 | ||
ガリアとアドリアの国境沿いの村出身。リーンたちとは幼馴染。父の後を追って軍人となるが、自分のもたらした情報のせいで出身地の村が破壊されてしまう。無口で淡々と職務を遂行するが、内面は優しく友人想い。 |
メモリ一
1話
父親のことで覚えているのは、
頭を撫でてくれた大きな手の感触――
それだけ。
軍人だった、と祖母から聞いている。
私が幼い頃に戦死したのだとも。
そう。
私が生まれた時にはもう、この国は戦争の只中にあった。
魔女が拓いたとされる、国境沿いの小さな村。
生まれてすぐ父方の祖母に預けられた私は、
そこで育った。
病弱だった母は父の死の知らせを聞いて倒れ、
ずっと首都の病院に。
私が会いに行けるのは、年に数回だけ。
それでも私が寂しさに潰されなかったのは、
あの子たちのおかげだ。
2話
私には、三人の幼馴染がいる。
お揃いのような桃色の髪の二人――
明るくて男の子みたいに活発なリーンと、大人しくて優しいプリシラ。
それから村の外から来た、少し年上のスクルド。
物知りなスクルドに、プリシラと一緒に勉強を教えてもらったり、
リーンとは毎日のように追いかけっこしたり。
四人で一緒に森の中を探検して、
スクルドのお姉さんたちに叱られたりもした。
たった数年の間だったけど……
まるで姉妹のように、私たちはいつでも一緒だった。
3話
スクルドが村を去って、数年が経った。
その間に母と祖母が相次いで死に、私にはもう二人の幼馴染だけ。
戦争は、まだ続いていた。
いつか、戦火がここまで伸びてきたとき……
二人を守るにはどうすればいい?
蘇るのは、大きな掌の感触だった。
――お父さん。
それで私は、士官学校の門を叩いた。
私には、それ以外に誰かを守れる方法なんて思いつかなかったから。
訓練を終えた私は、貴族直属の精鋭部隊に配属された。
どうやら、私はこの仕事に向いているらしい。
4話
その日、私は指揮官――部隊を率いる貴族の男に呼ばれ、司令部にいた。
「君の出身地に伝わる 伝承はないか?」
変な質問だと思ったが、私は軽い気持ちで答えてしまった。
「私の故郷は、 魔女が拓いたと 言われている」と。
私の村が部隊に攻撃されたのは、それから数日後だった。
そうだ、あの情報――
気づいたときには、すべてが遅かった。
村に駆けつけた私が見たのは、立ち上る煙と火柱、
積み上げられた死体、下卑た笑いの兵士たち――
私の姿を見て、彼らは武器を向けてくる。
今や、私がここの最後の生き残りなのだろう。
ああ……結局私は、
何も守れないのか……!
5話
怒りと悔恨。血が沸騰していく。
斬って、斬って、斬って、斬って、
全ての兵士を屠るまで私は刃を振り続けた。
最後に残った指揮官――あの貴族を始末する直前、私は問う。
なぜ私の故郷を襲ったんだ、と。
奴は――信仰する「魔女様」のためだ、と答えた。
私の事も消すつもりだった、とも。
その貴族は、魔女を狂信する結社の一員だった。
彼らは、かつて信仰する魔女を連れて逃げた者たちを未だに恨み、
その末裔が暮らす村を探していた。
――その村こそが、私の故郷だったのだ。
6話
死体の山にリーンたちの姿はなかった。
始末する前に尋問した指揮官――
あの貴族の男も、二人の姿は見ていないと言う。
私は、二人を――
いや、みんなを探すことにした。
村を守れなかったことを謝りたかったから。
それ以上に――
皆にもう一度、会いたかったから。
スクルド、リーン、プリシラ。
私には、もうあの子たちしかいないんだ。
私のことは、許してくれなくてもいい。
だから……
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
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