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【速報】ミラクルニキ攻略アンテナ

トータルコーデ《ストーリートータルコーデ》13

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最終更新者:LAY

目次 (トータルコーデ《ストーリートータルコーデ》13)

過ぎ去る夢

完成報酬コーデギフトBOX
(夢の出口、覚めない夢、明けの夢蝶、偽りの草花、流転の詩、過ぎ去る幻(背景)、40ダイヤ)

ページ名カテゴリ部位入手方法
紫の香りヘアスタイル-イベント【螺旋の間】
水晶の晩餐ドレス-イベント【螺旋の間】
揺らめくステップシューズ-イベント【螺旋の間】
優しい抱擁アクセサリー前景イベント【螺旋の間】
化粧の魔法アクセサリー吊りイベント【螺旋の間】
水飛沫の宝石アクセサリーイベント【螺旋の間】
愚かな夢アクセサリーイベント【螺旋の間】
舞蝶と花々アクセサリーイベント【螺旋の間】
煙の如き過去アクセサリー手袋イベント【螺旋の間】
薔薇の栄光アクセサリー右腕イベント【螺旋の間】
軽やかなダンスアクセサリー羽根イベント【螺旋の間】
散りゆく歳月アクセサリー後景イベント【螺旋の間】
時間の凋落アクセサリーイベント【螺旋の間】
無垢な寝顔メイク-イベント【螺旋の間】
シリーズ
ページ名カテゴリ部位入手方法
夢の出口ヘアスタイル-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢」
覚めない夢ドレス-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢」
明けの夢蝶アクセサリー前景セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢」
偽りの草花アクセサリーセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢」
流転の詩アクセサリーセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》過ぎ去る夢」
完成図
シリーズ1シリーズ2
プロローグ

華やかな水晶の灯りには白銀で彫られた薔薇が装飾されている。楠木のテーブルはドワーフたちの平和と友好の贈物だ。伯爵夫人の手紙には、アイリ女王に対する人々の賞賛が書かれていた。薔薇の宮殿の外では、白い鳩が雲の向こう側へと飛んでいく。まるでカルファの未来のようだった。


薔薇の芳しい香りが蜂や蝶を引きつける庭園で、侍女はアイリにベルベットのブランケットをかけた。女王は美しい夢に浸っているところだった。


父親の死後、アイリは王権を手に入れる為に、あまりに多くのものを犠牲にした。そして20歳になったその年、彼女は念願の神聖な王錫を手に入れたのだ。しかし、女王になったからといって「崇高無比」な権力を手に入れたわけではない。腹黒い貴族たち、虎視眈々と領土を狙う他国、玉石混交の議員の提言……ますます多くの束縛と反感が国内外から一挙に押し寄せ、若い女王は自分の周りに少しずつ網を張り巡らしていくしかなかった。


アイリが組織したアイアンローズは各地から強力な衣装やデザイン図を集め、カルファの強力な治安機関となった。国内では誰も薔薇の徽章に逆らうことはできず、他の国々はこの「鉄血の女王」を恐れたのだった。


アイリは、全てが自分の想定した方向へと進んでいることに満足していた。命令に背くものはおらず、議会の提言もますます「適切」なものになった。人々も徐々にこのような状態に慣れていった。些細な犠牲があるにしても、全てはカルファをより繁栄させるためなのだ。たとえ自らに犠牲を強いられたとしても、王国が漸進する道の一部になれるだけで誇らしかった。皆が偉大なる女王を賞賛し、カルファの未来は明るいものと思われた。


豪奢な生地で鮮血と白骨は覆い隠され、貧しい者の声には誰も耳を傾けない。正直な議員は排斥、弾圧され、薔薇の宮殿から出される真紅の書状が全てを決めた。国の対外的な往来も徐々に減少し、外の世界を知ることの無い国民からは、不平不満も自然と減っていった。


煌びやかな網は国民を惑わすためのものだったが、最後にはアイリ自身をも惑わした。彼女は高い壁に囲まれた王城の向こう側、外の世界で起こる日進月歩の変化を見ることができなかった。人々が繰り返し謳うものこそが世界の現実だった。


ただ一人、純粋な探求心を失わなかった者がいた。女王の最愛の妹だ。彼女はアイリに最後まで訴えていた。


「以前のあなたはこうじゃなかった!私たち誓ったでしょう?カルファをもっと強くするって」

「今のカルファは確かにとても強くなった」

「でも、あの時私たちが願った強さとは、カルファの民がより良い生活を送れるようにすることだったはずよ」


アイリにはエリスが何を心配しているのか分からなかった。子供の時からそうだ。エリスが気にするのはいつも重要ではない、些末なことばかり。そのような小さなことは絶対的な権力の前では取るに足らないものなのだ。父親の死から9日間戦争まで、エリスは経験したあらゆることから、ある原則を見出していた。権力は全てを支配する最も手っ取り早い手段だなのだ。


美しい夢の奥深く、忘れられた存在は外の一切を見ることがない。彼女の歳月は何年も前に止まったままだ。その時のアイリはエリスと手を繋ぎ、孤児院を見舞い、クルゴ村を視察し、民の生活や苦労を体験し、聖なる塔の高層階で一枚、また一枚と改革案を書いていた。大きな本棚に囲まれた部屋で、厭うことなく書物を調べ、可能な方法を全て書き出していた。その時のアイリは、自分が父親の手を握りながら誓った言葉を覚えていた。カルファの国から涙と不公平をなくす、と。


いつの日か女王は夢から覚め、長い月日の間に起こった全てを、身の程知らずの自分を、満身創痍のカルファ王国を目の当たりにするかもしれない。その時、彼女はどれほど悔やみ、苦しむのだろうか?


シーッ、お静かに……軍馬が傷を負っても前進することができるように、崩れそうな廃屋も日々の風雨に耐えているように。少なくとも今はまだ、彼女は夢から覚めないだろう。夜はまだまだ、長いのだ。

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山河の終局

完成報酬コーデギフトBOX
(流星の雪崩、碁盤上の天下、天下の災い、思考の断裂、業火の乱世(背景)、40ダイヤ)

ページ名カテゴリ部位入手方法
一刀両断ヘアスタイル-イベント【螺旋の間】
袖手し龍倒すドレス-イベント【螺旋の間】
嵐の起こりコート-イベント【螺旋の間】
奥深い布石シューズ-イベント【螺旋の間】
縦横の世界アクセサリー前景イベント【螺旋の間】
地に沈む太陽アクセサリーイベント【螺旋の間】
災いの業火アクセサリーイベント【螺旋の間】
運命の連鎖アクセサリーイベント【螺旋の間】
炎喰鳥アクセサリーイベント【螺旋の間】
後悔ない一手アクセサリー右手イベント【螺旋の間】
万物の再生アクセサリー右腕イベント【螺旋の間】
運命の断章アクセサリー左腕イベント【螺旋の間】
乱世の国主メイク-イベント【螺旋の間】
シリーズ
ページ名カテゴリ部位入手方法
流星の雪崩ヘアスタイル-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》山河の終局」
碁盤上の天下ドレス-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》山河の終局」
天下の災いアクセサリーセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》山河の終局」
思考の断裂アクセサリーセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》山河の終局」
完成図
シリーズ1シリーズ2
プロローグ

馬車が無人の荒野を突き進む。遠方の景色は見渡す限りの荒野で、地面を覆っていた緑は徐々に少なくなっていく。車内は温かく、南国の香料が薫っている。ゆったりと座る祝右弦の手のひらから時折、眩しい輝きが放たれる。それは半分に割れた断面が綺麗に整えられた、古風な玉飾りだった。


「父上、父上!」

まだおぼつかない歩き方をする幼児がよちよちと入り口に駆け寄ってきた。真紅の衣に身を包んだ貴族の青年が慌てて腰をかがめ、彼を抱きかかえる。

「よしよし、書斎で待つように言わなかったか?」


当時、南境の主はまだ壮健だった。その子供は非常に利口で、興味を抱いた物は須らく手に取り観察し、難しい説明を加え、そしてその内容はとても筋が通っていたものだった。父親は笑いながら言ったことがある。

「我が家の息子は神童だな」

その言葉は、彼に対する溺愛と賞賛に満ちていた。


その日、父親は彼を膝に抱きながら、大切そうにこの半分の玉飾りを取り出し、幼い手のひらに置いた。息子は暫くそれを観察していたが、あまり興味をひかなかったようだ。

「色も材質もごく普通の玉ですね。やや年代物ですが、半分に割れてしまっています。父上、我が家には珍しい宝が山のようにあります。この半分の玉飾りにはどのような珍しさがあるのでしょうか?」

父親は笑いながら、小さな声で言った。

「これは三百年前、ご先祖様と太祖皇帝が共に遠征で戦った証拠の品なのだ。飾りの半分は天下の半分を意味している。息子よ、覚えておくのだ。雲上の繁栄は天子様の一族だけによる繁栄ではないのだ。帝国の発展は祝家の血と汗の功績あってこそなのだ。今、南境は不穏な情勢が続いているが、お前も常に励み、将来は天子様を支え、雲上の平和を守るのだぞ」

幼い子供はきょとんとしながら頷いた。父親はまた軽く笑うと、玉飾りを仕舞い、教えを心に刻みつけるように言った。


父親の教えは机上の空論ではなかった。その時、南境にある十三の街はまだ雲上に服従しておらず、国境への侵入を繰り返していた。父親は甲冑に身を包み、自ら兵を率いて戦場に立った。彼が育て上げた軍隊は向かうところ敵なしで、僅か数年の間に、南境の街は悉く軍門に下った。しかも彼らは心から降服を喜んでいたという。こうして、紛争はなくなった。

それはまさに夢のように平和な時間だった。


祝羽弦は視線を窓へと向けた。窓の外はいつの間にか大雪で、舞い上がった雪が視界を遮り、遠くの景色が朧気になっていた。


その日も雪が降っていた。

数年に及ぶ遠征の苦労から、父親の髪は白く染まっていたが、気力は相変わらず充実していた。羽毛の衣を身に纏い、その隣の母親も身だしなみを整えており、二人で出掛けるようだった。

「年越しまでには帰って来れるはずだ。羽弦、遊び惚けて学業を怠るでないぞ」

右弦は口では従っていたが、心の中では、この機会にゆっくり羽を伸ばそうと思っていた。

この別れが永遠の別れになると、誰が思っただろうか。


その半分の玉飾りは、訃報を伝える手紙とともに彼に届けられた。その後は大混乱だ。父の跡を継ぎ当主となったが、国は内も外も問題を抱え、かつて服従させた十三の街にも不穏な動きがみられた。加えて、南境の貴族たちは祝家の実権を虎視眈々と狙っていた。

彼はいつも真夜中になると目を覚まし、その古い玉飾りを見つめた。そこには消し去ることのできない忠誠心がこびりついているような気がした。

両親の死因は不明だったが、時勢は否応なしに若者を巻き込んでいく。若い祝王が初めて羽ばたいた頃、南境の朱雀が首をもたげて澄んだ鳴き声をあげた。


彼は水面下で手筈を整え、慎重に慎重を重ね、長い年月をかけて策略をめぐらし、最終的に驚くべき答えを手に入れた。

もし、人生をかけて忠誠を尽くした先王が、南境の繁栄のために恐ろしい考えを持ち、犠牲を厭わないと決めたことを父親が知ったら、どう思うだろうか。いや、天子の考えはある種、表面的なものにすぎないのかもしれない。両親を殺めた本当の犯人は、この腐敗が進み、日に日に衰退していく王朝だったのではないだろうか。


玉飾りからは沁み込むような冷たさを感じる。

使用人が馬車を停め、主人の為に扉を開く。寒風が温かい車内へと吹き込む。彼の心はこれまでにないほど落ち着き、澄みきっていた。彼は玉飾りを袖の中に入れ、ゆっくりと馬車から下りた。礼儀正しい使用人が彼に上着を羽織らせ、吹雪から身を守るための笠を被らせた。

「旦那様、風も雪も強いですよ。足下にお気をつけてください」

祝羽弦はゆっくりと笑いながら言った。

「ノーザンの景色は南境と違い、迫力があるな」

彼は大股で前方の軍営に向かい進んで行く。門番の兵士たちの軍服は皺ひとつなく正された、テュール連合軍のものだった。

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闇夜の宴

完成報酬コーデギフトBOX
(悪夢の声、幻の邪念、夢現の日々、40ダイヤ)

ページ名カテゴリ部位入手方法
静寂の音ヘアスタイル-イベント【螺旋の間】
仮面の舞ドレス-イベント【螺旋の間】
闇夜のネオンコート-イベント【螺旋の間】
致命的な危険シューズ-イベント【螺旋の間】
優しい妄言アクセサリーイベント【螺旋の間】
禁忌のキスアクセサリー右手イベント【螺旋の間】
誘惑の実アクセサリー左手イベント【螺旋の間】
自己分析アクセサリー刺青イベント【螺旋の間】
白夜の茨アクセサリーイベント【螺旋の間】
真夜中の誘いメイク-イベント【螺旋の間】
シリーズ
ページ名カテゴリ部位入手方法
悪夢の声ドレス-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》闇夜の宴」
幻の邪念アクセサリーセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》闇夜の宴」
夢現の日々アクセサリー後景セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》闇夜の宴」
完成図
シリーズ1シリーズ2
プロローグ

男の子が荒れ果てた山道を必死に走っていた。どこに向かっているかもわからないが、ただ立ち止まってはいけないことはわかる。背後には黒い霧が立ち込めていた。山道で転んだが涙を拭い、懸命に両足を動かし前に向かって走った。黒い霧の中から傷だらけのたくましい腕が伸びて来る。その手がちょっと押しただけで、彼は山道から、薄暗く汚れた倉庫へと押しこまれてしまった。

次に目の前に現れたのは、黒い銃口だった。

鮮血が飛び散った瞬間、男の子は言葉を失った。真紅の液体がゆっくりと地面を染めていく。

男の子を庇い銃弾を受けた男が、ゆっくりと振り向く。その顔は見慣れた微笑みを浮かべていた。

「お兄ちゃん!」

男の子の手が彼の体に触れる。まだ体温のある体に。だが、彼はもう二度と、いつものように優しく微笑むことはなかった。


「ルイドさん!」

ルイドは目を開けた。夢の中で感じた力は、彼を起こすために自分の体を揺さぶった顧問弁護士のものだった。彼が目を覚ましたのを確認し、弁護士は恭しく手を引っ込めた。

「レーヴ総裁がお会いになるそうです」

純白の無菌廊下は消毒液の匂いが立ちこめていた。奥へ進むと、この階で唯一の特別病室があった。

物々しい護衛と最先端の医療機器がそろった病室の中、病床にいるのはマーキュリー一族の最も重要な大黒柱、財団の理事長であり、彼の父親であった。

どれだけ立派な地位にいようと、どれだけ多くの富と権力を得ようと、病による死に直面した老人が支配できるのは、病室のベッドだけだった。

「父さん」

「来たか……」

老人の声はほとんど聞き取れないほど擦れていたが、その姿にはまだ、かつての威厳が残されていた。命の灯火が尽きようとする中、彼は素早く決断を下した。

「私、レーヴ・マーキュリーは、財団総裁の職を正式に我が息子……ルイド・マーキュリーに移譲する。しっかり励めよ。一族の栄光をいつまでも存続させるのだ」

心肺機能の衰えのせいで、老人の言葉は途切れ途切れだった。しかし、彼は意識をはっきりとさせたまま、この言葉を言い終えた。そして横に立つ弁護士の方を見た。顧問弁護士は深々とお辞儀をした。

ルイドは慎重に老人の枯れた手を握り、厳かに、そして悲痛な気持ちで返事をした。

「あなたの言いつけに背いたりはしません」

老人の混濁した瞳の中に一筋の光が浮かぶ。その瞬間、一生続けてきた強がりが裂けたかのように、深く隠してきた懐古と痛惜が表へと出た。

「本当によく似ているな……お前とあいつは……」

穏やかな声がそれに答えた。

「兄さんがいれば、私は兄さんの右腕となり、ともに一族の繁栄を守っていたでしょうね」

「残念だ……」

老人の指先が動いた。人生の最期に、彼は末息子の顔を見つめていたが、その混濁した視線の先には、既に他界している別の人物の姿を見ていた。

老人が目を閉じると、センサーはもう規則的な電子音を発しなかった。病室の中が静寂に包まれる。

「先に行ってくれ。私はもう少し父さんに付き添っていたい」

弁護士は黙って、恭しく病室から出ていった。

灰色の病室の中には、生者、遺体、そして拭い去れない魂だけが残された。


ルイドはベッドを背にして椅子に座り、鮮やかな光を放つ街のネオンを静かに見下ろしていた。ふいにその窓からゆっくりと、見慣れたような、見知らぬような人影が浮かび上がってくる。

彼はやや悲しそうにルイドを見つめ、ゆっくりと首を横に振った。

理由のない怒りがこみ上げ、ルイドは十数年間変わらずにいるその顔を睨みつけた。

昔の彼は弱く、幼く、常に従順な仮面を外そうとしなかった。自分のイメージが崩れ、捨てられることを恐れていた。徐々に成長していく中で、ルイドの顔はガラスに浮かびあがるその変わらない顔と瓜二つになっていた。

彼は昔のように優しい瞳で、険しい顔つきのルイドを見つめている。それはガラスに映った幻影にすぎないが、その目には本当の愛情が溢れていた。

その穏やかな瞳に、ルイドはこれ以上ないほどの焦燥感を覚えた。彼は喉の奥から野獣のような呻き声を上げ、拳を振りかざし、思いきりガラスを叩き割った。砕けたガラスの破片の中に、無数の悲しみの影が映し出されている。彼はルイドに両手を伸ばす。それはまるで無数の優しい抱擁のようだった。


鮮血が指の合間から滴り落ち、ルイドはハッと我に返った。

彼はスーツを整えると、床に散らばった破片を踏みながら、何の躊躇いもなくドアの外へと出て行った。

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影の誘惑

完成報酬コーデギフトBOX
(不滅の猛毒、深淵の罪、光に沈む、40ダイヤ)

ページ名カテゴリ部位入手方法
深紅の魔影ヘアスタイル-イベント【螺旋の間】
血の陰影ドレス-イベント【螺旋の間】
虚しい権力シューズ-イベント【螺旋の間】
月の両面アクセサリー吊りイベント【螺旋の間】
影王の冠アクセサリーイベント【螺旋の間】
鮮血の花アクセサリー頭+2イベント【螺旋の間】
絶望の鍵アクセサリー右手イベント【螺旋の間】
届かぬ思い出アクセサリー手袋イベント【螺旋の間】
亡霊の影アクセサリー尻尾イベント【螺旋の間】
胸焦がす月食メイク-イベント【螺旋の間】
シリーズ
ページ名カテゴリ部位入手方法
不滅の猛毒ドレス-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》影の誘惑」
深淵の罪ドレス-セットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》影の誘惑」
光に沈むアクセサリー吊りセットコーデ任務達成
「《ストーリーセットコーデ》影の誘惑」
完成図
シリーズ1シリーズ2
プロローグ

ポワリー湖のエメラルド色の湖面は、太陽の光に照らされて白昼の星のように輝いている。しかし波の光が瞬く様子は、彼の目、彼の体に火矢が刺さり続けるかのような痛みをもたらす。それは影として映る幻にすぎず、本物の太陽の光との間には、世界一つ分以上の隔たりがあるのに、だ。


かつてチェザーレは、自分にも光の加護があると信じていた。当時の吸血族はバミールの森に暮らしており、エルフの女王は何度も幼いチェザーレの手をとり、鬱蒼とした木々の間を抜け、銀冠樹の枝に上り、植物の咲き誇る広大な原野を、絢光蝶の群れが無数に飛び交う様子を彼に見せた。

種族の隔たりは恋人たちには如何ともし難く、双子の子供たちは引き離されていた。チェザーレはよく森の枝に腰かけては、母親のことを考え、同じ血を分けた兄弟が母親と一日中一緒に過ごし、同じ森の中で美しい日差しを浴びている様子を想像していた。しかし、そのことを考えると、言い知れぬ悲しみと嫉妬が彼の心を飲み込み始めるのだった。吸血族という事実は鎖のように、光と自由を追い求める彼の足を縛りつけていたのだ。


その夜、絢光蝶の後を追いかけていたチェザーレは、バルコニーでエルフの女王と吸血族の王が激しく言い争うのを聞いた。エルフが吸血族に奇襲を仕掛けようとしていると知らせを聞いた女王が、夜のうちにバミールの森に駆けつけたのだった。

両種族の衝突は、公然のものであり、チェザーレは父親の考えに同意すらしていた。衝突が避けられないのであれば、力で全てを決めればいい。

しかし、女王はいかなる争いも血も見たくはなかった。彼女は怒り狂った恋人に、戦争を放棄するよう強く諭していた。チェザーレがこっそり覗き込むと、いつも笑顔を絶やさない顔には、見たことのない決意が浮かんでいた。それだけでなく、彼女は吸血族に争いを避け、この森から遠く離れるよう求めたのだ。

その時のやり取りは、チェザーレの心の中にいつまでも残っている。いつも優しかった母親のその声は、毅然として悲しみを帯びていた。彼女の丁寧な言葉は、鋭い刃のように一言ずつチェザーレの魂を突き刺さった。それは、母親ではなくエルフの女王としての言葉だった。

吸血族、添い遂げられない恋人、自分と血を分けたもう一人の子供、全てが彼女と関係ないものとなっていた。


次の日、多くの反対を押し切りチェザーレ公爵は種族全員を引き連れて、快適な気候のバミールの森から、陰鬱として荒れ果てた影の城へと居城を移した。

影の城を創り出した際の消耗がたたり、父親の容態は次第に悪くなっていった。彼は臨終の際に、唯一の息子に位を譲ると宣言したが、チェザーレは喜びなど一切感じなかった。人生の中で数少ない温もりが彼のもとから離れようとしているのに、成す術もなかった。

エルフの女王が父親の最期に駆けつけたが、それはチェザーレが母親と顔をあわせた最後の時でもあった。

彼がどんなに頼んでも、女王は悲しそうに、そして毅然として彼を拒んだ。エルフ族の為、女王として果たさなければならない使命の為、彼女は愛情を捨て、心を鬼にして自分の息子を捨てた。そして背を向け、立ち去ったのだ。

チェザーレが人伝に母親の死を知った頃、絢光蝶も影の城に姿を見せなくなった。美しい思い出は夢のように消えてしまった。


ある日、影の城の薄暗く物寂しい宮殿の中にかすかなハープの音色が響いた。それはエルフ独特の音色おしており、チェザーレ以外にその優美なメロディに気がつく者はいなかった。激しい胸騒ぎを抑えられず、彼は音色を辿り、湖面へと近づいた。そこに映っていたのは、エルフ族の少年だった。太陽の光が彼の銀色の髪を照らしている。まるで精緻な油絵に描かれた人物のようで、彼を囲む光は絢光蝶が震わせる羽のように軽やかだった。

チェザーレは彼が誰なのか瞬時に理解した。彼こそが、光を奪った双子の兄弟なのだ、と。

一瞬のことだった。太陽の光による目眩のせいか、心の痛みのせいか、チェザーレの意識は遠のき、ゆっくり湖底へと沈んでいった。


ポワリー湖のエメラルド色の湖面は、太陽の光に照らされて白昼の星のように輝いている。しかし波の光が瞬く様子は、彼の目、彼の体に火矢が刺さり続けるかのような痛みをもたらすのだ。やがて彼の前に、障害物は全て燃え尽き、彼が望むあらゆるものに、その名は焼き付けられるのだった。

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ゲーム情報
タイトル ミラクルニキ-着せ替えコーデRPG
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2016/12/07
    • Android
    • リリース日:2016/12/07
カテゴリ
ゲーム概要 着せ替えゲームでファッションコーディネートを楽しもう!

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