【骸晶の魔女】オフィーリアのメモリー
ステータス、スキル | メモリー(一覧) | ラメント |
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プロフィール
【骸晶の魔女】オフィーリア | |||
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身長 | 169cm | 体重 | 58kg |
血液型 | O型 | 誕生日 | 4月23日 |
ラメント | Ⅴ. THE CRYSTAL | ||
Song by | 石川由依 | ||
CV | オフィーリア(石川由依) | ||
女王アムレートに仕える、ヴァイド王国の近衛騎士。誇り高く職務には忠実な反面、真面目で融通が利かない。幼馴染でもあるアムレートへの強い想いを教皇に利用され、【骸晶の魔女】に覚醒した。 |
メモリ一
1話
その日。
玉座の間で、私たちはお互いを殺す約束をした。
断罪の剣と誓願の剣。
国王を斬ることすら許された刃と、
忠誠と誇りの証たる騎士の剣。
どちらかが道を踏み外した時、その歩みを絶つための力。
私にとって、それはアムレート様との絶対の絆だった。
守るべき者と守られるべき者が交わした、
果たされてはいけない約束。
遂げられることを望む時など、
決して来ないと思っていた――
2話
初めてお会いしたのは、まだアムレート様が生まれて間もない頃だった。
あの小さな手に指を握られた時……幼い私は誓ったのだ。
この方を、絶対に守り抜くと。
だが、王位を巡る争いはアムレート様の身体よりも心を切り苛んだ。
襲い来る、王の座に魅入られた肉親たち。
民を守るため、あの方は断罪の剣を振るうしかなかった。
いつしかその瞳に宿ったのは、悲しみすら通り越した鋭く孤独な光。
それが、王となる者の背負うべき業と運命だというのなら……
私には、寄り添うことはできないのでしょうか。
3話
――私を殺してください。
即位の夜、二人きりの玉座の間。
アムレート様は、断罪の剣と共に私に告げた。
きっとこれから先、私は先王や一族たちのように道を踏み外すでしょう。
そうなった時……この剣で私を殺してください、と。
貴方が道を違えるというのなら、私も最期まで付き合います。
そう言えたなら、どれほど楽だっただろう。
貴方を殺す約束なんてしたくはない。
だけど、他ならぬ貴方がそれを望むのなら――
「代わりに私の命も、アムレート様が握ってください」
気づけば、涙が溢れていた。
貴方と繋がれたら、隣にいられたら、
私は貴方の剣を受け取り――そして、私の剣を差し出したのです。
それがたとえ、互いを殺すことという呪いの鎖になるのだとしても。
どんな運命でも耐えられると思ったから、
4話
呪いの獣の群れが城を襲ったのは、突然だった。
殿を務めた騎士隊は私を残して全滅、
殺到する獣たちは城を越えていく。
あの向こうには、アムレート様が……!
止めなければ……そのために私は、ここに残ったんじゃないか!
傷ついた身体を、私は必死で叱咤する。
だが、動かなかった。足も、指すらも。
流れ続ける血は、きっと助からない量だろう。
嫌だ……アムレート様。
貴方を守れないまま、こんなところで死ぬなんて……!
その時だった。あの声が――
教皇の言葉が、どこからか聞こえてきたのは。
全てを倒す力を与えよう――と。
5話
甘やかにすら聞こえる響きは死の間際の幻聴か、
それとも悪魔の誘いか。
どちらだとしても構わない。
私は、力を振り絞って応えていた。
アムレート様のためなら、私はどうなったっていい!
命を捨てろと言うなら迷いなく投げ捨てよう!
そうだ……誰にも……アムレート様を、私の光を……
奪わせるものか!
刹那、禍々しく赤い輝きが私を包み込む。
抑えきれないほどの力、全てが塗りつぶされていく――
意識すらも。
どうか、ご無事で……
アムレート、様……
6話
私が望んだ力は、その代償として王国の大地に取り返しのつかない爪痕を残した。
跡形もなくなった城、玉座の間があった場所で、私は剣の切っ先をそっと喉に当て――
我に返った。
自ら死んで楽になるなんて、そんなこと許されるわけがない。
死ねないのなら、正気を失えばいい。
どこからか、アムレート様によく似た声で骸晶が囁いてくる。
私と一緒にいよう?ずっと……ずーっと……
あぁ……やめて……その声で囁かないで……!
私は……私でいなくては……
アムレート様が、アムレート様が私を見つけてくれるまで……
私を、罰してくださるまで……!
お願いです、アムレート様……早く……どうか私を――
殺してください。
7話
アムレート様を探して彷徨った末にたどり着いたのは、赤黒い骸晶が咲き誇る祭壇だった。
私は夢現の中、焦がれるようにあの人を待つ。
大丈夫。きっと、きっとあの人は来てくれる。
その一心で、千切れそうな自我を繋ぎ止めて。
アムレート様。貴方の隣にいることだけが……私の夢でした。
いつかは剣の運命に従うしかないとしても――それでも。
ああ………もっと素直に、貴方と色々話しておけばよかった。
今更になって、言いたかったことがたくさん浮かんでくる。
貴方と飲む紅茶が何よりも好きだったこと。
本を読む横顔にこっそり見惚れていたこと。
小さな頃から、ずっと貴方を大事に思っていたこと――
ぼやけていく意識の中で、その思いはただ「会いたい」という感情として溶け残る。
その時だった。
骸晶が割れ、聞こえてきた足音――振り返らないでも、誰か分かった。
あぁ……やっぱり来てくれた……
私の、大切な人。
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