シャーロットのメモリー
プロフィール
シャーロット | |||
---|---|---|---|
身長 | 149cm | 体重 | 40kg |
血液型 | AB型 | 誕生日 | 2月5日 |
ラメント | Clockwise (日 / EN) | ||
Song by | 松田彩花 | ||
CV | 七瀬彩夏 | ||
語尾に「なのよん」がつく、「スマイル全開!」が口癖な、いつも笑顔の明るい少女。もう1人のアタシと称し、内面に別人格を作りだして、現実逃避と心の安定を保っている。本当は2つのキャラクターを演じ分けているだけで、もう1人の自分が存在しない事も理解している。 |
メモリ一
1話
アタシの中にはもう1人のアタシがいる。
そのことに気がついたのは生まれてすぐだった。
だけど、そのことを知っているのはアタシだけ。
この子にはアタシしかいない、アタシにもこの子しかいない。
この子は気に入らないことがあるとすぐ暴れだす。
あとお菓子が大好き。アタシと一緒。
だから暴れそうになったら、アタシはお菓子を食べる。
そうすれば、この子がアタシの中から出てくることはないから。
2話
この子は暴力的だけど、本当はすっごく優しいの。
アタシが傷つけられると、いつもかわりに怒ってくれる。
だけど、みんなはこの子が怖いみたいで……
この子が出てくると、いつも「魔女が出た」って悲鳴を上げて逃げてしまう。
人の気持ちに敏感で、
ちょっとした刺激で暴れだしてしまうこの子の心を守るために、
アタシは魔法をかけた。
笑顔の魔法……
幸せな人はいつもニコニコ笑顔。
アタシが笑っていれば、この子はきっと暴れない。
だからアタシは笑顔の魔法を……
笑顔の仮面を被ることにした。
3話
この子のことを他の人に知られてはいけない。
きっとパパやママみたく、
アタシのこと、「頭のおかしな子」っていうから。
そんなことしたら、またあの子が出てくる。
だからアタシはこの子のことも笑顔の仮面の中に隠した。
隠すのは得意。
本当のことはアタシだけが知っていればいい。
アタシにはこの子が、この子にはアタシが……
他は誰もいらない!
笑顔の仮面さえ被ってしまえば、本当のことは誰にも……
分からないんだから!
4話
魔女は嫌われ者だから、
この子はいつも教会の騎士に狙われていた。
だからアタシは、この子を笑顔の仮面の下に隠して、ずっと教会から守ってきた。
その日も、
いつも通り町で騎士に見つかったから、アタシは逃げ出した。
だけど騎士の人が、アタシのお菓子を……
この子の大好きなお菓子を踏みつぶしたの。
それはこの子にとって狩りの合図。
この子はアタシがつけた笑顔の仮面を破って、
外に飛び出した……
アタシと入れ替わるように。
5話
気づいた時、周囲は誰かが暴れまわったような跡が残っていた……
またやっちゃった。
アタシを見て怯えるみんなの視線から庇うように、
アタシは笑顔の仮面を被った。
「スマイル全開、幸せ満開。 笑顔は、幸せの魔法」
何度も呪文を唱えた。
そうすれば、
この子の心は、アタシの心は、少しだけ軽くなるから。
大丈夫、アタシにはこの子がいる。
この子にもアタシがいる。
アタシたちは、ひとりじゃない。魔女だけど、ひとりじゃない。
不幸になんてならない……
不幸なんかじゃない。
6話
また何かの拍子にこの子が暴れだしてしまった。
だけど、その日はいつもと違った。
杖を持ったお兄さんがアタシをよしよししてくれた。
ずっとひとりで辛かったねって。
ひとり? 何いっているの?アタシにはこの子が……
ああ、そうか。
この人には、分かっちゃったんだ。
この笑顔の仮面の下に潜むものが何なのか……
そして、それを知った上で彼はアタシに手を差し出した。
一緒に行こうって。
どうしようっか?
アタシはもう1人のアタシに尋ねた。
だけど答えはもう出ている。アタシが――出している。
もしこの人が裏切ったら。
また笑顔の仮面の中に隠しちゃえばいいだけ。
そうならないことを祈って、アタシはその手をとった。
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
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