【弔花の魔女】ナターシャのメモリー
プロフィール
【弔花の魔女】ナターシャ | |||
---|---|---|---|
身長 | 138cm | 体重 | 32kg |
血液型 | A型 | 誕生日 | 6月8日 |
ラメント | X. THE FLOWER (日 / EN) | ||
Song by | ナターシャ(小倉唯) | ||
CV | 小倉唯 | ||
かつて領主の館で庭師をしていた夫婦の娘。性格は臆病で人見知り。知らない人を見ると怯えて逃 げ出すほどだが、 一度心を開くと今度はいつまで もそばにいて離れようとしなくなる。 |
メモリ一
1話
魔女だった私には友達もいなかった。
お父さんとお母さんと、たくさんのお花たち。
それだけしかなかったけど、 それだけで幸せだった。
ある日お母さんが少し怖い声で 「遠くのお花畑から
お花を摘んできて」と言った。
お客さんが来るから、と。
あんなに怖い顔は初めてだったから、少し不安に思
いながらも、言われた通りお花畑に向かって行った。
たくさんのお花があれば、きっと喜んでくれるよね。
そう信じながら。
2話
大きなお花。 キレイなお花。 他にもたくさんの色と
りどりのお花たち。
腕いっぱいに抱えて帰ってきた私が見たものは、動
かなくなったお父さんとお母さんだった。
・・・・・・ねえ、どうしたの?
床で寝るなんて行儀が悪いよ。 ちゃんとお部屋に戻らないと。
今日は一緒にパイを焼く約束だよね。
練習したから上手になったんだよ。
まだお母さんみたいに美味しくは作れないけど、頑
張るから、また食べてほしいの。
ナターシャは料理が下手だなって、また笑ってほしいの・・・・・・。
ねえ、どうして返事をしてくれないの。
どうして・・・・・・。 どうしてなの・・・・・・。
3話
二人のお墓を作らないと。
さめざめとした月が照らす中で、泣きながら穴を掘った。
動かない二人を穴の中に横たえた時、 私の中で何かが壊れた。
お父さんとお母さんと、 たくさんのお花たち。
たったそれだけの、 ささやかな幸せ。
ずっと続くと思っていたのに。
全部なくなっちゃった。
4話
世界をお花でいっぱいにしたい。
綺麗なお花がたくさん咲けば、みんな仲良くなれるよね。
魔女も魔女じゃない人も、みんな幸せになれるよね。
だから世界をお花で埋め尽くそう。
夢を見る私に誰かが話しかける。
「ナターシャ起きる時間だよ」
お父さん?
「相変わらずお寝坊さんね」
お母さんもいるの?
「私たちはもう行くけど」
「これからはちゃんと一人で起きるのよ」
駄目だよ。
二人がいないと、私、 何もできないよ。
「大丈夫」
「ナターシャはもう一人じゃないから」
二人の姿が消えていく。
待って!私を独りにしないで!
慌てて目を開けると、誰かが私に手を伸ばしてい た。
「領主、 さま・・・?」
5話
領主様の国はとても優しい。
私以外にもたくさんの魔女がいた。
いい人ばかりで家族が増えたみたいだった。
でも、部屋に戻ると私は一人で泣いていた。
たくさんの家族が増えても、私の家族はもういない。
おかえりと言ってくれる人たちは、もういない・・・・・・。
あふれる涙を必死にこらえる。
強くならなくちゃ。
一人でも大丈夫だよって、 二人に伝えるために。
お父さんとお母さんは、もういないんだから・・・・・・。
6話
館に帰るのは少し寂しい。
皆のことは好きだけど、ここは私の家じゃない。
一言でいいから、二人の言葉が聞きたかった。
昔のように、扉を開けたら、 お父さんとお母さんが・・・・・・。
帰ってきた私に、ちょうどそこにいた領主様が声をかけてくれた。
それは昔は毎日聞いていた言葉。
もう一度聞きたいと、 ずっと願っていた言葉。
「おかえり、ナターシャ」
その瞬間。 たくさんの思い出があふれて、 涙が止ま
らなくなった。
慌てる領主様に、あの日からずっと言えなかった言
葉を、私はようやく口にした。
「ただいま。 領主様っ」
7話
お父さん、お母さん。
私、友達ができたんだよ。
みんなとってもいい人で、今日はお花屋さんに連れ
て行ってもらうの。
それとね。
実は、 好きな人も、できたんだ。
そ、それが誰かは、まだ内緒だけど・・・・・・つ。
でも、とってもいい人で、二人みたいに優しくて・・・・・・。
その人は皆からも人気だから、私が独り占めなんてできないけど。
いつか二人みたいになれるかな。 なれたら、 いいな。
あ、みんなが来たみたい。
続きは帰ってから話すね。
それじゃあ、行ってきます!!
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
メメントモリ攻略Wikiのトップページへ