イベント【寒霜の旅路】 雲外の手紙
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| （空はすでに暗く、北斗山は険しい土地だが、からくりのお陰で、やってくるのにさほど時間はかからなかった） | |
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| 隠密 | |
| 当主、我々が相手を見失った地点はここです。 | |
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| 冥水苑 | |
| この近くは調べたの？ | |
| 隠密 | |
| 先方は行き止まり、崖で血痕を見つけただけですが、雪の積もり具合からして、数時間前のものでしょう。 | |
| 冥水苑 | |
| 見に行ってみましょう。 | |
| （崖の血痕は故意に上手く隠された痕跡があった。だが周辺に激しく争った様子はない） | |
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| 冥水苑 | |
| 行方不明になった隠密は？ | |
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| 隠密 | |
| 人数を数えましたが、皆います。 | |
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| 策士 | |
| おかしい、今日は祝日、我々の隠密が湛家隠密と衝突したのではないとすれば、夜に北斗山に登るなど一体誰が？ | |
| （血痕は点々と続き、冥水苑はそれを辿って調べていくと、上へと続く隠された小道を発見した） | |
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| 冥水苑 | |
| 第一、第二、第三部隊は私について追跡を続け、残りの隊は付近を探して。何か見つければ、すぐに報告するように。 | |
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| （血痕を辿り北斗山の頂上へやってきた。すでにノーザンと雲上の国境である。満月が空に掛かり、雲上の山水とノーザンの雪原を照らしている） （冥水苑は深目の鏡を取り出し、山の向こう側を眺めた。北斗山の麓には、浅い轍がいくつか彼方へと向かっている） | |
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| 策士 | |
| 湛家がノーザンに密貿易の貨物を運んでいるのは確かでしょう。だが我々は怪しい洞窟や基地を発見できなかった……もっと調べる必要がありますな。 | |
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| 冥水苑 | |
| いいえ、北斗山地は険しく、切り拓いて施設を建てるには費用がかかりすぎるわ。湛家の基地……ノーザン国内にある可能性が高いわね。 | |
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| 左玉軒 | |
| ですが、湛家が貿易区の設立を推し進めたのは北境にしかない作物の密貿易のためだとか。収穫後すぐに加工するには、工場が遠いのは不便では？ | |
| 冥水苑 | |
| 作物の密貿易だけなら、北境で失踪事件が起きるわけがないわ。つまり、作物の密貿易も彼らの隠れ蓑ね。 | |
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| 策士 | |
| 密貿易とは重罪ですぞ、湛家はそれをも隠れ蓑にするとは、何を隠しているのでしょうな。 | |
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| 左玉軒 | |
| 今日こそ探り当ててやりましょう。 | |
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| 策士 | |
| いけません！許可なく兵を率いて国境を越えれば、密貿易よりよほど重罪、軽はずみなことはなさいますな。 | |
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| 左玉軒 | |
| 湛家の陰謀を暴ければ、皇帝は自ずと正しい裁きをくださり、北境も再び当主のものになるでしょう。 | |
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| 策士 | |
| もし暴けなければ？両国の外交における大事件となり、先祖の功績をもってしても冥家の生き残りは危うい、これはいけません。 | |
| （そう言う間に、また青い鳥が一羽、夜の中から飛んできた。冥水苑は鳥の体から紙切れを取り外して読んだ） | |
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| 冥水苑 | |
| ノーザンで反乱が起きて、ウィドフォール将軍が黒水城へ向かったわ。ならば、テュール連合軍基地の守りはきっと手薄になっているでしょうね。 | |
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| 策士 | |
| あまりのタイミング、湛家家長の罠でしょう。 | |
| 左玉軒 | |
| 湛家家長がなぜノーザンの兵乱を画策できるのですか？これは追跡調査の絶好の機会と見受けます。 | |
| （冥水苑は風の中に立っていた。からくりの鳥の羽が鳴る。まるで時を刻む水時計が、冥水苑に最後の決断を急かしているように） | |
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